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加工品に好適の水稲栽培 うどん風米粉麺を開発【5月3週号 島根県】

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 【島根支局】安来市東比田地区で米粉を製造・販売する中村一人さん(53)は、1998年に名古屋からIターンで同地区に移住。食品営業の経験から食の安全に興味を持ち、米粉を使った加工品の製造を始めるようになった。米粉を使った麺を作ることを考え、製麺機を使って試行錯誤を重ね、うどん風の米粉麺を開発した。その後はパスタ風の米粉麺などを開発し、今では15種類の商品を製造。中村さんが一番推している商品は3色ショートパスタ風米粉麺だ。「野菜の粉を使った色つきのショートパスタ風米粉麺を従業員から提案され作ってみました。野菜のきれいな色合いと出来上がりで、特におすすめです」。食の安全を考え、米粉だけを使用することに力を入れている。「小麦アレルギーがある方が購入し、リピーターになっている。そういう方が喜んで購入してくれるので、とてもありがたい」と中村さん。現在、水がきれいな同地区で、加工品の原料となる「きぬむすめ」、餅の原料となる「ココノエモチ」を含め水稲を128アール栽培する。標高の高さを生かし、米のおいしさを引き出す。今後はグルテンフリーなど今まで以上に食の安全に重きを置いた加工品の製造・販売を考えているという。

〈写真:「まるでパスタな米粉麺」を手に中村さん〉