広島県立総合技術研究所農業技術センターは、発光ダイオード(LED)光を利用してヤガ(夜蛾)類を「物理的に防除」できる照明技術を開発した。夜間に黄色光を一定間隔で点滅させ、光に対する農作物の生育への影響を最小限に抑えつつ、オオタバコガやハスモンヨトウの被害抑制効果は無照明と比べ85%以上を確保。消費電力が低く、維持費は黄色蛍光灯と比べ13分の1に抑えられる。共同で開発に参画した大手家電メーカーが4月から防ガ用LEDランプの販売を始めた。光に敏感なキク栽培で考案され、トマトやアスパラガス、イチゴなど他作物にも利用できるという。
(13面・営農技術)
〈写真:「太陽光や水力を活用し、電源がなくても使える技術にしたい」とLEDランプを手にする石倉副部長〉