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今週のヘッドライン: 2015年02月 4週号

低グルテリン米を病院の給食に 連携する農と医療 ―― 鳥取県鳥取市・株式会社さとに医食同源(1面)【2015年2月4週号】

150225_01.jpg 稲作などを手掛ける鳥取市里仁の株式会社「さとに医食同源」は、水稲5ヘクタールのうち2ヘクタールで低グルテリン米の「春陽」「LGCソフト」を栽培。ブレンドして食味を向上させた「さとに医食同源米」を、集落の医療法人「さとに田園クリニック」に提供する。透析など腎臓病治療を行うクリニックの管理栄養士と相談し、法人で栽培する米と野菜を医療給食などに活用している。「医食同源米は、腎臓病患者と家族が同じ米を食べられる。米を中心とした食事を楽しめる」と、さとに医食同源の代表・太田義教さん(80)は強調する。農業を柱に医療や福祉と連携し、集落の農地保全につなげていきたい考えだ。

(1面)

〈写真:さとに医食同源米と特別栽培コシヒカリを手に、太田さん(左)と米澤さん〉

農水省/乳用牛の生産性向上へ 飼養・衛生管理の点検・改善ポイント骨子案(2面・総合)【2015年2月4週号】

 農林水産省は18日、乳用牛ベストパフォーマンス実現会議を開き、生産性向上を図る繁殖・飼養・衛生管理の点検・改善ポイントの骨子案を示した。生乳の安定生産・供給に向け、乳用牛の1頭当たりの泌乳能力を最大限発揮させる取り組みを促すのがねらい。優良な後継牛の確保や経産牛の供用期間延長、乳房炎防止など7項目の対応策を示すほか、経営改善効果なども盛り込む。4月をめどにパンフレットを作成、公表する。離農や飼養頭数の伸び悩みから、生乳需給は2015年度もひっ迫傾向が続く見通しだ。飼養管理の改善に加え、飼料の安定供給や再生産可能な乳価の実現、労力負担の軽減など総合的に酪農経営を支援し、生乳生産基盤の強化につなげていく必要がある。

(2面・総合)

7月に「全国モーモー母ちゃんの集いinあきた」開催 ―― 実行委員長 柴田誠子さん(3面・暮らし)【2015年2月4週号】

 全国から牛飼いの女性が集まる「全国モーモー母ちゃんの集いinあきた」が、7月6〜7日に秋田県由利本荘市で開催される。交流を深める場として2年に1度開かれ、今回で8回目だ。実行委員長を務める酪農家、柴田誠子さんに大会に向けた意気込みを寄せてもらった。

(3面・暮らし)

大災害に備え園芸施設共済運用マニュアル作成 ―― 山形県・NOSAI庄内(5面・NOSAI)【2015年2月4週号】

150225_02.jpg万全な評価体制で経営再建を支える
 一度で甚大な被害をもたらす大雪や暴風など大災害に備え、山形県のNOSAI庄内(庄内農業共済組合、鈴木憲一組合長)は、「園芸施設共済大災害対策マニュアル」を作成、運用している。想定される災害の規模に応じて迅速に損害評価の体制を確立し、システムの活用による情報の共有化を図る。恩田明雄参事は「災害の規模に応じて万全な損害評価体制をとり、農家の経営再建に向けた共済金の早期支払いにつなげたい」と狙いを話す。全職員を対象にマニュアルの勉強会を開き、担当職員以外でも損害評価の手順やシステムの入力方法など一通りの業務ができるよう努めている。NOSAI庄内では、さらに内容を検証してマニュアルの改良を進めていく考えだ。

(5面・NOSAI)

〈写真:佐藤博強さん(左)とNOSAI庄内第1事業部果樹園芸課の佐藤義浩園芸施設係長〉

園芸用弾性ポールを支柱の代替に 低コストの電気柵 ―― 宮崎県鳥獣被害対策支援センター(12面・資材)【2015年2月4週号】

150225_03+04.jpg 「広い面積に電気柵を設定する場合、柵線を支える支柱のコストが意外にかさむ」と、宮崎県鳥獣被害対策支援センター(美郷町西郷田代)の山本進也主査は指摘する。一般的な電気柵の支柱に代えて、園芸用弾性ポールを用いる低コスト電気柵の普及に力を入れる。農研機構・近畿中国四国農業研究センターの井上雅央(まさてる)氏が考案した。弾性ポール2本をX字型に結束バンドで縛って設置し、柵線をはわせる。非金属製の弾性ポールは1本100円以下で市販され、絶縁用の"がいし"も必要なく、資材のコストを大幅に抑えられる。複雑な地形に合わせて支柱を増やしても費用がかさまないなどのメリットを紹介し、導入を呼びかけている。

(12面・資材)

〈写真:弾性ポールを設置する山本主査。X字型に設置した弾性ポールの交点と、ポールと柵線の交点をそれぞれ結束バンドで結ぶ〉

全国麦作共励会の中央表彰式 創意と工夫で産地をけん引(13面・営農技術)【2015年2月4週号】

150225_05.jpg 全国米麦改良協会(東京都千代田区)は19日、2014年度全国麦作共励会の中央表彰式を行った。16道県の134点の応募から、農家の部5点、集団の部4点の優良事例が表彰された。集団の部で農林水産大臣賞を受賞した福井県・南江守生産組合と農家の部で全国米麦改良協会会長賞を受賞した福岡県・麻生正雄さんの経営概要を紹介する。


〈農林水産大臣賞 集団の部〉生育調査結果を蓄積・活用/南江守生産組合(杉本進代表)
 ―― 福井市南江守町

 集落全戸約50戸の農家で圃場57ヘクタールを管理する。14年は六条大麦「ファイバースノウ」16ヘクタールを作付け、10アール当たり収量572キロ(県平均307キロ)で1等比率93%(県平均91%)を達成した。

(13面・営農技術)

〈写真:南江守生産組合の杉本進代表〉

園地に出向き剪定枝破砕 果樹農家の負担を低減 ―― 福島県・NOSAIいわき(5面・NOSAI)【2015年2月4週号】

150225_06.jpg 福島県のNOSAIいわき(いわき市農業共済組合、木田傳右エ門組合長)は、果樹共済に加入する農家の園地に職員が出向き、剪定(せんてい)枝の破砕処理作業を実施している。剪定枝の破砕機2台を所有し、10アール当たり千円の負担でサービスを利用できる。2013年度は33戸、899アールの依頼を受け、12月から翌年4月までに延べ32日、96人が出動した。ナシ産地の高齢化が進む中、安価に剪定枝を処理して土作りに活用できると、農家から喜ばれている。


 「破砕機は高く、冬しか使わないので個人で買うのは難しい。燃料代程度の出費でNOSAIで作業してくれ、非常に助かっている」と、いわき市小川町柴原の長谷川章さん(66)は話す。ナシ1ヘクタールを栽培し、損害評価会委員の果樹部会長を務める。園地20㌃の作業依頼に、NOSAIいわき総務課の海野博昭課長、事業第二課家畜・農機具係の蛭田雄気主事、事業第二課建物・農機具係の滝彩美主事の3人が出向いた。

(5面・NOSAI)

〈写真:剪定枝を滝主事(中)から受け取り、破砕機に入れる蛭田主事(左)。長谷川さんは剪定枝を近くまで運ぶ〉

農水省/新たな基本計画の骨子案 農業の成長産業化を柱に(2面・総合)【2015年2月4週号】

 農林水産省は13日、食料・農業・農村政策審議会企画部会(部会長・中嶋康博東大大学院教授)を開き、3月末に策定する新たな食料・農業・農村基本計画の骨子案を示した。関係者の発想の転換や新分野へのチャレンジなど「農業・食品産業の成長産業化」に向けた改革を推進する方針を明記した。

(2面・総合)

獣害も解消取り組み報告 放牧シンポジウムに生産者など200人(13面・営農技術)【2015年2月4週号】

 農林水産省と日本草地畜産種子協会は16日、「農地を守る 放牧シンポジウム」を開き、生産者や農業改良普及員など約200人が参加した。放牧の実践で耕作放棄地を解消した取り組み事例を報告し意見交換した。

(13面・営農技術)

ハウス軟白ネギ ―― より白く、より長く【福島支局・2015年2月4週号】

150225_07+08.jpg 【福島支局】ハウス5アールで長ネギを栽培する会津美里町桧ノ目の「農業生産法人有限会社グリーンサービス」では、土寄せの代わりに遮光フィルムで葉鞘(ようしょう)部を被覆する技術を導入。「歯ざわりと食感が良く、葉の部分も軟らかいです」と同社の新國(にっくに)文仁さん(38)は話している。
 ハウス栽培の軟白ネギは1月から3月上旬ごろが収穫時期となる。
 定植時(6月上旬)の注意として「ネギがまっすぐ伸びるように」植えることを挙げる。
 遮光のために張る白マルチは、ネギの成長に合わせて張る位置(高さ)を上げていく。マルチ遮光では、白い部分が長く、軟らかいという。
 新國さんは、「ネギにストレスを与えないようにこまめに管理したことで、今年は、白い部分が例年より約5センチ長く成長しています。市場でも高い評価をいただいており、手間はかかりますが今後もしっかり管理して生産していきたい」と意欲を話す。


〈写真上:ハウスでネギを収穫する新國さん〉
〈写真下:箱詰めするメンバー〉

有志で守るミカン畑 ―― 耕作放棄地 作らない【神奈川支局・2015年2月4週号】

150225_09+10.jpg 【神奈川支局】小田原市曽我地区の耕作放棄されそうになった園地で栽培したミカンのジュース「おひるねみかん」が今年の2月1日に発売され、順調に販売数を伸ばしている。これは同市に住む小山田大和さん(35)と川久保和美さん(60)が中心となって計画した「〜かなごて未来プロジェクト〜あおぞらみかんばたけ」の一環。
 「小田原のミカン文化を守りたい」と、昨年4月に同プロジェクトを発足した。川久保さんと出資者も含めた有志約40人が中心となり、高齢農家には傾斜がきつい曽我地区のミカン畑16アールを借り受けて活動している。月に一度、参加者を募り、園地整備や施肥、剪定(せんてい)、摘果、収穫と作業を進めてきた。
 今年の12月にミカン4トンを収穫し、出資者に分配。そのうち1.2トンをジュースの原料に回し、湯河原市の加工業者に製造を委託した。丁寧に皮をむいて作られたジュースは4千本が通信販売され、既に半数以上を売り上げた。
 農家の高齢化が進む状態で、既存の農家だけでは農地の維持が難しくなると考えている二人は、小規模地域でもできるプロジェクトで地域振興を図りたいと考えている。「小田原の曽我でもできる耕作放棄問題解決と6次産業のモデルになりたい」と二人は話す。


〈写真上:「景観がいい反面、移動と作業が大変で放棄されやすい」と小山田さん〉
〈写真下:販売しているジュース〉

料理で野菜をアピール【熊本支局・2015年2月4週号】

150225_11.jpg 【熊本支局】メンバー全員が野菜ソムリエの資格を持つ、宇城地方農業女性野菜ソムリエの会(川島ひとみ代表・55歳、22人)では、料理教室を開き実演指導を行っている。
 開催時期は8月から2月の間で、月2回程度、金曜日に開催。メンバーが3人一組で、実演指導する。
 料理教室や実演、試食会では、野菜ソムリエ自ら栽培した旬の野菜を使用。匂いや調理時の音、出来上がりの見た目にも気を配るという。
 宇城地方農業女性野菜ソムリエの会は、宇城彩館以外にも学校やPTA、JA婦人部、地域の婦人会などでの料理教室を通して食育活動を行っている。また、保育園や学童保育の子どもたちに野菜を使ったおやつなどを提供。レシピ集も年2回発行している。
 山本和恵(やまもとかずえ)さん(52)は「来年度もこの料理教室を開催することはもちろん、昔の人の知恵が詰まった伝統料理や郷土料理を、若い人に伝えていかなければならないとも思います」と話してくれた。


〈写真:実演の様子。この日は、干し柿を使ったレシピを紹介した〉

北海道・ブランド「今金和牛」―― 目指すは全国区【北海道支局・2015年2月4週号】

150225_12.jpg 【北海道支局】ブランド牛「今金和牛」の確立に力を入れる今金町和牛生産改良組合(佐藤弘一組合長・62歳)では、道産種牛として期待を集める「勝早桜5」の精液を道内でいち早く導入し、昨年は、北海道総合畜産共進会で3頭が入賞するなど、成果を上げている。
 また、「地元和牛を食べてもらえる機会を増やそう」と地元小学校の給食に和牛肉を提供する他、同組合女性部が町内で和牛肉料理教室を開き町民に料理を振る舞うなど、普及活動も積極的に行っている。
 同組合の野田定雄さん(66)は昨年の共進会に勝早桜5の子「かつはや」を出品し、未経産(生後10カ月以上15カ月未満)の部(北海道種雄牛)で1等1席に輝いた。「3年前から勝早桜5を積極的に授精していますが、生まれてくる子牛の外見や肉質がとてもいい。病気もほとんどなく、牛が大きくなりやすいので、あまり手をかけなくても出荷でき、生産性がとても高い」と評価する。
 佐藤組合長は「地元の人が今金和牛肉を食べる機会を増やし、良質でおいしい今金和牛のブランド力を高めて、全国に誇れる和牛を生産していきたい」と目標を見据えている。


〈写真:町民センターで開催された今金和牛の試食会〉

自家産や地場産でフルーツソース ―― 素材の味 生かして【新潟支局・2015年2月4週号】

150225_13.jpg 【新潟支局】ハウス3棟(450坪)で主にイチゴ「越後姫」を栽培する、笠井農園(佐渡市羽茂亀脇)の笠井一正さん(70)は、自分で作ったイチゴや地元産の果物を使ったフルーツソースを製造・販売している。
 フルーツソースは、規格外品のイチゴを有効活用できないかと考え、7年ほど前から作り始めた。「5月以降のイチゴは、粒は小さいが糖度は高く、色も良いためソース作りに最適です」と笠井さんは自信を見せる。
 笠井さんのイチゴソースは、粒がまるごと入っているのが特徴だ。煮詰め過ぎるとイチゴが崩れ、ジャム状になってしまう。そのため、粒をつぶさないように細心の注意を払っている。
 現在、イチゴ、イチジク、西洋ナシ、ブルーベリーの4種類が島内の直売所やスーパーで販売。消費者からは「素材そのものの味と食感が味わえ、甘味と酸味のバランスが絶妙」と好評だ。


〈写真:ハウスで商品を手に笠井さん〉

ニラ産地PRに着々 ―― シェフ考案の調味料 販売開始【高知支局・2015年2月4週号】

150225_14.jpg 【高知支局】ニラの生産量日本一の香南市のニラを使い、東京の料亭「菊乃井」の堀シェフが監修した「こじゃんと!ニラソース」がこのほど発売された。
 これは、ニラを使って食の町おこしができないかと、2010年に土佐香美農協、高知県園芸連、香南市観光協会が協力して立ち上げた「ニラプロジェクト実行委員会」企画商品の第3弾。
 「香南市のパワーフードであるニラ。これを使って緑鮮やかなソースを作りました」と話すのは、同市観光協会の足達局長。疲労回復やビタミンの吸収を高める効果が期待できるニラをふんだんに使用しているのがこのソースの特徴。炒め物の味付けやドレッシング、焼いた肉などにソースとしてそのままかけるなど、幅広く活用できる。
 「今後、さらに市のPRにつなげていけると思っています。『ニラ日本一の香南市はどんなところかな』と足も運んでほしい」と足達局長。
 土佐香美農協園芸部ニラ部会部会長の秋山雅彦さん(61)も「ニラの消費につながることを期待しています」と話している。


〈写真:販売された「こじゃんと!ニラソース」〉

防風林「全国的に向上している米の食味【2015年2月4週号】」

 ▼日本穀物検定協会が発表した2014年産米の食味ランキングで、最高評価の「特A」が過去最多の42産地品種となった。特Aに次ぐ「A」評価も前年産比で14増の70産地品種と良好だ。
 ▼14年産は44道府県の133産地品種を評価し、すべてが基準米である複数産地の「コシヒカリ」ブレンド米以上と評価された。ここ数年は基準米に比べ劣ると評価された産地品種はなく、品種改良や栽培技術の改善など産地の食味向上努力が実を結んでいる。
 ▼最近は、5年連続の特Aとなった北海道の「ななつぼし」をはじめ、四国や九州など以前は特A評価が少なかった産地が躍進してきた。西南暖地では、登熟期の高温による品質低下が問題となる中で、「元気つくし」や「さがびより」など高温耐性と良食味を兼ね備えた品種が登場している。
 ▼ただ、米穀機構の調査では、昨年12月時点で家庭の米消費は9カ月連続で増加したものの、中・外食の消費が落ち込み、1人1カ月当たり消費量は2%減となった。残念ながら米価の安値も消費拡大の呼び水になっていないようだ。
 ▼確実においしいのだから、たくさん食べてもらいたいのだが。

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