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防風林「キャッシュレス化の推進 利用者に分かりやすく【2019年5月1週号】」

 ▼ポイントカードがうまく使えない。勧められて何枚か作ったが、ポイントがためられない。洋服や靴などは、同じ店だけで多く買わないので特典に達しない。年に数回利用する洋菓子店のカードは1年過ぎると以前の分が失効するのでポイントは増えない。
 ▼スマートフォンが普及し、最近は会員登録時にアプリの利用を勧められる。その場で商品の割引があり、一定のポイントがつく。ビデオレンタル店に入会し特典があるとアプリを入れたら、2日に1回の頻度で新作情報や特典の案内が届く。
 ▼10月の消費増税の際に、政府はキャッシュレス決済を対象としたポイント還元事業を始める。買い控えによる消費減退を回避する景気対策の一環で、対象は、中小小売店や飲食、宿泊、コンビニ、外食、ガソリンスタンドなど。クレジットカードや電子マネー、QRコードによる決済が条件だ。
 ▼消費者は、いずれかの手段で決済すればよく、ポイント還元手続きなどは事業者が行う。中小小売店では、専用機器が不要なQRコードによる決済導入が増えているそうで、地方の中小小売店に浸透すれば、利用も全国に広がるものと考えた。
 ▼ところが、QRコードによる決済に参入する企業の多いこと。相次いで参入し、それぞれの決済を広げようとポイント還元や特典のあるキャンペーンを展開する。利用する店舗が何に対応するか分からないし、何種類もの決済方法を導入するのは煩わしい。不便この上なしだ。