水稲の作柄は、おおむね順調に推移しているが、梅雨前線の活発化や台風4号の影響による局所的な大雨で、西日本を中心に冠水や流出などの被害が発生した。各地のNOSAIでは、被害発生直後から現地見回り調査を行って被害状況の把握に努めるとともに、農家の被害申告を取りまとめ、共済金の早期支払いに向け損害評価を進めている。水稲共済の損害評価の流れなどについて、共子さんが済太郎くんに聞いた。
共子 どの程度の被害が見込まれたら申告すればいいの。
済太郎 まず加入方式と補償割合を確認してほしい。共済金の支払対象になりそうな目安は、水稲共済の一筆方式(7割補償)では圃場ごとに基準収穫量の3割、半相殺方式(8割補償)では被害が出た圃場の減収量の合計が2割を超えると見込まれるときだ。全相殺方式(9割補償)では農家の減収量が基準収穫量の1割を超えたときだね。分からないときは、最寄りの組合に相談すればいいよ。
共子 損害評価はどのように行うの。
済太郎 組合は一筆方式や半相殺方式の場合、農家から被害申告があったすべての水田で悉皆(しっかい)調査を行う。検見による調査は損害評価員3人で班を編成し、目で見たり直接穂を触って面積当たりの株数や穂数、登熟歩合などから一筆ごとの10アール当たり収量を合議で決める。全相殺方式に加入し、カントリーエレベーターなどの乾燥調製施設を利用している場合は、計量結果を確認し収穫量を調べるんだ。
共子 連合会や国の役割は。
済太郎 連合会は、組合からの報告を受けて抜取調査を実施し、必要に応じて修正。国は、連合会からの報告を統計調査に照らして審査を行い、損害高を認定しているよ。
共子 今年は猛暑の影響で、高温障害による胴割れなどの被害発生が心配されているわ。品質低下も補償してくれるの。
済太郎 水稲共済の一筆方式や半相殺方式、全相殺方式は、基本的には収穫量の減収部分を補償する仕組みで、品質低下の被害には対応していない。ただ広域で著しい被害が発生した場合、品質低下の被害を減収量に加味する「損害評価の特例措置」が講じられることがあるよ。その際も農家は被害申告を行い、収穫前にNOSAIの損害評価を受けておく必要がある。
(5面・NOSAI)
〈図:損害評価の手順〉