高齢者が働く場づくりへつなげようと、野草のドクダミを中山間地域の資源として着目し栽培体系を確立するのは、兵庫県上郡町高田台の奥本幸正さん(68)。「農業で、老いも若きも健康に暮らせる社会を実現したい」と話す。薬草としての健康機能性への期待も踏まえ、茶に加工して10アール当たり20万~30万円の売り上げを得る。力作業が少なく、収穫は刈払機でできるなど初期投資も抑えられ、条件不利地でもよく生育するので農地の有効活用にもつながる。独自に栽培体系を確立して16アール栽培するだけでなく、苗を県内や近県へ出荷し産地化を図っている。
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〈写真:「荒れた農地を救って、お年寄りも健康に働ける」と奥本さん〉