【愛媛支局】「ガラス温室で作るライムは珍しいと知人に紹介され、栽培を始めました」と話す二宮健吉さん(65)は、西予市宇和町にある有限会社南予園芸の工場(こうば)長を務めている。
高温管理が必要で経費がかかるパプリカの代わりに、ガラス温室を生かせるかんきつの一つとして選び、収益を伸ばしている。
35アールのガラス温室の中で栽培されるタヒチライムは、およそ8アール。自然交配で実を付けたライムは、徹底した灌水(かんすい)管理と温度調節で、一般のライムより早い8月下旬から12月末まで収穫できる。
市内の産直市や東京のアンテナショップでの販売に加え、若い女性に人気の自然派石けんメーカーに出荷し、香料として使用されている。
「これからは、後継者の育成に力を入れ、技術を継承していきたい」と話してくれた。
〈写真:ガラス温室でライムの果実を手に二宮さん〉