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防風林「最善を尽くしてコロナ禍の早期収束へ【2022年7月3週号】」

 ▼新型コロナウイルス感染症の感染者数が急増している。政府は、重症化リスクの高い高齢者などを守り、医療提供体制の人員を確保するため、医療従事者と高齢者施設従事者を対象としたワクチン接種などの対策を打ち出した。早期に感染拡大を抑え、日常生活を取り戻してもらいたい。
 ▼今回は数えて「第7波」だという。この間、新型コロナウイルスは変異を繰り返した。現在主流のオミクロン株の系統は、ワクチンを接種していても発病する人が多いとされる。
 ▼新型コロナウイルスの変異株は、ギリシャ文字と番号で整理されている。オミクロンは、24あるギリシャ文字の15番目だ。使っていない文字もあるが、番号も含めれば変異株の数はいくつになるのか。最後のオメガを使う前にせめて風邪並みに治る病気にしてほしい。
 ▼新型コロナ感染症と闘う医療現場を描いた夏川草介氏の小説『臨床の砦(とりで)』を読んだ。感染症指定医療機関に勤める現役の医師であり、際限のない診療と感染への恐怖、患者と向き合えないつらさなどを率直につづる。手探りの中で「正解とは言えなくても最善の道を選んだ」との記述が印象に残った。