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コンテナハウスでキクラゲ 温度管理しやすく肉厚に【3月2週号 岩手県】

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 【岩手支局】花巻市笹間地区のキクラゲ専門店「すずのきくらげ」は、2021年12月にキクラゲ栽培を開始。地元の湧き水を使い、700ブロックの菌床で栽培する。岡田雄太郎さん(28)はキクラゲ栽培の発起人。会社員として働きながら、栽培管理を担当する叔父の伊藤一成さん(58)を手伝う。水稲農家の伊藤さんの冬季収入源にキクラゲ栽培を始めたという。キクラゲは長さ12メートル×幅2.5メートル×高さ約2.5メートルのコンテナハウスで栽培する。「ハウスより気密性が高いので温度管理がしやすい」と岡田さん。1カ月半かけて発芽させ、3~4週間にわたって収穫できる。「水やりは手作業。水が均一にいきわたると肉厚なキクラゲになる」と伊藤さん。岡田さんは「今年2月にコンテナを1棟追加購入した。4月から1棟ずつ交互に栽培し、常に収穫できる体制を整える」と話す。廃菌床の活用を模索する岡田さんは「菌床はおがくずでできているので、カブトムシの繁殖に挑戦したい。ふんが混ざった廃菌床は田んぼの肥料にして、循環型農業を実現したい」と意欲的だ。

〈写真:コンテナハウスの前で伊藤さん(右)と岡田さん。「1年かけて安定した栽培ができるようになった」と伊藤さん〉