「キャベツなど重量野菜でも出荷規格にとらわれず一定の量をさばけるのがメリット。売れ残ったものを引き取る必要がないのもありがたい」と、兵庫県稲美町でキャベツやブロッコリーを栽培する前田圭祐さん(33)は話す。県内を中心にバス事業を展開する神姫バス(姫路市)では、青果物の販路を持つ株式会社農業総合研究所(和歌山市)と提携し、県内各地に集荷場を設けて、都市部のスーパーマーケットのインショップで委託販売に取り組む。農家が品目や数量、売り先のスーパー、値段などを決められるのが大きな特徴だ。消費地から遠い農家でも神戸市などの大消費地に出荷できる。直営の農産物販売所でも農作物を販売するなど新たな出荷先として期待される。
(6面・流通)
〈写真:JR姫路駅の旧バスターミナルを活用した「バスの八百屋」〉