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負担を減らし体を守る 作業改善(14-15面・営農技術)【2018年1月1週号】

 農業の大規模化や多角化が進む一方、大型農機では対応しきれない作業がいまだに多く存在し、体への負担が腰痛など農業継続に深刻な影響を与えている。高齢化が進み定年帰農や若手、女性など多様な農業参入が期待される中、老若男女が将来にわたって営農継続できる環境づくりが求められている。農作業が体へ負担を与える原因から改善のヒントを探るとともに、農家の実践例や、各地で進む研究成果を紹介する。

180101-7.jpg大規模でも無理なく 手押し台車、高床・掘りごたつ式施設など創意工夫 ―― 群馬県前橋市・堀越園芸

 群馬県前橋市富田町で施設キュウリ1.3ヘクタールを周年出荷する堀越園芸は、大規模ながら作業負担を減らす職場づくりを徹底。従業員の定着につなげている。代表の堀越徹也さん(45)は「一人一人が楽になれば効率化し、経営に大きなプラス」と話す。収穫では特注の手押し台車などを導入し、高齢者も無理なく運搬できるよう配慮。出荷・調製の作業場は、土間の上に一段高い床を設けて積み降ろしの負担を軽減し、選別・箱詰め時は床面の一部を取り外して足が入れられる掘りごたつ式にして、楽な姿勢がとれるよう改善を図っている。

(14-15面・営農技術)

〈写真:特注の台車は、コンテナの高さや車輪の大きさにも工夫が詰まっている〉