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林業と水稲受託を両立【大分県・5月3週号】

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 【大分支局】「ふるさとを守りたい」――日田市中津江村では、山林(約51ヘクタール)の管理を受託する「株式会社中津江村農林支援センター」(橋本正一代表=50歳・従業員11人)が、地域の水田を借り受けて米を作っている。
 中津江村地区は林業が主要産業だが、後継者不足がすすんできたため、2001年、地区の林業者が企業組合として農林支援センターを設立し、13年に株式会社化した。
 林業と水田農業の受託を行う同センターの水稲作付面積は約10ヘクタール(一部作業受託含む)だ。同地区全体で約35ヘクタールある水田面積の約3分の1を占める。同地区は標高約400メートルに位置し、小さい水田が多い。圃場が分散しているため作業効率が悪く、維持管理が課題となっている。
 「集落の中心に位置している水田が荒れてしまうと、集落全体の元気がなくなってしまう」と前代表・石鞍正幸さん(64)は話し、「高齢化が進む集落の活気を維持する一助となり、農地と山、中津江村地区を守り続けていきたい」と、橋本代表と口をそろえる。

〈写真:「たちはるか」の苗の生育を確認する橋本代表〉