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省力、低コスト、通年出荷 多年草「エンジェルウイングス」【6月1週号 岩手県】

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 【岩手支局】八幡平市安代の八幡有城〈やはた・ゆうき〉さん(37)は、国内では同市だけで栽培される希少な多年草「エンジェルウイングス」の生産に取り組む。南米チリが原産のエンジェルウイングスは、同市とチリの国際交流をきっかけに、約2年の試験期間を経て2018年に同市内で栽培を開始。白いうぶ毛で覆われた厚みのある葉が特徴で、一年中観賞できる。露地とハウス7棟の合わせて100アールで、リンドウを中心に多品種の花きを栽培する八幡さん。エンジェルウイングスはリンドウの収穫が落ち着く秋ごろから栽培を始める。「寒さと乾燥に強く、小まめな水やりや冬季の暖房が不要なので、省力で低コストの生産ができる」。岩手県北地域の気候に耐えられるエンジェルウイングスの特性を生かし、通年出荷の経営を確立した。「より多くの人に知ってもらうため、栽培に力を入れたい」と八幡さん。「全国でも有名なリンドウ産地の安代で、リンドウのほかにもすてきな花があることを全国にアピールしたい」と意欲的だ。

〈写真:「消費者のニーズに応えるため、新しい品種を日々研究している」と八幡さん〉