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今週のヘッドライン: 2016年02月 1週号

口蹄疫/韓国で今年すでに2件発生 春節控え防疫体制強化を(1面)【2016年2月1週号】

 アジア諸国で人や物の移動が激しくなる春節を前に、農林水産省は口蹄疫などに関する防疫対策の強化について通知を発出し、注意を呼び掛けている。韓国では今年になって口蹄疫(O型)が豚で2件発生している。同省は1月28日、都道府県の家畜衛生担当者などを対象に口蹄疫等防疫対策強化推進会議を開き、防疫対策の周知などを確認した。政府は口蹄疫ウイルスの侵入防止のため、水際における検疫措置を強化している。畜産農家は飼養衛生管理基準などを順守し、畜舎内や周辺の消毒などを徹底する必要がある。

(1面)

16年度の生乳生産量見通し0.6%減の737万4000トン 都府県の頭数減で再び減産に(2面・総合)【2016年2月1週号】

生産基盤の立て直し急務
 Jミルクは1月27日、2016年度の全国の生乳生産量は15年度比0.6%減の737万4千トンとの見通しを発表した。15年度は10年ぶりの増産が見込まれているが、都府県での飼養頭数の減少基調などを踏まえ、再び減産に転じると予測した。近年、バター不足が顕在化する中、乳製品の供給量を確保するため、政府はカレントアクセス(現行輸入機会、CA)に基づく輸入を措置する方針だが、中長期的な牛乳・乳製品の需給安定には、生乳生産基盤の立て直しが急務だ。

(2面・総合)

甘利TPP担当相が辞任 国会審議に影響も(2面・総合)【2016年2月1週号】

 甘利明TPP担当相(経済再生担当相)は1月28日、自身の政治資金問題をめぐり、閣僚を辞任した。環太平洋連携協定(TPP)交渉を主導し、米通商代表部(USTR)のフロマン代表と直接協議を重ねるなど交渉の経過や内容を最も熟知する担当相の突然の辞任は、TPPに関する国民への説明や承認案などをめぐる国会審議にも大きな影響を与えそうだ。

(2面・総合)

農家の高齢化、農地集積で変わる環境 生産基盤の堅持へ(5面・NOSAI)【2016年2月1週号】

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 NOSAI愛知(愛知県農業共済組合、白井良始組合長)海部津島支所の共済連絡員(NOSAI部長)は、近隣の農地管理や病害発生などを把握し、いざというときの自然災害にも対応できるよう努める。日常的に農家同士の情報交換を密にして、防除時期や病害の発生状況などの知見を地域の営農に生かしている。農家の高齢化や農地の集積など農業を取り巻く環境が変化する中で、農地維持に活躍する姿を取材した。

(5面・NOSAI)

〈写真上:「水田は川より低い場所にもある。水害は常に気にしている」と堀田さん〉
〈写真下:佐藤さんは「みんなで学びながら産地を守っていきたい」と話す〉

オリジナル品種で有利販売 7種を詰め合わせ通年同一価格に ―― 静岡県磐田市・トマトの鈴木(6面・流通)【2016年2月1週号】

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 静岡県磐田市弥藤太島の「トマトの鈴木(鈴木信好代表)」では、少量多品目栽培に取り組み、飲食店や直売所、卸売業者などで販売する。主力はトマトで、国内外の優秀な品種を交配・選別して自家育成している。色や形、味が違う7種類のオリジナル中玉トマト「真珠」シリーズは、料理を鮮やかに彩ることができると業務筋を中心に人気が高い。「今しかない、ここしかない、これしかない」を経営理念に、品種の特徴を顧客に伝えるなど差別化を図りながら売り上げを伸ばしている。

(6面・流通)

〈写真上:鈴木代表(右)と、「父親の経験と積み重ねてきたこれまでのデータを合わせて栽培技術を向上させたい」と話す章弘さん〉
〈写真下:6種類を組み合わせたカラフルトマト。味や食感にそれぞれ特徴がある〉

麦類の黒節病に注意/種子消毒薬剤散布 総合防除が有効(9面・営農技術)【2016年2月1週号】

農研機構 マニュアルを作成予定
 小麦など麦類の国産志向が高まり、自給率向上が期待される中、近年、減収や品質低下につながる黒節病などの種子伝染性病害が毎年発生している。特に黒節病は、今のところ登録薬剤がなく効果的な種子消毒法や耕種的防除法も確立されていないのが現状だ。農研機構・中央農業総合研究センターなどはこのほど、黒節病などの種子消毒技術や圃場管理技術に関する研究成果を発表した。近日中に防除マニュアルを作成・公表する予定だ。黒節病対策について概要を紹介する。

(9面・営農技術)

伝統野菜「雪菜」 守り、伝える【山形県・2月1週号】

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 【山形支局】深い雪の下で育つ置賜地域の伝統野菜「雪菜(ゆきな)」を栽培している、米沢市古志田の吉田繁さん(75)とはるさん(70)夫妻。辺り一面雪に覆われたこの時期、秋に藁(わら)で作った室の中に仕込んでおいた雪菜を掘り出し、雪国ならではの味覚として出荷している。
 同地区の土壌は、降雨で表面が硬くなる性質があり、それが栽培に適しているという。「ここで取れる根菜類には、どこにも負けないうまさがある」と吉田さんは話す。
 繁さんは「町おこしイベントで、収穫体験に来る人もいる。代々受け継がれてきた、この恵まれた土地で育つ『白い大地の贈り物』を守り、伝えていきたい」と話す。
 収穫作業は2月中旬ころまで続き、青果市場や地元の直売所に出荷、スーパーなどで販売されている。

〈写真:雪をかき分けて「雪菜」の収穫作業をする繁さん〉

水稲研究50年 休まず葉齢調査【秋田県・2月1週号】

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 【秋田支局】「経験を伝えたい」と話す大仙市協和の伊藤久さん(85)は、「葉齢から見た稲の生理と肥培管理」をテーマに約50年前から水稲の研究を続けている。
 水稲約2.5ヘクタールを作付けしている伊藤さんの研究は、主に水稲の栽培期間に行われる。毎日休まず葉齢調査に出て、3カ所の圃場から10株ずつ抽出し、茎の数や、芽や葉の出た時期、節ごとの長さなど詳細に記録する。
 伊藤さんは「今までの調査記録と収量を照らし合わせることで、今後の収穫までの作業において、生育段階ごとの的確な対処や、どれくらい収穫できるかが分かってくる」と楽しそうに話す。
 農家から稲作りのアドバイスを求められることや、講師として招かれることが多く、伊藤さんの研究のデータは周りからの信頼が厚い。昨年11月には、NOSAI仙北が主催する「普及推進連絡協議会」の中で、約60人のNOSAI部長を対象に講演した。

〈写真:伊藤さんは長年の経験が評価され、講師として招かれることも〉

自家農産物の弁当を提供【山口県・2月1週号】

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 【山口支局】「移住者の立場から須金地区の魅力を発信していきたい」と話す、周南市須金の須田浩史さん(37)、加弥子さん(37)夫妻は、自家栽培する米(20アール)や野菜(10アール)を使った弁当を製造・販売している。
 須田さん夫妻は2011年8月に千葉県から移住。転機となったのは東日本大震災だという。
 以前から農業に興味があり実家の農業を積極的に手伝っていたという浩史さんのモットーは、無農薬・無化学肥料で栽培すること。「弁当に取り入れる米や野菜、調味料は体に優しいものだけですよ」と加弥子さん。知人の経営する店で定期的に販売したりイベントなどに出店したりしているという。
 今後の夢は、農家民宿を経営すること。今年中のオープンを目指し、夫婦二人三脚で奮闘中だ。

〈写真:圃場で須田さん夫妻〉

稲株の奉納・保存34年【新潟県・2月1週号】

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 【新潟支局】「先代のころから、神棚に稲株を奉納していました。かれこれ50年以上続けているでしょうかね」と話すのは、南魚沼市沢口の鈴木荘平さん(75)。2014年からNOSAI魚沼の損害評価員を務めている。
 鈴木さんは、水稲約130アールを栽培。稲が無事に収穫できたことに感謝するため、しめ縄の一つとして、毎年、自宅の神棚に刈り取った稲株を奉納している。1年間の奉納を終えた稲株は、神棚のある茶の間の壁に移していて、現在、34もの稲株が壁にかかっている。
 「稲株は毎年同じ場所から収穫したものを使用しています。34年間の稲株を見るとそれぞれの年の作柄や出来事を振り返ることができます。今後も続けていきたいと思います」と笑顔で話す。

〈写真:昨年産(左)と34年前(右)を比較する鈴木さん〉


牛の体調管理に納豆菌【鹿児島県・2月1週号】

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 【鹿児島支局】畜産業(親牛33頭、育成牛1頭、子牛21頭)を営んでいる南大隅町佐多古里の横山京一さん(65)。牛の体調管理に独自に調合した納豆菌やアミノ酸、乳酸菌などを与えている。
 以前から、牛の体調管理や繁殖障害を改善したいと考えていた横山さん。2年前に知人の勧めで納豆菌やアミノ酸、乳酸菌などを調合したものを牛に与え始めた。「最初のころは、適量が分からず苦労しましたが、今では牛の体調が良くなり、繁殖障害も少なくなりました」と話す。現在、牛ごとに調合し、与える分量を変えている。
 昨年の県畜産共進会において若雌2区で優秀賞を受賞した横山さん。「市場が満足してくれる牛づくりをしていきたいです。また、共進会で最優秀賞をとることが目標です」と熱く話す。

〈写真:牛の世話をする横山さん〉

米粉麺 販売目標は年18000食【宮城県・2月1週号】

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 【宮城支局】岩沼市押分のチョットファーム(佐藤京子代表・63歳)では、古代米「緑米」を使った米粉麺「みどり米めん」を販売。爽やかな彩りが特徴で、ビタミンやミネラルなどの栄養分も豊富なことから注目を集めている。
 「普通の米粉麺よりも煮崩れしにくく、鍋の締めにもぴったり」と京子さん。麺は冷麺のようなつるりとした食感とこしがあり、サラダ麺やパスタなどさまざまな料理に合うという。「小麦粉にアレルギーがある方にもお薦めできる」と話す。
 緑米は夫の怜司さん(68)が32アール作付けている。怜司さんは「試食などを通じて、みどり米めんを普及定着させていくことが重要。年間18000食を目標に、まずは生産・販売の土台づくりをしっかりしていきたい」と意欲を見せる。

〈写真:商品を手に佐藤さん夫妻〉

地場産エダマメをハンバーガーに【富山県・2月1週号】

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 【富山支局】「試行錯誤を経て、現在の商品が出来上がりました」と話す、富山地方鉄道越中舟橋駅の構内にある「はんばーがーかふぇ ほおずき」の桜井良恵(さくらいかずえ)店長。同店は、舟橋村特産のエダマメを使用した「ばんころバーガー」を提供している。
 「ばんころバーガー」は、エダマメ入りのコロッケをバンズで挟んだハンバーガーで、同村商工会青年部の提案で誕生した。エダマメを粒のまま入れたコロッケは、ほのかな甘さとコロコロした食感が特徴で、うま味のあるソースと相性が抜群。地元農家からエダマメを購入し、手作りしている。

〈写真:「ばんころバーガー」〉

防風林「農家の元気を取り戻すことが大切だ【2016年2月1週号】」

 ▼相手に「手の内」を悟られない、相手の手の内を読むことがビジネスやスポーツ、特に交渉ごとでは重要だ。環太平洋連携協定(TPP)交渉ではどうだったのだろうか。
 ▼米のMA米枠の拡大で済めば日本は譲歩する、という読みが参加国、特に米国の手の内だったのかも。合意後の影響評価の甘さや総合的なTPP関連政策大綱も、農家の不安を募らせるのみで起死回生策とは思えない。
 ▼政府は、農林水産分野の対策として「農政新時代」を掲げ、攻めの農林水産業(体質強化対策)への転換を図るとする。経営感覚が優れた担い手育成や国際競争力ある産地づくり、農産物輸出促進などの対策には、新規性は感じられず決定打となる「手の内」的な秘策は見えない。
 ▼そもそも、手の内とは弓道から派生した言葉で弓の握り方をさす。弓を手の平の中で絞り反動で強い矢勢が得られるのだ。初心者は肘の内側にできる青あざに耐え体得する。容易に手の内を教えてもらえることはない。
 ▼弓道には「正射必中」という言葉もある。心気を充実させ正しい姿勢と技で射れば、必ず的に命中するという。農家が不安を抱え心気が萎(な)えたままでは「的外れ」だ。まず、農家の元気を取り戻すことが肝要だ。

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