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TPP漂流決定的に トランプ氏、脱退を明言(2面・総合)【2016年12月1週号】

 米次期大統領のトランプ氏は11月21日、ビデオ声明で環太平洋連携協定(TPP)からの脱退を明言した。米国の承認は発効条件であり、TPPの漂流は確実な情勢となった。ただ、TPPを成長戦略の柱にする安倍政権は、「トランプ氏に翻意を促す」「保護主義の台頭に対抗する」などとして今臨時国会での批准方針に固執。多くの国民に疑問・不信が広がる。さらに、トランプ氏が2国間での貿易交渉への転換を掲げる中、自由貿易推進の重要性のみを強調し続ける日本政府の姿勢は、日米自由貿易協定(FTA)交渉の呼び水になると懸念する声も上がる。TPPの現状を直視し、国民の暮らしを守り、農業・農村の持続可能性が確保できる通商戦略の立て直しが求められる。

(2面・総合)