【石川支局】春から秋はワサビ栽培、冬は伝統工芸「牛首紬」の機織りに励む白山市白峰の山下康子さん(49)。ライフスタイルを表現したブランド「Shiraminese〈シラミネーゼ〉」を立ち上げ、地域伝承の味の商品化にも取り組んでいる。結婚を機に移り住んだ白峰には古くから「わさび沢」があり、山下さんはその風景に魅了された。2010年、非農家出身ながら沢ワサビ栽培(26アール)に取り組み始めた。自生ワサビの加工を始め、今では「白山なんば味噌」などの加工品を製造・販売。材料のワサビをはじめ野菜などは、農薬を使わずに栽培したものを使う。味付けは家庭に伝わる母の味を基本に、保存料は一切使用していない。
〈写真:無償で貸してくれる豆腐店の空きスペースで加工作業に励む山下さん〉