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防風林「地方のデジタル環境整備を急げ【2022年10月1週号】」

 ▼読者から問い合わせがあり、記事掲載した有機農業関係の研究会への参加方法を尋ねられた。ネット上だけのオンライン開催であり、パソコンやスマートフォンから申し込むと説明するとがっかりした様子だ。70代の方で、パソコンなどは持っていないという。
 ▼コロナ禍が長引き、研究会やシンポジウム、イベントなどのオンライン開催が急増した。対面で直接話し合えないなどマイナス面はあるものの、移動距離や時間を気にせず参加でき、関心のある問題を勉強できるなど利点は多い。ただ、関心や意欲があっても参加できない人が出てしまうとしたら見過ごせない。
 ▼政府は、「デジタル田園都市国家構想」を掲げ、デジタル技術の実装による地方活性化を推進する。ネットなどの環境整備と人材育成を基本に地方への人の流れを促し、「誰一人取り残されない」社会の実現を目指すとする。
 ▼スマート農業技術の普及にも圃場のネット環境などの整備は欠かせない。位置情報とデータの連携など生産性向上の可能性が広がるからだ。操作などが苦手な人にこそ、恩恵をもたらす技術としてほしい。