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「北限のサル」の食害を電気柵で食い止め【青森県・6月4週号】

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 【青森支局】むつ市では、国の天然記念物である「北限のニホンザル」による農作物の食害対策の一環として、被害の多い農地を選定し電気柵を設置している。
 同市農林畜産振興課畜産鳥獣グループの兼平隆嗣主査は「対策の効果もあり2016年度の被害金額は10年前の6分の1程度まで減少した」と話す。市では、文化庁と県から許可を得て被害を及ぼすレベルの高い群れの個体の捕獲を行うほか、市の専門職員による追い払い、電気柵の設置を行っている。
 下北半島のサルは1985年ごろから個体数が増え食害が目立ち始めたという。現在は餌付けをしていないが、冬季の気温上昇で自然淘汰〈とうた〉されるサルが少なくなった影響などで個体数は増加の一途をたどる。

〈写真:太陽光で発電する電気柵のスイッチを入れる生産者〉