ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

就農1年目 6次産業化に広がる夢【山形支局・2016年5月2週号】

160519-04.jpg

 【山形支局】「おいしい」と地元産直の買い物客の間で評判を呼んでいるモチモチ感たっぷりのおこわや、ピリッとからしの利いたナスの漬物。鶴岡市民田の瀬尾蘭さん(21)は、就農1年目から、自ら栽培したもち米や在来作物で加工品を作り、6次産業に取り組んでいる。
 実家が農家の瀬尾さんは、2015年に就農。昨年、原料のもち米「でわのもち」を60アール作付けた。12月に加工所「らん工房」が完成。蒸し器や餅つき機などをそろえ、餅作りを始めた。繁忙期以外は1カ月に米30キロ分の餅を作る。
 現在、もち米を使ったおこわに力を入れ、毎朝4時から「五目おこわ」と「枝豆おこわ」を作り、地元産直に配達する。「もち米は減農薬(5割減)栽培なので安心で安全。お客さまの声がやる気につながっています」と話す。
 実家で栽培する在来作物「民田ナス」にも着目。祖母にからし漬けを習い、商品化した。今年は畑30アールでナス2300株を栽培し「『和からし漬』は500キロ分作る予定。夏には浅漬けにも挑戦したい」と意気込みを話す。

〈写真上:らん工房で「お客さまからの『おいしかった』という言葉が励みとやる気につながります」と瀬尾さん。左は餅つき機〉
〈写真下:五目おこわと枝豆おこわ、和からし漬〉