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桑がつなぐ農への思い 茶や麺など開発【新潟支局・2016年5月2週号】

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 【新潟支局】東日本大震災後、福島県からの避難者と共に、2013年6月に「株式会社ふるさと福島」(胎内市中条)を設立した泉田昭さん(67)。桑の葉の生産、加工を中心に野菜の生産や農家レストランの経営など、幅広い事業で活躍している。
 泉田さんは福島県南相馬市出身。同県で水稲や野菜を栽培していた。桑の栄養価に着目し、加工を手掛けようとしていたところ、東日本大震災が発生し、新潟県内の避難先を転々。現在、胎内市で約40アールの桑を栽培している。
 同社は野菜30種類ほども作付けし、同社が経営する農家レストランで使用。12年からは栽培したダイコンを、南相馬市と胎内市内の学校や社会福祉協議会に無償提供している。
 「会社を一緒に立ち上げた避難者も、それぞれ別の道に進みました。震災から立ち上がる場を提供できて良かったと思います。これからも前を向いて一生懸命頑張りたい」と意欲的だ。

〈写真:「おつまみ切干大根『イカサマ大根』」などを手に泉田さん〉