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効率作業へトラクターに自動操舵装置【北海道・6月3週号】

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 【北海道支局】「一度乗ってしまったら自動操舵(そうだ)装置なしでは走れないです」と話す、士別市の「JA北ひびきICT農業研究会」会長・三橋祐介さん(34)。今年3月に10人の農業者で同会を発足し、ICT(情報通信技術)を導入した先進的で効率的な農作業に取り組んでいる。
 「RTK(リアルタイム・キネマティックの略)-GPS」は人工衛星からの電波をトラクターの受信機で受信し、RTK基地局のあるJA北ひびき多寄基幹支所からの電波をスマートフォンで受信しながら現在地の補正を行うため、正確な位置情報が得られる仕組みだ。自動操舵装置はタッチパネルのボタン一つで簡単に作動し、一度ラインに乗ってしまえば、ハンドルを離した状態でもラインのズレを補正しながら進むことができる。
 RTK-GPSは肥料散布や播種、除草・防除作業に幅広く活用できる。一方、自動操舵で作業することで毎年同じ畝本数で播種することも可能だ。
 防除作業では誤差が数センチなので、薬剤の重複散布を防ぐことができコスト削減にもつながる。さらに防除用の目印の棒を立てずに済むので、作業の効率化にもなり体への負担も少ない。

〈写真:トラクターに乗り込む三橋さん。手前から自動操舵装置、GPS(衛星利用測位システム)モニター、奥に現在地補正用スマートフォンを設置〉