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畑ワサビ 摘花で収量アップ、花ワサビも収益に【5月2週号 岩手県】

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 【岩手支局】「畑ワサビ」を栽培する九戸村山根の下澤郁夫さん(65)は、ワサビの花を摘花し、根茎の生育を促すことで増収を実現。摘花した花は、花ワサビとして出荷し収益に結びつけた。品質管理の徹底と丁寧な作業に努め、規模拡大を目指して奮闘する。「父の代から畑ワサビを栽培し35年。10アールの作付けから始め、地道に規模を拡大してきた」と下澤さん。現在、1ヘクタールの畑で年間5~6トンを生産し、同村にあるテーオー食品株式会社岩手工場へ出荷する。収穫期にはパート従業員4人を雇用。すべて手作業の収穫で、草丈が60~70センチほどに成長する7月に始まり、9月まで続く。畑ワサビの茎の部分は、練りわさびなどの原料として加工に使われる。下澤さんは「茎に栄養が届くように、花が咲き始める4月ころに摘花する。花を摘むことで茎が2倍も太くなるため、摘花は欠かせない大事な作業」と話す。

〈写真:「畑ワサビは定植から収穫まで2年かかる」と下澤さん〉