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防風林「トラクター作業中もシートベルトをしめよう【2022年9月2週号】」

 ▼故郷に帰って実家の農業を継いだ知人が、大雨の日に田んぼの用水路を見に行き、あふれた水を水路に流すため、水位調整用の板を外したそうだ。持参したバールを流れに持っていかれ、水量は相当に多かったはず。彼はトラクターの運転でも転倒しかけ、怖い思いをしている。もっと安全確保に努めてほしい。
 ▼秋の農作業安全確認運動が始まった。春の運動に続き「しめよう!シートベルト」を重点推進テーマとした。農業機械作業に係る死亡事故で最も多い乗用型トラクターの転落・転倒被害を防ぐため、シートベルトの着用を呼びかける。地域など周囲の声かけ運動を基本とし、事故事例の情報提供や指導者の育成など研修の実施を促している。
 ▼転倒事故の分析では、シートベルトの着用で死亡率は8分の1に減るという。公道で発生した農耕車による交通事故の分析では、シートベルトの着用で死亡率は50分の1との調査結果も示されている。
 ▼農繁期は、連日の作業で疲れが蓄積し、どうしても注意力が鈍る。だからこそシートベルト着用を習慣づけることが大事なのだ。