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今週のヘッドライン: 2015年01月 2週号

園芸施設共済補償を拡充 新制度引受けへ周知徹底急ぐ ―― NOSAI東京(1面)【2015年1月2週号】

150114_01.jpg 全国のNOSAI団体では、耐用年数延長や時価現有率見直しなど補償を拡充した園芸施設共済の引受けを2月にも開始できるよう手続きを始めている。2014年2月の大雪で509棟が被害を受けたNOSAI東京(東京都農業共済組合、小林辰男組合長)では、年末に開いた総代会で補償拡充に伴う共済規程の改正を決定した。都への認可申請と併せて園芸施設を経営する農家に資料を送付するほか、関係機関の協力を得て情報発信など周知を図る方針だ。

(1面)

〈写真:ハウスを再建した浦野さん(左)。NOSAI東京園芸家畜課の萱島伸章課長補佐から新制度の説明を受ける〉

畜産・酪農/離農増加、飼養頭数減少 危機脱却へ抜本策を(2面・総合)【2015年1月2週号】

 政府・自民党は、14日に決定する2015年度畜産物政策価格と関連対策のとりまとめに向け、議論を本格化している。特に酪農と肉用牛繁殖は離農の増加や飼養頭数の減少に歯止めがかからず、生産基盤は過去に例のないほど危機的な状況にある。離農の増加は高齢化だけでなく、飼料価格の高止まりなど収益性の悪化や環太平洋連携協定(TPP)交渉など国際化による先行き不安が要因だ。畜産・酪農家が安心して経営継続できる環境整備を急がなければ、担い手の確保・育成や耕畜連携による地域営農にも支障をきたしかねない。将来にわたって安全・安心な国産畜産物の安定供給を図るためにも、思い切った財政支援や対策の実行が必要だ。

(2面・総合)

移住支援や体験イベント開催など 若い力で人を呼び込む ―― 山梨県山梨市・網倉勇太さん(3面・暮らし)【2015年1月2週号】

150114_02.jpg地域活性化グループ「山賊」を結成
 「農村の生き方を楽しめる仲間を地域に増やしたい」と、山梨県山梨市牧丘町で「巨峰」などブドウ70アールを栽培する網倉勇太さん(37)。地元に住む若者を集めて地域活性化グループ「山賊(さんぞく)」を結成し、移住希望者を支援するほか、サルの追い払いなど獣害対策や森林浴のガイド、立木の伐採などの活動をしている。移住者が住む古民家の改修なども手がけ、これまでに担当した移住の手伝いは約20世帯にのぼる。網倉さん自身も移住者で、経験を生かした田舎暮らし体験など月1回以上のイベントを開催し、参加者に地域の魅力を伝えている。

(3面・暮らし)

〈写真:「近隣でブドウへの被害も出ているので食い止めたい」と網倉さん。サルの群れには発信器が取り付けてあり、アンテナで方向を確かめ、花火などで驚かして追い払う〉

果樹共済/経営に合わせた加入方式の選択を(7面・NOSAI)【2015年1月2週号】

 NOSAIの果樹共済では農家ニーズに合わせた多様な加入方式を用意する。過去に経験がないような災害が近年頻発していることを受け、より広い自然災害を対象とした加入方式を推進する動きもある。補償対象となる自然災害や補償期間などを十分に検討し、自分の経営に合った方式での加入が大切だ。果樹共済の仕組みを共子さんが済太郎くんに聞いた。


 共 子 果樹は、台風やひょう、低温など気象災害に遭うと大幅な減収となることもあるわね。
 済太郎 2014年は、4月中下旬の凍霜害で和歌山県の柿とビワ、鳥取県の柿とナシなどに花芽の枯死が発生した。5〜6月と9〜10月にはひょう害があり、青森県、岩手県、長野県のリンゴ、山梨県、長野県のブドウ、山梨県、茨城県、長野県のナシに被害が出た。また、8月に高知県に上陸した台風11号などの影響で、全国的にナシ、リンゴの落果、傷果が発生した。
 共 子 大きな被害を受けると、農家には痛手ね。NOSAIの果樹共済はどんな樹種を補償対象としているの。
 済太郎 温州ミカンやかんきつ類、リンゴ、ブドウ、ナシ、モモなど幅広い樹種が対象だ。農林水産省は14年2月に省令を改正し、愛媛県が温州ミカンなどからの転換を進めている「せとか」「愛媛果試第28号(紅〈べに〉まどんな)」「甘平(かんぺい)」などを対象に追加した。愛媛県のNOSAIは、関係機関と連携し、全ての対象農家を職員が訪問するなど加入推進に力を入れてきた。
(7面・NOSAI)

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〈表:果樹共済・半相殺方式の概要〉

自家産リンゴをアップルパイ、果実酒に 加工品で広げる販路 ―― 青森県弘前市・タムラファーム(10面・流通)【2015年1月2週号】

150114_04.jpg 12ヘクタールのリンゴ園を経営する青森県弘前市青樹町の農業生産法人タムラファームでは、生産したリンゴを原料にしたジュースやジャムなど加工品の製造・販売に力を入れている。代表の田村昌司さん(56)は「利益率の向上やリスク回避に加工品の製造・販売は不可欠だ。規格外ではないリンゴも使い高品質な加工品を作っていく」と話す。中でも妻・玲子さん(56)が作る「紅玉のアップルパイ」は年間1千万円を売り上げる人気商品だ。昨年10月には、果実酒製造免許を取得し、自社の醸造所でリンゴを使った発泡果実酒のシードル生産に乗り出している。「すべてはおいしいリンゴ作りから」をモットーに、リンゴを使った経営の多角化を進める。

(10面・流通)

〈写真:「次はリンゴを使った化粧品の開発に挑戦したい」と夢を描く昌司さん〉

イチゴ「紅ほっぺ」/ネイキッド培地で育苗 11月中旬から収穫 ―― 広島県立総合技術研究所農業技術センター(13面・営農技術)【2015年1月2週号】

150114_05.jpg 広島県立総合技術研究所農業技術センター(東広島市八本松町)では、ピートモスなどを生分解性ポリエステルで固めたネイキッド培地をイチゴの育苗に使い、ポリポット培地の育苗と比べて約1カ月収穫開始を早める技術を開発した。空気に接する表面積が大きいので培地から水分が蒸発しやすく、夏季に気化熱で培地の温度上昇を抑制して花芽分化を早める。「紅ほっぺ」による2012年の試験では、8月末に定植し、慣行比で1カ月早い11月中旬から収穫できた。販売単価の高い年内収量が増え、所得向上につながると期待されている。

(13面・営農技術)

〈写真:ネイキッド培地を持つ伊藤副主任研究員〉

畜産・酪農をめぐる状況(9面・特集)【2015年1月2週号】

 政府は、2015年度の畜産物政策価格と関連対策を14日に決定する。畜産・酪農は、飼料価格の高止まりや高齢化などにより農家戸数の減少に歯止めがかからず、特に酪農と肉用牛繁殖の生産基盤の脆弱(ぜいじゃく)化が深刻化している。農林水産省公表資料から畜産・酪農をめぐる状況を紹介する。

(9面・特集)
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〈グラフ:乳用牛飼養戸数・頭数などの推移〉

14年度補正予算案を決定 農林水産関係は2781億円(2面・総合)【2015年1月2週号】

稲作の緊急対策事業に200億円
 政府は9日、閣議で2014年度補正予算案を決定した。地方への好循環拡大を掲げた緊急経済対策で、農林水産関係は2781億円で、公共事業が667億円、非公共事業は2113億円を措置する。

(2面・総合)

産地の先導者たち 地域特産物マイスター(14面・特集)【2015年1月2週号】

 日本特産農産物協会(小高良彦理事長)は、2014年度の地域特産物マイスターに14人の認定を決定した。地域特産物マイスター制度は、地域特産物の栽培、加工などで卓越した技術を持ち、技術の伝承や開発、産地育成に指導的な役割を果たす人を認定・登録する。認定決定者の概要を紹介する。認定証交付は、2月16日に東京都港区の石垣記念ホール(三会堂ビル)で開く「地域特産物マイスターの集い」で行われる。

(14面・特集)

防風林「米価低迷の影響が見えないテレビ報道【2015年1月2週号】」

 ▼年明けのテレビで、相次ぐ食品や日用品の値上げのニュースが流れた。アベノミクスで誘導した円安の影響が、原料を輸入に依存する食料品などに及んできた。パスタなど麺類や冷凍食品の値上げに対応した食費の抑制策に米の購入を勧めていた。米農家の気持ちは複雑だろう。
 ▼2014年産米の全銘柄平均の相対取引価格は、11月末現在で60キロ当たり1万2162円であり、13年産米の平均価格比で2182円安い。農林水産省は、ふるい下米の増加などが見込まれると需給が引き締まる可能性を示唆する。しかし、出来秋の概算金大幅引き下げから始まった米価低迷の状況に変化はなく、回復の兆しもみえない。
 ▼13年産米では、60キロ当たり全算入生産費は1万5229円となっている。15ヘクタール以上の大規模層でも1万1424円であり、現在の相対取引価格の水準で利益を出すのは難しい。まして生産費が2万円を超える1ヘクタール以下の層は赤字確実だ。
 ▼食品企業や外食産業は、原材料の上昇分を価格に転嫁できるからまだいい。稲作も燃料や肥料など資材の多くを輸入に依存しているが、米価は市場に左右される。いくら円安でコストが増えても価格に転嫁する手段がない。
 ▼パスタなど麺類や冷凍食品の価格上昇を機に、毎年8万トン前後の減少が続く米の消費が増加に転じる可能性はある。ただ、消費が増えても価格が回復しなければ米農家の生産意欲減退は避けられない。
 ▼低米価を喜ぶ報道には、その先の農業・地域への影響が見えていないのだ。

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