「乳量の増加と省力化、搾乳ロボットの利点を最大限に生かしながら、この難局を乗り切りたい」と話すのは、栃木県市貝町の大瀧信夫さん(61)。経産牛180頭、育成牛140頭を飼養するコージーファームの代表として、新たな技術を活用した効率的な酪農経営に力を注ぐ。活動量などのデータを基にした発情や病気の早期発見、労働時間短縮による働き方改革にも手応えをつかむ。生乳需給が緩和する中、飼料価格の高騰など大幅な生産コスト増に直面するも「牧場を最善の状態に維持することが酪農家としての責任」と、良質乳生産、経営継続へ前を向く。
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〈写真:パソコンに蓄積されたデータで牛の状態を確認する代表の大瀧信夫さん〉