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今週のヘッドライン: 2016年06月 2週号

「稲作体験学習」と「世界一分かりやすい食育授業」開催 ―― 石川県野々市市 株式会社林農産(1面)【2016年6月2週号】

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年間30回以上、延べ400人受け入れ
 毎年6月は「食育月間」。食文化の継承に向けた取り組みなどを盛り込んだ「第3次食育推進基本計画」がスタート、特に国や教育者、農家などが連携・協働する取り組みを推進するとしている。「食と農の大切さを伝えることが私の使命」とは、石川県野々市市藤平で水稲43ヘクタールなどを生産する株式会社「林農産」の林浩陽代表(56)だ。幼稚園児と小学生、保護者を対象にした「稲作体験学習」と「世界一分かりやすい食育授業」の2本立てで食育に力を入れている。稲作体験学習は、苗見学から収穫・脱穀まで一連の作業を経験でき、林代表自らが出向いて講義する食育授業は年間30回以上に上る。食育で将来を担う子供たちの農業への理解促進に努めていきたい考えだ。

(1面)

〈写真:「日本農業を良くするのは農業施策でも補助金でもなく食育」と林代表。手作りの「鏡餅ヘルメット」をかぶり、食育授業に出向いている〉

16年産の温州ミカンとリンゴの適正生産出荷見通しを発表(2面・総合)【2016年6月2週号】

 農林水産省は6日、2016年産の温州ミカンとリンゴの適正生産出荷見通しを発表した。適正生産量は、裏年となる温州ミカンが前回の裏年だった14年産実績比で1万トン増の89万トン、リンゴは、前年産並みの81万トンと見込んだ。

(2面・総合)

大豆生産に欠かせない共済への加入/風水害・湿害・病虫害・鳥獣害など補償(5面・NOSAI)【2016年6月2週号】

 5~6月にかけて、全国の産地で大豆の播種時期を迎えている。高品質な国産大豆への引き合いは強い一方、大豆は湿潤害など被害を受けやすい作物だ。大豆共済では、風水害や獣害など、幅広い被害を補償し、農家経営を支える。発芽期から収穫するまでが補償期間だが2016年度、建物総合共済に「収容農産物補償特約」が新設された。収穫後に農家が納屋などに保管している米、麦、大豆を対象に、火災や水害による損害を補償する。補償が拡大したNOSAIの仕組みや、大豆生産の実態などを共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・NOSAI)

獣医師確保へ NOSAI全国が学生対象に採用説明会 ―― NOSAI全国(5面・NOSAI)【2016年6月2週号】

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 NOSAI全国(全国農業共済協会、髙橋博会長)は、4~5日、獣医学系大学の学生を対象としたNOSAI団体獣医師職員の採用説明会を開いた。4日は東京都武蔵野市の日本獣医生命科学大学、5日は神奈川県相模原市の麻布大学で開催。獣医学部(科)の在学生を中心に合計103人が訪れた。
 両会場とも、家畜共済の仕組みや畜産農家の経営を支えるNOSAI獣医師の役割や就業状況などを説明。若手獣医師らが現場の診療状況などを発表した。個別のブースでは、4日は24道県、5日は23道県のNOSAI団体が、訪れた学生に仕事内容や採用条件などを説明した。

(5面・NOSAI)

〈写真:NOSAI獣医師から説明を聞く学生〉

キャベツなど業務用野菜/情報発信で契約先から信頼 ―― 岩手県岩手町・アンドファーム(8面・流通)【2016年6月2週号】

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 岩手県岩手町久保で家族型企業経営を展開する「アンドファーム(三浦正美代表、60歳)」は約80ヘクタールでキャベツやトウモロコシなど野菜13品目を作付ける。大手量販店や全国展開する飲食店との契約取引で、収穫量の約8割を出荷する。「定時・定質・定量」を実現するため、生産状況の的確な把握と情報提供に尽力。取引先との値段交渉を自ら行うことで生産コストに見合った売り上げを確保する。〝お客さまの台所農家〟を掲げ、選ばれる農家として取引先の信頼を得ながら安定経営を図っている。

(8面・流通)

〈写真:キャベツの生育を確認する三浦代表。48アールから経営規模を徐々に拡大した〉

リンゴ/わい化樹で効率化 園地を品種ごとにブロック分け ―― 青森県平川市(9面・営農技術)【2016年6月2週号】

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 リンゴ8品種を5ヘクタールで栽培する青森県平川市沖館長田の三浦藤市さん(46)は、全ての園地でわい化栽培を導入し、品種ごとにブロック化することで作業効率を高めている。従業員に的確な指示が出せる上、早生、中生、晩生種を分散させるため、農薬飛散の防止にもつながる。10アール当たり作業時間は184時間と、県の経営指標と比べ14%少ない。さらなる省力化を目指し、昨年からスピードスプレヤー(SS)を利用した人工授粉も導入した。先進技術を取り入れつつ、確実な土作りも行い高品質リンゴを生産している。

(9面・営農技術)

〈写真:摘果する三浦さん。秀品が少ない下枝を先に全ての樹で摘果し、大玉を確保した後に上枝を摘果する〉

米粉の消費拡大へ――用途別の基準が課題に(2面・総合)【2016年6月2週号】

 NPO法人国内産米粉促進ネットワークは8日、新たに米粉の用途別の基準づくりに乗り出すことを通常総会で決定した。米粉の消費が伸び悩む要因の一つに、製粉会社ごとに米粉製品の品質が異なり、使いにくいとの声が上がっているため。農林水産省の補助事業を活用し、米粉製品の粒度などの実態や用途との関係性などを調査し、消費者や食品メーカーが安心して利用できる環境整備につなげたい考えだ。米粉の利用拡大は水田フル活用や食料自給率向上に大きく貢献する。消費者からは小麦代替だけでなく、新食材としての関心も根強く、小麦アレルギー対応食や介護食などの用途でも大きな期待が寄せられている。官民が連携し、米粉の需要に応える供給体制の整備を急ぐ必要がある。

(2面)

関東で渇水傾向 対策本部立ち上げ(2面・総合)【2016年6月2週号】

ダム貯水率過去最低に
 独立行政法人水資源機構は7日、利根川上流の8ダムの合計貯水率が49%と同日時点で過去最低となったことを受け、「関東管内渇水対策本部」を設置した。8ダムは神奈川県を除く関東の1都5県に水を供給しており、今後の降雨状況などに応じて取水制限など対策を検討する。

(2面・総合)

キジ肉の魅力広める――生産から加工・販売【宮崎支局・2016年6月2週号】

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 【宮崎支局】都城市山田町の木脇利博さん(68)と志々目義民さん(68)は、還暦を迎えた8年前から、キジ肉の生産から加工・販売までの一貫経営に取り組んでいる。
 現在、約1万2千羽を飼育し、タンパク質を多く含み脂肪が少なく低カロリーの「みやざき霧島山麓雉(きじ)」は、ジビエブームもあり生産が追い付かないほどの人気だ。
 餌は、精米で出る米ぬかとEM菌をブレンドしたオリジナルの飼料を与える。給餌担当の木脇さんは「毎日観察して、元気のないキジは別部屋に移動させ、回復してから戻すようにしています」と管理を徹底する。
 飼育法は、消毒した卵をふ化器に入れ、温度と湿度を管理しながら約23日でひな鳥にかえるのを待つ。一番の特徴は、移動のストレスがかからないように、ふ化直後から出荷するまで、同じ部屋で飼育していることだ。
 また「生ハム」に加工、6次産業化にも取り組む。「東京の飲食店を中心に取引があります。地元の皆さんにも知ってもらいたいので、直営店を設置したい」と地元にも目を向ける。

〈写真:ふ化器の説明をする木脇さん〉

農業・医療・福祉のむらづくり【鳥取支局・2016年6月2週号】

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 【鳥取支局】鳥取市里仁の「株式会社さとに医食同源」(太田義教社長=82歳)は、里仁地区の米澤英宣さん(72)と共に医療、福祉、農業のコミュニティーを構築。営農部、給食部、古民家レストラン「さとに千両」を中心として、「誰もが安心して暮らせるむらづくり」を目指し、地域の活性化を進めている。
 同社では、もちもち感のある「LGCソフト」と、ぱさぱさ感のある「春陽」の2品種をブレンドし、より食べやすく食味の良い低グルテリン米「さとに医食同源米」を生産。商標登録し、販売に積極的に取り組んでいる。
 患者と家族が共に楽しめる食事指導が目的で開店した古民家レストランでは、健康を第一に考えた料理が話題を呼んでいる。太田社長は「健康食の普及を目的に、新しい農作物の生産や新商品『さとに米千両』の販売など、さまざまなことに挑戦していく」と意欲を示す。

〈写真上:今年の作柄に期待を寄せる太田社長(左)と米澤さん〉
〈写真下:さとに米千両〉

スナップエンドウ――高い収量が魅力【秋田支局・2016年6月2週号】

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 【秋田支局】鹿角市十和田大湯の中村敏明さん(60)、悦子さん(59)夫妻は、スナップエンドウを栽培。作付面積は7アールだ。収量が良く、他の作物と比べて作業の負担が少ない点などをPRしながら、地域での栽培面積を増やそうと奮闘する。
 品種は「ニムラサラダスナップ」。実の付きが良く莢(さや)ごと食べられ、甘いという。春彼岸明けに種を播き、4月中旬に定植する。
 現在、収穫期を迎え、「期間は長くて1カ月ほど。スピード勝負」と話す。「収穫は朝早くと夕方の2回。平均で70から80箱で、最盛期は100箱近くになる」とほほ笑む。
 中村さんは「周りで手掛けている農家はまだ少ないが、協力してスナップエンドウの魅力を広めたい」と前向きだ。

〈写真:葉欠き作業をする中村さん夫妻〉

ウド 栽培から加工まで 放棄地を解消【新潟支局・2016年6月2週号】

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 【新潟支局】耕作放棄地を利用して栽培したウドを自ら加工し、販売に取り組んでいる糸魚川市東塚の「中峰」の比護フサ子代表(69)と夫の公さん(71)。県が育成した品種「新潟9号」の種子を譲り受け栽培している。
 ウドは4月に播種し、3年目の春に収穫できる。種子は秋に採取し、冷蔵保存して翌年の春に播く。40アール程度だった栽培面積は1.3ヘクタールまで拡大。良い品種があれば他県から種子を取り寄せるなど研究に余念がない。
 「ウドは荒れ地でも育つし、加工品販売で収益につながる。耕作放棄地が解消できるため、地主さんからも感謝される」とフサ子さん。
 収穫したウドは、塩漬けにしてから、煮物や漬物に加工する。顧客からは「素朴な味でおいしい」と好評だ。

〈写真:加工品を手にする比護さん夫妻〉

地元産キクでサイダー【青森支局・2016年6月2週号】

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 【青森支局】卸売業を営む有限会社村井青果(村井武志代表、南部町)では、干し菊のエキスを使用した「菊サイダー」を発売した。
 同社では昨年から「菊じゃむ」「ほぐし干菊」を販売。サイダーは飲料品の需要が高まる初夏に向けた一品だ。
 商品開発を担当した村井ユリさんは「誰にでも飲みやすい微炭酸で、キクの色や香りを楽しめるサイダーに仕上げました」と自信を見せる。
 菊サイダーは1本330ミリリットル入り356円。同社のホームページや八戸市の「中合三春屋店」ほか、県内各地で購入できる。

〈写真:菊サイダー(中央)とさまざまなキク商品〉

防風林「埋もれた文化を掘ることも地域活性化に繋がる【2016年6月2週号】」

 ▼国内には名所・旧跡は数多くあり、自然がつくりだした国立(国定)公園のほか、神社仏閣や城郭など文化財指定された場所は、整備され観光地としてもにぎわいを見せる。
 ▼人気の城郭といえば、修復を終えたばかりの姫路城、地震で大被害を被った熊本城などが代表格か。明治維新を経て現存する天守のある城は、姫路城や松本城、松山城などわずか12城に過ぎず、大坂城や名古屋城も再建組だ。詳細な図面を基に復元したもののほか、風景画や想像だけで建築された模擬天守と呼ばれる建造物が比較的多いのだ。
 ▼一方、国内には城址・城跡が3万ほどとされ、役所や学校の敷地内に埋もれ確認できない遺構が多い。中世期は河川や山など自然の要害を背に土塁と空堀、柵だけの構造が多く、縄張図を片手に地形や配置から虎口や曲輪を想像し楽しむ趣味もある。
 ▼最近は、兵庫県の竹田城や福井県の越前大野城などが「天空の城」として人気。雲海に浮かぶ城跡を遠方から眺望するのが醍醐味(だいごみ)という。歴史好きの「歴女」や日本刀好きの「刀剣女子」のほか、CMの影響かツアーで一般の観光女子も押し寄せている。
 ▼先日、埼玉にある北条氏(北条早雲を祖とする武家)の支城跡を探索しに車を走らせた。ナビは目的地を知らせるが、看板や案内図もなく発見できずに城攻めをあきらめた。歴史に埋もれて文化財指定されず地元民からも忘れられた旧跡は多い。農法や食文化も同じ。住民が光をあて伝承しなければむらの活性化は見えて来ない。

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