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収入保険・私の選択 好評の「かぼちゃ芋」増産へ【6月1週号 石川県】

230608_8.jpg 実家が専業農家で、農業者大学校を卒業後は父の下で働いていましたが、2015年に経営を分けて独立し、サツマイモ、スイカ、ブロッコリーなどを1.2ヘクタール栽培しています。県の農業青年グループ連絡協議会に加入して、地元の農家と情報交換し、互いを高め合いながら頑張っています。主力は奥能登で昔から作られている「かぼちゃ芋」です。黄金色で、糖度が高く、しっとりとしているのが特徴で、多くは干し芋に加工し、直売所や道の駅、東京のアンテナショップで販売し、好評を得ています。昨年は焼き芋専門店からの注文があり、販路を拡大中です。異常気象や価格の低下に備え、22年に収入保険に加入しました。サツマイモは契約栽培のため一定の収入は見込めます。しかし、全国で近年多発するサツマイモの基腐病に不安を感じたことが加入のきっかけです。収穫期の作業が深夜に及ぶことがあり、自身の病気やけがによる減収も補償してくれることが大きな決め手となりました。今後、化学農薬に依存しない病害虫管理として、緑肥作物の作付けを考えています。土壌バランスを整え、ハリガネムシやセンチュウなどによる被害の抑制に効果を期待しています。今年は水稲やカボチャ栽培を父から受け継ぎます。まずは経営の安定を図り、かぼちゃ芋の増産に向けて加工場の整備や農業機械の購入に投資し、さらに規模を拡大していきたいです。
 (石川支局)

〈写真:「お客さんの笑顔を思い浮かべて作っています」と前濱さん〉