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今週のヘッドライン: 2016年07月 4週号

大豆WCSを活用/自給飼料に立脚する酪農へ(1面)【2016年7月4週号】

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 高泌乳牛の飼養に欠かせないタンパク質源飼料。だが現在、アルファルファ乾草をはじめ多くを輸入に依存している。自給飼料生産基盤に立脚した酪農経営が求められる中、米国で近年普及する「大豆WCS(発酵粗飼料)」は栽培しやすく新たなタンパク質源飼料として活用する研究が行われている。農研機構・東北農業研究センターでは、イタリアンライグラスを若刈りし、再生草をリビングマルチとして利用することで雑草を抑制し、除草剤を使わずにWCS用大豆を生産する技術を開発した。国内で登録されている農薬が現時点でないことが課題として残るものの、WCS用大豆を組み入れた生産体系が営農環境などに合えば、有力な選択肢の一つともなり、注目を集めそうだ。

(1面)

〈写真:大豆WCS(上写真)を乳牛に給与する嶝野上級研究員(下写真)。嗜好(しこう)性は良好だ〉

堆肥利用でシンポジウム(2面・総合)【2016年7月4週号】

 畜産経営の規模拡大に伴い畜産地域で大量発生する家畜排せつ物の処理や、リン鉱石など化学肥料原料の世界的な枯渇傾向が大きな課題となる中、農林水産省などは19日、省内で堆肥の利用促進に向けたシンポジウムを開いた。先進事例の報告などが行われ、堆肥の利用促進に向け「商品」としての価値向上や、畜産農家と耕種農家のマッチング推進の重要性などが提起された。全国の家畜排せつ物発生量は年間約8千万トン(実重量、推計)に上るものの、畜産地域とその他の地域との堆肥流通体制の不備など利用拡大が課題となっている。地域資源の循環による持続可能な農畜産業の確立へ、畜産・耕種農家が相互に利益を上げられる環境づくりを急ぐ必要がある。

(2面・総合)

夏休み工作教室(3面・暮らし)【2016年7月4週号】

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 夏休みにぴったりの楽しい工作を、子供向けの工作本を執筆する高氏雅昭さんに紹介してもらう。難易度は3種類で、身近にある素材を材料にしている。

(3面・暮らし)

〈作品名:クルクルまわる目がまわる〉

水稲・畑作物・果樹・園芸施設共済 本格的な台風シーズンへ 忘れずに被害申告を(5面・NOSAI)【2016年7月4週号】

 6月以降は梅雨前線などの影響で、九州など西日本を中心に記録的な大雨となり、農作物などへの被害が発生した。これからの季節は、日本への台風の接近や上陸が多くなる。NOSAI制度は、台風など自然災害による被害を幅広く補償する。制度の仕組みを共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・NOSAI)

徹底調査 気象雑学/今夏の天候を読み解く(7面・特集)【2016年7月4週号】

 全国から梅雨明けの便りが届き、今年の夏も本番を迎えた。気温35度以上の猛暑日を記録している地域も多く、夏に発生しやすいとされる台風や雨、落雷などに注意が必要だ。「5年に1度」「10年に1度」と呼ばれる気象災害が毎年のように発生する中、6月下旬には西日本を中心に記録的な大雨に見舞われた。熊本県では土砂崩れに巻き込まれるなどして6人が亡くなる被害も出ている。知っているようで意外と知らない真夏に発生しやすい気象を知ることで、人や農作物を災害から守ることができるかもしれない。今後、注意すべき気象について、発生要因や近年の傾向などを気象庁の資料から紹介する。

(7面・特集)

刈払機での雑草管理――最適な機械選定を(12面・資材)【2016年7月4週号】

 放っておくと瞬く間に繁茂してしまう雑草。特に夏場の猛暑でつい放置してしまいがちだが、畦畔(けいはん)雑草はカメムシなど害虫の生息場所になるおそれがあるほか、農道の路肩周囲の雑草はコンバインなど農機類の進入や作業の妨げになり、思わぬ事故を誘引しやすく注意が必要だ。そこで、草刈り本番の時期を迎え、雑草処理を効率的に行うための機械選択や安全作業へのポイントなどについて、農業資材ジャーナリストの森野遥さんから話を聞いた。

(12面・資材)

畑作物の直接支払対象者 35%減の約4万5千件に(2面・総合)【2016年7月4週号】

 農林水産省は19日、2015年度の経営所得安定対策の支払実績を公表した。畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)の支払対象者数は、要件が担い手農業者(認定農業者・集落営農・認定新規就農者)に限定されたことに伴い、2万4171件(35%)減の4万4928件と大幅に減少した。ただ、担い手への農地集積による作付計画面積の増加などにより、支払総額は前年度比254億円増の2113億円となった。

(2面・総合)

NOSAIにお任せください(15) ―― 栃木県のNOSAI団体(5面・NOSAI)【2016年7月4週号】

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 水稲の適期収穫に貢献するため、栃木県内のNOSAI団体では、損害防止事業として水田の畦畔(けいはん)など110カ所に積算温度計を設置。計測データを協力農家が連絡し、NOSAIとちぎ(栃木県農業共済組合連合会)がホームページ(HP)などで情報提供を行う。収穫適期を予測判断して登熟過多などを防ぎ品質向上を図ると同時に、近年懸念されている高温による登熟障害にも未然に注意喚起ができる体制を整えている。

(5面・NOSAI)

〈写真:「いつごろ収穫すれば良い米になるのか、みんなで把握できる」と平野さん〉

全国酪農青年女性酪農発表大会/〝ゆとり飼育〟を実現(13面・営農技術)【7月4週号】

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 全国酪農青年女性会議と全国酪農業協同組合連合会(全酪連)は14~15日、名古屋市で全国酪農青年女性酪農発表大会を開催。酪農経営の部では、熊本県菊池市の芹川恵介さん(34)が「酪農の魅力『ゆとり』を作り出す酪農経営」と題して、搾乳以外の機械化を進めて週休1日制を確立したと報告し、農林水産大臣賞を受賞した。他にも家族経営の30代男女5人が登壇し、搾乳ロボット導入やTMR(混合飼料)センターへの参画による飼料生産の省力化など、余裕ある暮らしと両立できる酪農経営が発表された。

(13面・営農技術)
〈写真:農林水産大臣賞を受賞した芹川さん(右)〉

組合員が一致団結しズッキーニ【岩手県・7月4週号】

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 【岩手支局】転作小麦の後作としてズッキーニを栽培する矢巾町の農事組合法人東農産(宮竹志〈みやたけし〉代表理事=65歳、組合員28人)では、小麦収穫後の農地の有効活用と所得向上に成果を上げている。今年は機械の導入で作業の効率化を図り、組合員が一丸となって産地化を目指す。
 「ズッキーニの栽培を通して所得向上につながったが、一番の成果はチームワークが強くなったこと」と組合員の協力に感謝する宮代表理事。今後について「地域を代表する特産品にするためにも、自分たちがモデルになり、町内の生産者が増えていけばうれしい」と力強く話した。

〈写真:「ズッキーニをもっとPRして特産品にしたい」と話す宮代表理事(後列左)と組合員〉

花ハス栽培 絶やさない【福井県・7月4週号】

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 【福井支局】花ハスの生産面積日本一、出荷量は全国上位という南越前町で、「南条蓮生産組合」(井上典宣〈みちのぶ〉組合長・66歳)は1976年から栽培に取り組む。現在は、町内の7戸が約13ヘクタールで栽培し、今年は約5万本の集荷を見込んでいて、生産者の高齢化や減少が進む中、町の特産を守っている。
 40年近く生産に携わる井上組合長は、「圃場ごとにどこが深いかすべて把握している。花ハスの植え替え時期がきている」と話す。圃場に客土する予定もあり、「今後3~5年後の生産に期待をかけ、組合員を増やし、花ハスを絶やさないよう守っていく」と話す。

〈写真:日が昇る前、つぼみの状態のものを鎌で手際よく刈り取っていく〉

自家産トウモロコシでジュース【岐阜県・7月4週号】

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 【岐阜支局】「60歳になってワクワク感が出てきた」と話すのは、各務原市のファームタケアキの竹山明彦さん(60)。主にトウモロコシを露地栽培し、自ら圧搾するトウモロコシのジュースなどを販売する。
 トウモロコシは夏作・秋作を合わせ、約28アール栽培。粒がやわらかく生で食べることもでき、甘味の強い「味来」100%のジュースは、口当たりがまろやかで、飲んだ人が皆、驚くほどの甘さ。栄養分を壊さないよう低速で圧搾し、砂糖や水、添加物は一切加えない。

〈写真:「主成分は炭水化物なので朝食代わりにもおすすめ」とジュースを手に竹山さん〉

ブドウの品種開発に情熱【山梨県・7月4週号】

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 【山梨支局】甲府市落合町で米山農園を営む米山孝之さん(68)は、ブドウの新品種の開発に熱意を注ぐ。糖度が高く、皮ごと食べられる「ベニバラード」など、これまで10品種以上を開発してきた。
 ブドウの新品種の開発と苗木の生産・販売を行いながら、自身が開発したブドウを栽培。宅配が主で、地元JAの直売所へも出荷する。

〈写真:収穫期を迎える「黒いバラード」の出来を確認する米山さん〉

バターナッツカボチャをレトルトスープに【京都府・7月4週号】

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 【京都支局】京都市右京区の上野秀一さん(64)は、露地でバターナッツカボチャの生産と加工品の販売に取り組む。
 「熱を加えると形が崩れやすく、甘味も少ないため加工に適している」と考え、専門業者にスープの加工を依頼した。試作と改良を重ね、2012年にレトルトのポタージュスープとして商品化。年間1万個を生産し、道の駅やイベントなどで販売する。

〈写真:カボチャ畑で加工品を手に上野さん〉

トマトラーメンで地域に人呼び込む【鳥取県・7月4週号】

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 【鳥取支局】日南町下石見の「日南振興株式会社」(浅川三郎会長)は、自社栽培のミニトマトを使った「トマトラーメン」を、同町神戸上の「ふるさと日南邑ファームイン」でメニューとして提供。県外からの常連客ができるなど好評を得ている。
 「おいしいものを食べて、また来てほしい。町外の人との交流を深めることで、日南町を活性化したい」と浅川会長は思いを話す。

〈写真:トマトラーメン〉

いぶりがっこ風味のアイスを開発【秋田県・7月4週号】

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 【秋田支局】大仙市仙北の奥山将喬(まさたか)さん(33)が2年をかけて独自開発した、「いぶりがっこ風味ミルキーアイス」が話題になっている。
 「アイデアを思いついてからは毎日のように自宅で試行錯誤した。結果、いぶりがっこそのものをアイスに入れるのではなく、いぶりがっこ独特の燻(いぶ)しの風味を練り込むほうがいいと思った」と話す。

〈写真:いぶりがっこ風味のアイス〉

防風林「いかなる気象でも被害軽減に向け基本技術は大切【2016年7月4週号】」

 ▼連日の暑さに辟易(へきえき)し時には適度なお湿りと心地よい涼風が恋しくなる。だが水稲の幼穂形成期から出穂期にあたるこの時期、急激に気温低下し20度以下になると障害不稔(ふねん)の恐れがある。移ろいやすい天候だけに、東北地方では特に予断を許さない。
 ▼障害不稔といえば、東北の最終作況指数78だった1980(昭和55)年、同じく56となった93(平成5)年の大冷害を記憶する。両年とも夏場に、著しい低温と雨が降り続く日照不足により、東北地方のみならず全国的に稲は成長が大幅に遅れ障害不稔などが発生、まさに大冷害だった。
 ▼80年冷害では、同じ地区内でも家畜ふん堆肥の投入や深耕、高く畦(あぜ)を盛る水稲農家の水田では平年作を維持できたなどの事例が報告され、地力増進法(84年)施行につながる。高度経済成長期から連年施用されてきた化学肥料や、ロータリー耕による表層耕起の見直しから、深耕が可能な水田プラウなどの利用が増えた。
 ▼冷害は再起の種子も播く。新たな耐冷性の水稲品種育成にもつながった。宮城県の「かぐや姫」や岐阜県の「いのちの壱」(龍の瞳)は、93年冷害時の立ち枯れ株が広がる水田の中に、まるまると充実した籾(もみ)をつけた数株の穂から採った種子だった。
 ▼一栽培農家による育成品種で、堂々と産地品種銘柄に名を連ねる。冷害にしろ高温障害にしろ、わらを握って農家は再び立ち上がる。いかなる気象になろうとも、被害軽減に向けた基本技術、これが最大の農家による防御なのだ。

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