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防風林「米粉の可能性広がる【2019年11月4週号】」

 ▼一時的なブームが過ぎて停滞していた米粉の需要に拡大の兆しが出てきた。2018年度の需要量は、前年度比6千トン増の3万1千トンと3万トン台に乗せた。今年は、さらに増える見通しだという。要因の一つは、グルテンフリー市場への対応だ。麦類に含まれるグルテンに、アレルギーや過敏症、病気を持つ人向けに、グルテンを含まない米を使った米粉や米粉加工品の需要拡大が期待されている。
 ▼グルテンを含まないことを証明するノングルテン米粉の認証制度が昨年からスタート。欧米のグルテンフリー表示の基準が、含有率20ppm未満のところ、認証制度は1ppm以下の自主基準を設けて優位性を持たせた。海外市場での需要拡大を期待し、政府も関係機関と連携して輸出を後押しする。また、米菓以外の菓子類は、年間の輸出額が200億円超の主要品目であり、材料の小麦粉を米粉に代える需要の増加も期待できる。
 ▼小麦代替需要の喚起に向け、昨年から菓子・料理用とパン用、麺用と3種類の用途別基準も設けられた。これまでは品種や製粉方法の違いで米粉の品質に差があり、利用者側から使いにくいとの声があったため改善を図った。米粉の粒度やアミロース含有率、水分含有率などの基準に適合した米粉に推奨マークが付与される仕組みだ。
 ▼製パン向きの「ミズホチカラ」など米粉に適した品種開発、米ゲルや米ピューレなど新たな加工技術の開発も進む。高齢化や人口減少を背景に、主食用米の需要は毎年10万トンの減少が見込まれているが、用途を広げ積み上げていけば、田園風景を支える柱に成長するだろう。