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「笹木三月子大根」を守る【2月4週号 広島県】

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 【広島支局】広島市安佐南区長楽寺の笹木功士〈こうし〉さん(33歳、野菜28アール)は、伝統野菜「笹木三月子〈ささきさんがつこ〉大根」の栽培に力を注いでいる。祖父の故・憲治さんが生み出した品種で、祖母のフジ子さん(86)が毎年栽培し、種子を守り続けてきた。笹木三月子大根は、丸くて甘い「聖護院大根」と、春先まで収穫できる「三月子大根」を交配した品種。憲治さんは、出荷が減る2、3月においしいダイコンを生産したいと、14年かけて改良し、1980年に種苗登録にこぎつけた。水分が少ないため割れやすく、栽培は難しいという。一時は生産者が減ったが、2000年に地元の朝市の目玉商品として取り上げられて以降、近隣の地区で再び栽培が広がった。

〈写真:しっかりした肉質と甘味の強さが特長の笹木三月子大根〉