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大豆WCSを活用/自給飼料に立脚する酪農へ(1面)【2016年7月4週号】

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 高泌乳牛の飼養に欠かせないタンパク質源飼料。だが現在、アルファルファ乾草をはじめ多くを輸入に依存している。自給飼料生産基盤に立脚した酪農経営が求められる中、米国で近年普及する「大豆WCS(発酵粗飼料)」は栽培しやすく新たなタンパク質源飼料として活用する研究が行われている。農研機構・東北農業研究センターでは、イタリアンライグラスを若刈りし、再生草をリビングマルチとして利用することで雑草を抑制し、除草剤を使わずにWCS用大豆を生産する技術を開発した。国内で登録されている農薬が現時点でないことが課題として残るものの、WCS用大豆を組み入れた生産体系が営農環境などに合えば、有力な選択肢の一つともなり、注目を集めそうだ。

(1面)

〈写真:大豆WCS(上写真)を乳牛に給与する嶝野上級研究員(下写真)。嗜好(しこう)性は良好だ〉