近年、地球温暖化による気候変動などを背景に、病害虫の発生地域が拡大している。新たな病害虫が侵入するリスクも高まっており、国内ではサツマイモ基腐病やツマジロクサヨトウ、トマトキバガなどの対策が課題となっている。農業の環境負荷低減を推進する「みどりの食料システム戦略」新法の関連法としてこのほど可決、成立した「改正植物防疫法」では、侵入調査の実施と緊急防除の迅速化などの対応を強化するとともに、発生予防を含めた総合的防除に関する国と都道府県の役割を規定した。都道府県などが提供する発生予察情報に注意し、病害虫の侵入やまん延防止を徹底したい。
(2面・総合)