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農業を続けるなら園芸施設共済加入を【5月3週号 京都府】

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 【京都支局】宇治市の片岡逸朗〈かたおか・いつろう〉さん(62)は、パイプハウスと露地でカンパニュラやフリージアなど年間20~25種類の花きを栽培し、9割以上を市場へ出荷する。園芸施設共済について「国が掛金を補助してくれている点も魅力の一つ」と話す。片岡さんは京都府立農業大学校で学び、卒業後は地元にある現在のJA京都やましろに就職。花きの営農指導員になり、勉強のために自らも栽培を始めた。「一つの品種で、栽培方法を工夫すると収穫時期が変えられる。そこが面白い」と話し、定年後からは専業農家として取り組んでいる。片岡さん自身は園芸施設共済に30年以上加入し、営農指導員のころから、ハウスを新しく建てた人に加入を勧めてきた。府内で千棟以上のハウスに被害が発生した2018年の台風のときには、片岡さんのパイプハウスも大きな損害を受けた。「被害に遭っても再建して農業を続けていくつもりなら、園芸施設共済に加入しておくべき。自然災害が多い地域なら、なおのこと」と必要性を説く。現在は補償内容をさらに手厚くして加入している。22年には収入保険に加入した。病気などで収入が減った場合でも補償対象になる点がメリットと考え、経営安定を目指す。片岡さんは「宇治市でも後継者不足の問題がある。若い人たちに農業を普及していきたい」と前を向く。
 ▽花きのほかに野菜(ハウス6棟15アール、露地65アール)

〈写真:ハウスの強風対策としてX型で補強した片岡さん〉