高知県南国市田村で施設栽培(シシトウ・ピーマン7アール)する能勢建士(たてし)さん(61)は、土着天敵を購入天敵と組み合わせて、コナカイガラムシ類やミナミキイロアザミウマなど難防除害虫も含め幅広い害虫の発生を抑えている。殺虫剤の全面散布を農協の防除暦よりも少ない1シーズン4回以内に低減することで、害虫の薬剤抵抗性の発達を回避し、散布労力の軽減に役立てている。別棟には「温存ハウス」を設置。土着天敵が生息しやすいバンカープランツ(おとり植物)のソルゴーなどを栽培。ヒメカメノコテントウやクロヒョウタンカスミカメを安定的に増殖させ、野外に昆虫の少ない冬も放飼できている。
(9面・営農技術)
〈写真:三尺ソルゴーは1圃場10ヵ所以上に植える。「分散させるのが大事」と能勢さん〉