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今週のヘッドライン: 2015年08月 2週号

園芸施設共済 補償拡充が再建後押し ―― 群馬(1面)【2015年8月2週号】

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 「再建を考えると補償拡充はありがたい。NOSAIは、国の制度なので安心感がある。事故後、すぐに来てくれた」と話す群馬県伊勢崎市市場町の木村佳正さん(46)。6月15日に発生したダウンバーストと見られる突風で、収穫最盛期を迎えていたナスのパイプハウスが倒壊した。園芸施設共済の補償は2月、大幅に拡充された。2014年2月の関東甲信地方を中心とした大雪による被害を受けた措置だ。支払われる共済金で木村さんは近く、ハウスを再建するつもりだ。

(1面)

〈写真:倒壊したハウスで職員と話す木村さん(左)。「経験したことのない風雨とひょうだった。共済金を再建に役立てたい」〉

カットフルーツでのシェア拡大へ報告会 加工向け果実で産地再興(2面・総合)【2015年8月2週号】

 農林水産省農林水産政策研究所は7月28日、カットフルーツへの国産果実利用に向け、販売・消費の現状分析や国産リンゴの仕向け拡大をテーマにした研究成果報告会を開いた。独自調査をもとに、カットフルーツの販売量は増加傾向にあり、安全・安心への信頼感などから国産ニーズは強いと説明。反面、安定取引の確保や供給体制の整備などを課題に挙げ、国産リンゴではカットフルーツ向け専用園の必要性などを提起した。農家の高齢化や離農増加に苦しむ果樹産地の活性化には、国産果実の消費拡大が欠かせない。カットフルーツなど増加する加工品需要における国産シェア拡大に向け、官民挙げた取り組み強化が求められる。

(2面・総合)

自家産果実で年20種類 風味生かしたジャム作り ―― 千葉県市原市・杉山亜紀さん(3面・暮らし)【2015年8月2週号】

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 「お客さまの笑顔や"おいしい"という声が励み」と話す、千葉県市原市引田の杉山亜紀さん(39)。自宅と畑に隣接する「杉山ジャム工房」で両親とともに生産した果物や地元産の食材を使い、ジャムやフルーツソース、ケーキなどの菓子作りに取り組む。年間20種類ほど加工するジャムは、添加物を使わず、一つ一つ手作りする。果肉を大きく残し、果物本来の風味が味わえると好評だ。「天気次第で収穫が遅れたり、畑作業が大変な時もあるけれどそれもまた楽しみの一つですね」と話している。

(3面・暮らし)

〈写真:収穫したばかりのブラックベリーを加工する亜紀さん。「ヨーグルトにかけるものおいしいですよ」〉

農機具共済/盗難防止策を強化(5面・NOSAI)【2015年8月2週号】

 NOSAI全国(全国農業共済協会、髙橋博会長)はこのほど、農機具共済における盗難に関する調査結果を取りまとめた。2014年度は、共済加入の農機具のうち全国で131台が盗難被害に遭い、1億9648万円の共済金を支払った。13年度の241台、6億9133万円から大きく減少したものの、いまだに100台以上の被害が発生していることから、引き続き警戒が必要だ。全国のNOSAIでは、農機具の盗難被害防止に向け、注意を呼び掛けるチラシやパンフレットの配布のほか、地元警察などとの協力体制を強化するなど被害防止への取り組みも一層強めている。

(5面・NOSAI)

野菜を3店舗で直売 多品目を多彩な販路で ―― 神奈川県三浦市・株式会社高梨農園(7面・流通)【2015年8月2週号】

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 神奈川県三浦市南下浦町の株式会社高梨農園では、3.8ヘクタールで生産した約35品目の野菜を運営する3店舗の直売所やマルシェなどに出荷して販売する。農園を取り仕切る髙梨尚子さん(36)は「消費者の反応が直〈じか〉に返ってくるのが直販の魅力。誰が買って食べてくれるかを知ることで、消費者のニーズを知ることができる」と話す。旬を迎えた食べごろ野菜を薦めて、一番おいしい状態で味わってもらえるよう心がけている。自家産野菜で手作りするジャムやピクルスなどの加工品も、土産物として好評だ。複数の販路を設けて多角販売し、経営の安定化を図っている。

(7面・流通)

〈写真:ハウスでトマトを収穫する尚子さん。「経営を安定させて、直売所で販売する野菜の量を増やしたい」〉

難防除雑草 外来アサガオ類/除草剤適期に3回散布 ―― 埼玉県秩父市・大田営農推進協議会(11面・営農技術)【2015年8月2週号】

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 大豆圃場に繁茂した難防除雑草・外来(帰化)アサガオ類の除草対策として、埼玉県秩父市太田の集落営農組織「大田営農推進協議会」は、生育時期ごとに効果的な除草剤を組み合わせて年3回の散布体系を実施する。以前は機械収穫ができない圃場がでるほどの激発だったが、昨年は全圃場で収穫に影響がない密度まで低減した。地域では、農林振興センター・生産者・農業団体などが連携し、発生地点を地図化、住民へチラシで抜き取りを依頼するなど、農地以外でも徹底したまん延防止に努めている。

(11面・営農技術)

〈写真:散布後の効果を確認する冨田俊和会長(左)と冨田幸夫副会長〉

移住環境整備など「地方創生宣言」 全国知事会議で採択(2面・総合)【2015年8月2週号】

 全国知事会議が7月28~29日、岡山市で開かれ、地方への移住環境整備や地域資源の活用・発信など7項目の共通方針を掲げた「地方創生宣言」を採択した。人口減少と東京圏への人口集中で、多くの地方が消滅の危機にあると指摘。個性あふれる地方が新たな価値を生み出していく必要性を強調した。共通方針には、政府機関の地方移転や子どもの貧困対策なども盛り込み、項目ごとに具体策を示した「行動リスト」も策定した。

(2面・総合)

地方版から/現場で役立つアイデア農機具 作業をもっと快適に(7面・特集)【2015年8月2週号】

 農家が工夫を凝らして自作したアイデア農機具には、市販機にはないオリジナリティーあふれる機能がいっぱいだ。効率化や労力軽減、低コスト化など工夫の効果はそれぞれ異なる。今年、本紙地方版に掲載されたアイデア農機具をあらためて紹介する。

(7面・特集)

トマト低段密植栽培 軽労化で多収【新潟県・8月2週号】

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 【新潟支局】県内では数少ない、トマトの「低段密植栽培」に取り組んでいるのは、新潟市北区で「豊栄とまと」のブランドで栽培する本田敏明さん(54)。同区のトマト栽培農家と2人で、昨年から試験的に取り組みを始めた。今、新たな栽培方法として注目を集めている。
 慣行栽培では通常、年間2作で10アール当たり13トンの収量を見込むが、低段密植栽培にすることで、年間3作で約2倍の収量が見込めるという。高さ1メートルほどに設置されたハンモック型の棚にポット苗を敷き詰めるように配置するのがこの栽培方法の特徴。また、慣行では主幹に着果させ8段まで収穫するが、低段位の3段で終了させる。これにより、栽培の密度と回転率が上がり多収化できる。
 ハウス内の環境は全てコンピューターで制御され、日射量に応じて適量の養液が自動で給液される。養液は掛け流しせず、排液を循環させ再利用するため、環境に優しいだけでなく、水や肥料のロス低減も図れる。
 「薫炭培土を使用しているので土壌病害の心配はなく、収穫後に土壌消毒をする必要もありません」と本田さん。農業経験が少ない人でも安定的な生産が期待できるため、「後継者不足の解消にもつながるのでは」と期待を寄せる。

〈写真上:低段密植栽培のトマトハウスで「作業効率がいい」と本田さん〉
〈写真下:低段密植栽培が行われているハウス内〉


バルククーラーで冷却水ミスト散布【千葉県・8月2週号】

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 【千葉支局】搾乳牛45頭を飼養する千葉市緑区の田熊松司さん(45)は、使わなくなった古いバルククーラーとミストシステムを組み合わせて、暑熱対策に取り組んでいる。
 ミストシステムとは、圧力をかけてノズルから水を細かな霧(ミスト)状にして噴射する装置のこと。これと扇風機を組み合わせることで、水が蒸発するときに周りの熱を奪う気化熱現象を利用して牛舎内の温度を下げる。
 それまでは井戸水を直接使用していたので水温は15度前後だったが、バルククーラーを使用することで5度まで冷却できるようになったという。夏場でも乳量は減らず、繁殖成績も向上。「冷たい水で牛たちも気持ち良さそうだよ」と田熊さんは話す。
 田熊さんは「牛舎の屋根が傷んできたので次は張り替えようと思っているのだが、断熱性の高い素材にしてみようかと考えている」とさらなる暑熱対策に意欲的だ。

〈写真:「冷たい水で牛たちも気持ち良さそう」と田熊さん〉


釣り糸トラップで鳥獣被害軽減【高知県・8月2週号】

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 【高知支局】南国市で栽培面積が増えているトウモロコシで、ハクビシンやハトなどによる鳥獣被害が増加。同市長岡地区でトウモロコシ140アールを栽培する伊尾木健さん(45歳、他に水稲130アール、野菜40アール)は、釣り糸を使った「ハクビシントラップ」を畑の外周に設置し、鳥獣被害を大きく減らしている。
 トラップは鉄パイプを畑の周囲に打ち込み、10センチと100センチほどの高さに10号の釣り糸を張り、鳥獣を寄せ付けないもの。家の近くの良心市にも、鳥よけにパイプに糸を張ったものを置いている。費用は10アール当たり5千円ほど。
 「このトラップを始めて3年目になるが、ハクビシンなどが慣れてきている。今後はPE(ポリエチレン)の釣り糸を使ったり、ハクビシンが触れると音が鳴る物をつけたり、もっといろいろ考えないかんねえ」と話す。

〈写真:自作のトラップを前に伊尾木さん〉


井戸掘り40年 地元農家支える【宮城県・8月2週号】

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 【宮城県】チンゲンサイやコマツナ、トマトなどの栽培が盛んな名取市杉ヶ袋地区で、井戸掘りで農業を支える大友智義さん(77)。ハウス周辺や家屋周りを中心に、40年以上前から井戸掘りを手掛けている。
 最初に直径2メートルほどの穴を掘り、そこに直径約150センチの塩ビ管を入れてその中を大友さん特製の弁を付けた管で掘っていく。中にたまった土は管を引き上げて取り除き、ある程度掘り進めると今度は最初よりも細長い塩ビ管を入れて、同様の作業を繰り返す。
 震災で埋まってしまった井戸の修復も頼まれ、地区の便利屋として活躍している大友さん。「チンゲンサイなどの葉物はいい水をかけると味が良くなる。農家の方々にはいいものを育ててほしい」と思いを込める。

〈写真:「いい水でおいしい野菜を育ててほしい」と大友さん〉


擬人化キャラで自社産茶PR【静岡県・8月2週号】

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 【静岡支局】富士市大渕でお茶を販売する(株)ピュアグリーンリテール(清水領二代表)は、富士山麓のお茶の擬人化キャラクター「大渕(おおぶち) サラ」で自社のお茶をPRしている。
 大渕 サラは、若者や海外の人に向けて地元のお茶を知ってもらおうと考えた同社が、全国の名産品を擬人化する企画「もえしょく®プロジェクト」を通じて募集し誕生。日本的で子供からお年寄りまで受け入れられるようにと、桃色の髪と和服が特徴的なデザインが選ばれた。
 香港のフードフェスティバルや全国の食品イベントなどに出展し、お茶やキャラクターグッズの販売を行うほか、フェイスブックのアカウントを作成するなど、少しずつ知名度を高めている。清水代表は「インターネットを使った宣伝も大事だが、一番は直接お客さまと話をしてお茶のおいしさを知ってもらうこと。大渕 サラが、そのきっかけになってほしい」と話す。

〈写真:お茶の擬人化キャラクター「大渕 サラ」〉


糖度20度のトウモロコシ「ドルチェヘブン」【岡山県・8月2週号】

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 【岡山支局】ブドウやトウモロコシなどの栽培の他、地元幼稚園・保育園を招待しての収穫体験などをを行う吉備中央町の「有限会社吉備高原ファーム」(代表取締役=山本陽子さん・57歳)。今年のトウモロコシのお薦めは「ドルチェヘブン」という新品種。黄色と白のバイカラーで糖度20度にもなるという甘味とフルーティーな香りが特徴で、生食が可能だ。
 同ファームでは直売所を併設。今年も7月15日からトウモロコシの販売が始まった。「ぜひ一度、直売所にお越しください」と山本さんは笑顔を見せる。

〈写真:トウモロコシを手に山本さん。虫害を防ぐため、雄穂を切除して農薬を抑えている〉


防風林「節電意識も大切だが猛暑にはエアコンを【2015年8月2週号】」

 ▼記録的な猛暑。熱中症で病院に搬送された人数が連日、報道されている。野外だけでなく家屋にいても水分補給や、節電を気にせずエアコン使用を心掛けてほしいもの。
 ▼「60歳以上のシニア層は節電意識が高い割に、電気料金が高い傾向にある」との報告を銀行系調査会社が公表した。都内に住む20歳以上の男女約千人に節電意識と一人当たり月額電気料金を聞いたところ、20代・30代が4千円未満に対し、60代・70代は1万円以上との回答が多かった。
 ▼若い層ほど豊富な家電製品や情報・映像機器などの利用が多く、電気料金がかさばるのは理解できる。高齢者がなぜ高額か? 調査会社では「高齢者ほど古い電化製品を長期間使用し続けて、新製品の節電機能を享受していないから」と説明する。
 ▼産業界は「ECO(エコ)」を看板に省エネ製品を生産、電気店員は「経済的です」と巧みな言葉で消費欲をそそる。仮に、電気料金が月額千円高い中古冷蔵庫を10年間使ったとして、20万円の新品がお得とは思えない。
 ▼力の衰えた古いトラクターを大切に使う農家のように、捨て難い物品はだれにでもある。反ECOと指摘されようと価値ある物は大切にしたい。

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