ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

防風林「暑いときはクーラーを使おう【2022年6月4週号】」

 ▼気象庁と環境省は、熱中症予防行動の一層の定着を目指し、有識者会議を開いて効果的な情報の発信や活用方法を検討している。熱中症による昨年の死亡者数は701人だったが、2020年まで3年連続で千人を超えていた。昨年に続き死亡者を減らす成果を出せれば、大きな前進となるのではないか。
 ▼現在は、気温と湿度などを基に暑熱環境が予測される時に「熱中症警戒アラート」を発表。運動を控え、頻繁な水分補給などの行動を促している。昨年は4~10月の183日間のうち75日、全国の58地域のうち53地域でのべ613回発表された。
 ▼課題は高齢者の行動喚起で、昨年は東京23区では死亡者の8割以上、大阪では7割以上を65歳以上の高齢者が占めた。屋内の死亡者の8割はエアコンがあっても使っていなかったというから驚く。アラート発表を高齢者に着実に伝え、エアコンのスイッチを入れてもらう仕組みの構築が求められる。
 ▼ただし、昨今のエネルギー価格高騰を受け、政府は電気代の節約を呼びかけている。経費節減に努める人も増えそうだが、命が最優先だ。我慢はしなくてよい。