【青森支局】「折衷苗代(せっちゅうなわしろ)作りは人海戦術。苗箱を運ぶ労力を少しでも減らしたかった」と、自作の運搬車を披露する弘前市五代の福士章逸さん(64)。水稲3ヘクタール、リンゴ50アールを栽培する。
人力車をヒントに考案した運搬車は、スノーダンプを持ち手として生かし、自転車の廃タイヤをもらい製作した。3ヘクタールの田植えに用意する苗は約660枚。毎年10人ほどで水田に苗箱を並べてトンネルをかける。
「泥の中でも一度に10枚ちょっとの苗箱を運ぶことができて、体にかかる負担が軽減され、作業時間も短縮できた」と福士さん。「来年は、苗箱20枚を一度に運べるよう車輪の取り付け部分の強化をしていきたい」と課題も話す。
〈写真:人力車にも似た運搬車を製作した福士さん〉