和歌山県農業試験場暖地園芸センター(御坊市)や農研機構などは、ミニトマトの促成作型で、冬季の夜間に低温に弱い成長点や花を局所的に加温し、生育や収量には影響せず、燃料費を慣行比で1~2割削減できる技術を開発した。畝の条間にポリダクトをつり下げ、成長点の横から温風を当てる。全ての株を均等に加温するため、加温機に送風機をつなげて風量を上げ、ポリダクトの先端になるほど穴の間隔を狭めるのがポイントだ。ポリダクトは日中、二酸化炭素の群落内施用に活用することで8.3%の増収を実現。二つの技術を併用することで、1割程度の所得向上につながると試算している。
(9面・営農技術)
〈写真:「小さいハウスでは送風機や金属製ダクトが不要で、初期投資をさらに抑えられる」と川西主査研究員。条間にポリダクトを設置して温風を成長点に当てる〉