ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

今週のヘッドライン: 2015年12月 3週号

イノシシ用ワイヤメッシュ柵/数年でボロボロに 想定超え劣化進む ―― 長崎県雲仙市・上町哲夫さん(1面)【2015年12月3週号】

151216_00.jpg

実態踏まえた事業に制度改善を求める声

 長崎県雲仙市愛野町の上町哲夫さん(71)は、海に面した圃場約90アールを共同利用しジャガイモを生産する。イノシシによる被害が多発した2012年度に国の鳥獣害対策の補助事業を活用し、ワイヤメッシュ柵を設置した。柵の耐用年数は、事業では14年間とされているが、潮風の影響により数年で劣化。イノシシに破られるおそれがあったため、新たに自費で亜鉛メッキを施した柵を購入して補強せざるを得なかった。今後、全国的に柵の経年劣化が進むと、修繕や更新などにも対応した補助事業の見直しを求める声が増えそうだ。

(1面)

〈写真:既設のワイヤメッシュ柵の内側に、補強のために設置した亜鉛メッキ柵を見回る上町さん〉

今年の農作物被害の特徴と対応は ―― 農林水産省経営局・木村治和保険監理官に聞く(1面)【2015年12月3週号】

台風や豪雨で水稲や園芸施設に被害
 今年も各地で台風など自然災害が発生し、NOSAI団体では早期の共済金支払いに向けて損害評価などに取り組んできた。NOSAI制度を所管する農林水産省経営局の木村治和保険監理官に今年の災害の状況などを聞いた。

(1面)

〈農業この1年 ―― 記者座談会〉不安・不信を希望と信頼に(2面・総合)【2015年12月3週号】

 2015年は、環太平洋連携協定(TPP)が大筋合意に達した。政府は矢継ぎ早に、農業対策を柱とする総合的なTPP関連政策大綱をまとめたが、合意内容などの説明は不十分で、市場開放に伴う経済的な影響試算なども示されない中、農家の不安・不信は依然強い。来年の通常国会では、国民目線で合意内容を検証し、立法府として責務を発揮することが求められる。また、政策大綱では、"農政新時代"を掲げ、具体策を来秋をめどに詰める方針を明記した。ただ、新たな食料・農業・農村基本計画は今年3月に閣議決定されたばかり。米政策の見直しや農協改革などの大改革も進む中で、将来の営農が見通せる農政の確立が問われている。9月の関東・東北豪雨や低温・日照不足など気象災害も多発した。この1年の農業、農政、NOSAIをめぐる情勢を話し合った。

(2面・総合)

改正航空法が施行 無人ヘリ防除の申請を簡素化(2面・総合)【2015年12月3週号】

ドローン運航は3月末に暫定基準
 産業用無人ヘリコプターやドローンを含む無人航空機の飛行禁止空域や飛行方法を規制した改正航空法が10日、施行された。先立つ3日、農林水産省と国土交通省は都道府県に、防除などを目的とした飛行に関する許可・承認の取り扱い方法など通知した。

(2面・総合)

4戸の生乳を地元の乳業会社に出荷 地乳ブランドに固定客 ―― 高知県佐川町・竹村英久さん(8面・流通)【2015年12月3週号】

151216_01.jpg

宅配や学校給食に採用 プリン、焼き菓子など加工品も

 「地乳(ぢちち)のPRを通して多くの人に佐川町を訪れてほしい。おいしい農産物がたくさんある中の一つに地乳の存在を知ってもらいたい」と高知県佐川町大田川の酪農家・竹村英久さん(46)は話す。同町の酪農家4戸の生乳を地元の乳業会社「吉本乳業」が加工して「地乳」のブランドで宅配やスーパーで販売、学校給食にも採用された。また、竹村さんら農家3戸は任意組織「黒岩じるし」を結成し、地乳や地元の農産物を使ったプリンや焼き菓子などで地産地消に取り組む。

(8面・流通)

〈写真:パッケージは県内のデザイナーが考案した。竹村さん(右)と吉本代表〉

集落営農/女性もオペレーターで活躍 経営新展開に貢献 ―― 兵庫県小野市・農事組合法人きすみの営農(9面・営農技術)【2015年12月3週号】

151216_02.jpg販路確保へ地元で連携 平日の人手不足をカバー

 兵庫県小野市下来住町の農事組合法人きすみの営農(構成員138人)は、2集落の水田40ヘクタールを集積。女性もオペレーターとして参画し、主食用米16ヘクタールやソバ10ヘクタールなどを栽培する。地産地消をモットーに、米は地域住民を中心に30キロ8000円(玄米、税込み)で販売するほか、ソバは全量を町内の飲食店に卸す。雇用する女性6人のうち3人はオペレーターとして活動し、人手が足りない平日の作業で活躍する。女性らの提案で直売所向けの野菜栽培に取り組み、今秋からイチゴの高設栽培も始めた。法人経営に女性の感性を取り入れつつ、地元重視の販路拡大で安定経営を図っている。

(9面・営農技術)

〈写真:トラクター作業が終わり、清掃する黒田さん(右)をねぎらう藤本さん〉

防風林「来年は瀬に立たぬよう安定経営を【2015年12月3週号】」

 ▼関東・東北大豪雨による被害や環太平洋連携協定(TPP)の大筋合意など、記憶深い2015年も年の瀬を迎えた。
 ▼一般に使う「年の瀬」だが、「瀬」は川の急流の浅い場所をさし、舟が乗り上げると立往生する。年末の支払いに首が回らず、「年の瀬を越せない」などと、昔の人は自嘲ぎみに表現した。
 ▼暮れに多く演じられる落語には、長屋の住人が借金取りを煙に巻いて追い返す「掛取万歳」や、餅屋も呼べない夫婦がさも餅つきのように演じる「尻餠」、財布を拾った亭主が使い込まないよう妻が夢の話にすり替える人情ばなし「芝浜」が多い。貧しい中でも快活な江戸庶民の年の瀬に、つい腹を抱えてしまう。
 ▼現代の12月も、お歳暮やクリスマスで出費がかさむ月との印象が強いが、総務省の家計調査では年末の支出が特に多いわけではなく、入学や就職を控えた3月で若干伸びる。昔は売掛金を月末や年末に回収したものだ。
 ▼米農家も14年産は底値で、「立つ瀬」がない思いをした方も多い。今年産の概算金は増加したものの決して満足な金額ではなく「浮かぶ瀬」とも言えない。来年は瀬に乗り上げずに余裕の一年としたい。

» ヘッドラインバックナンバー 月別一覧へ戻る