ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

今週のヘッドライン: 2016年09月 4週号

もみ米サイレージ/耕畜連携が活性化の柱 ―― 山形県真室川町(1面)【2016年9月4週号】

160928-01.jpg

 山形県最北部の水田地帯である真室川町では、2016年産の飼料用米を使った「もみ米サイレージ(ソフトグレインサイレージ、SGS)」の加工作業が14日から始まっている。耕種農家38戸が53.3ヘクタールを作付け、SGS443トンを供給する予定で、町内の和牛繁殖農家を中心に19戸と町営公共牧場で利用する。加工作業はJA真室川町が担う。SGSは、乾物中の可消化養分総量(TDN)が約80%と高く、もみ殻を軟らかくしてから破砕するため牛の消化性にも優れ、低コストな濃厚飼料への加工技術として期待されている。町内では繁殖雌牛の頭数は増加傾向にあり、SGSを核に耕畜連携を一層進め、地域活性化につなげたい考えだ。

(1面)

〈写真:SGSを繁殖雌牛に給与する遠田さん。嗜好性は良好だ〉

SBS輸入米に不透明な取引 想定外の安値で流通か/政府は実態の解明を急げ(2面・総合)【2016年9月4週号】

 政府が国家貿易で輸入している売買同時入札(SBS)米を巡る不透明な取引実態が指摘されている問題を受け、山本有二農相は20日の会見で「できるだけ早く、調査結果を発表したい」と述べ、実態調査を急ぐ考えを示した。SBS米を巡っては、一部報道により輸入商社が卸売業者に調整金(リベート)を支払い、落札価格を実態よりも高く見せかけていた可能性が判明。さらに農林水産省は2014年10月時点で、情報提供を受けていながら放置していたとされている。SBS米は主食用として外食業界などで流通しており、米価低迷に苦しんできた生産現場では、より安い輸入米の存在が国産米価格に悪影響を与えてきたのではとの疑念や怒りが広がっている。政府は早期に実態を解明し、納得のできる説明責任を果たすべきだ。

(2面・総合)

10~12月の配合飼料価格 トン約1650円下げ(2面・総合)【2016年9月4週号】

 JA全農は16日、2016年10~12月期の配合飼料供給価格を、7~9月期に対し全国全畜種総平均でトン当たり約1650円引き下げると発表した。引き下げは2期連続。トウモロコシの国際相場の下落などを反映した。

(2面・総合)

乳牛の代謝プロファイルテスト 乳質・乳量向上に貢献 ―― 兵庫県・NOSAI兵庫(5面・NOSAI)【2016年9月4週号】

160928-02.jpg

 NOSAI兵庫(兵庫県農業共済組合連合会)では、乳牛の血液検査を実施して健康状態を把握し、獣医師が飼養管理や飼料設計などをアドバイスする代謝プロファイルテストに取り組んでいる。家畜共済加入者が対象で、特定損害防止事業の一環で実施すれば、農家の金銭負担はない。2015年度は38農場、1065頭で取り組んだ。牛が健康になり、乳質改善や乳量増などにつながると、酪農家からは喜ばれている。

(5面・NOSAI)

〈写真:血液検査の結果などを基に、飼料設計などを小西獣医師(左)が酪農家にアドバイスする〉

竹炭 放置竹林の管理に有効(12面・資材)【2016年9月4週号】

160928-03.jpg

 放置竹林が増加する中、伐採した竹の有効活用として「竹炭」を農業資材へ利用する取り組みが注目を集める。主に土壌改良材に使われ、農地の保水性や通気性などを高める効果が期待されている。炭化器を竹林近辺に持ち込んで簡易に製造できる方式も考案され、山間部から竹を輸送する労力や従来難しいとされてきた製炭技術の習得などの課題に対応する。神奈川県川崎市で14日に開かれたシンポジウムから、竹炭の効果や普及への課題などを探った。

(12面・資材)

〈写真:完成した竹炭は軟らかく、手で簡単に砕ける〉

水稲 「朝日」中心に食味値84/自家製堆肥を効かす ―― 岡山県岡山市・浦上和已さん(13面・営農技術)【2016年9月4週号】

160928-04.jpg

 岡山市北区御津平岡西の浦上和已(うらかみかずみ)さん(58)は、水稲の県奨励品種である「朝日」など5品種を特別栽培を含め5ヘクタールで栽培する。土作りを第一に栽培し、自家製堆肥を基本にして食味値84点(静岡製機)を確保するなど高品質米の生産に力を入れている。栽培した米は、浦上さんのオリジナルブランド「五城米」として販売している。

(13面・営農技術)

〈写真:朝日の生育を確認する浦上さん。「朝日は倒伏や脱粒も多く、コンバインでの収穫も気を使います」と話す〉

明日のNOSAI私の期待(13) 収入減少や飼料高騰時に支えを ―― 鹿児島県肝付町・黒木強さん(1面)【2016年9月4週号】

160928-13.jpg

 農業経営安定につながるセーフティーネットのあり方や期待、意見などを農業者に聞く。(不定期連載)(肝付町野崎、有限会社「黒木養豚」専務、48歳)

(1面)

NOSAI制度/農業経営を下支え(5面・NOSAI)【2016年9月4週号】

 8月中旬以降、北海道や東北をはじめ、西日本、東日本にも台風が接近・上陸し、大きな爪痕を残している。NOSAIの組合等は、早期の共済金支払いに向けて全力を挙げる。NOSAI制度は、農作物や家畜、園芸施設、農機具まで、幅広い品目を補償する。数多くの自然災害が発生する日本で、1947年の制度発足以降、農家経営や農業、地域経済を支えてきた。「NOSAI部長」をはじめ、地域の農家に支えられてきた制度だ。共済金の支払いだけでなく、災害を未然に防止する損害防止活動にも力を入れる。政府・与党は、11月に方向性をまとめる収入保険制度の検討と併せて、NOSAI制度も見直す方針を示している。

(5面・NOSAI)

農業生産資材/生産・流通構造の現状(7面・特集)【2016年9月4週号】

 政府・与党は、中長期的な農業対策の骨太方針を11月をめどにまとめる。特に、農業所得の向上を図る施策として生産資材価格形成の仕組みの見直しは重要課題であり、関心も高い。農業資材の生産状況や業界構造、流通形態などの現状を、農林水産省が作成した資料から、肥料・農薬・農業機械を中心にまとめた。

(7面・特集)

全農酪農経営体験発表会 最優秀賞は北海道の髙橋守さん(13面・営農技術)【2016年9月4週号】

160928-05.jpg

 JA全農は16日、東京都内で第34回全農酪農経営体験発表会を開き、全国の酪農家6人が自らの経営技術などを発表。最優秀賞(農林水産大臣賞)には、北海道ニセコ町の株式会社髙橋牧場代表の髙橋守さんが受賞した。

(13面・営農技術)

〈写真:最優秀賞の髙橋さん〉

飼料用米を新たな柱に【千葉県・9月4週号】

160928-06.jpg

 【千葉支局】「若手農業者として地域の農地の荒廃を防ぎたい」と、耕作面積を拡大してきた南房総市沓見の山口茂行さん(42)。米価安もあり厳しい経営の中、飼料用米へシフトし、地域の農地を守る安定経営を模索する。

〈写真:飼料用米「夢あおば」の生育を確認する山口さん〉

休耕地で放牧養豚【新潟県・9月4週号】

160928-07.jpg

 【新潟支局】「砂地での放牧は豚飼養の重労働が軽減できるだけでなく、豚がのびのび育つので肉質が良くなります」と笑顔で話す佐渡市佐和田の須藤由彦さん(55)。畑20アール、果樹10アールを栽培し、一方で休耕地80アールを利用しながら豚の放牧を行っている。

〈写真:砂地に電気柵を設置して放牧する〉

ソバ三期作 香り高く品質に自信【神奈川県・9月4週号】

160928-08.jpg

 【神奈川支局】秦野市堀川の「石庄丹沢そば茶屋本舗」では三期作でソバを栽培し、店舗を構えて提供している。栽培から製粉、製麺まで行うことで、香り高いそばの生産が可能だ。ソバ殻を圃場に施用するなど徹底した土作りで、夏ソバ約400キロは昨年に続き、1等級を取得した。

〈写真:ソバ畑で石庄丹沢そば茶屋本舗の石井さん(右)と従業員〉

イグサ 生産から畳表の製織まで【熊本県・9月4週号】

160928-09.jpg

 【熊本支局】氷川町の早川猛さん(52)・克美さん(50)夫妻は、自家栽培したイグサで畳表の製織に取り組んでいる。猛さんは「高品質の畳表『ひのさらさ』を製織するには、イグサ『ひのみどり』の高い生産技術と畳表仕上げ作業に細心の注意が必要です」と話す。

〈写真:「畳のよさを広めていきます」と早川さん夫妻〉

ブラッドオレンジ 猛暑でも生育順調【愛媛県・9月4週号】

160928-10.jpg

 【愛媛支局】宇和島地域でイタリア・シチリア島が原産のブラッドオレンジが定着している。ブラッドオレンジ栽培部会長の児玉恵さん(51)は、「今年の猛暑でもしっかり育ち、暑さに強いと実感した。色も魅力だし、加工しても変化が自在で扱いやすい」と話す。

〈写真:果実を手に児玉さん〉

鍾乳洞で100日間 熟成茶を特産に【静岡県・9月4週号】

160928-11.jpg

 【静岡支局】浜松市北区引佐町の引佐熟成茶研究会では、5月に収穫した新茶を年間17~18度に保たれている地元の鍾乳洞で約100日間かけて熟成させ、販売している。

〈写真:鍾乳洞で熟成中のお茶〉

シカ肉利用のジャーキーや大和煮を開発【長野県・9月4週号】

160928-12.jpg

 【長野支局】「シカ肉をおいしく食べてもらいたい」と南箕輪村の上伊那農業高校の畜産班(9人)では、シカ肉と県産の調味料を使ったレトルトパウチ食品を商品化した。10月に文化祭で販売する。

〈写真:大和煮(左)とジャーキー〉

防風林「稲WCSを現実にしたのは改造農機から【2016年9月4週号】」

 ▼米の需給緩和策として現在、飼料用米の生産と給与体系が確立されつつある。一方、子実と茎葉を同時にサイレージ化する稲WCS(発酵粗飼料)研究の黎明(れいめい)期にあった十数年前、給与試験を実施するある県の試験場で見た改造農機が実用化の予感を感じさせた。
 ▼当時、飼料サイレージの趨勢(すうせい)は、バンカー式からスタック式へ、さらに欧米技術のラッピング式が普及しつつあった。牧草ロールをぐるぐると回転させフィルムを巻いて、発酵を促す。
 ▼この前処理は通常、牧草を刈り倒し、圃場で予乾の後にベーラーで集めロール状に成形する。しかし、WCS用の稲を同じ工程で行うと、子実が落下したり、降雨後の泥田では土の付着により飼料品質の低下につながり、専用機開発が望まれていた。
 ▼その改造農機は、コンバインの脱穀部をべーラーに付け替えた"耕畜合体"の異様な外観。刈った稲を地面で仮置きせず直接、後方へ搬送しベールを成形する。後に農研機構と企業が共同開発し、緊プロ事業で世に出たコーンサイレージ用収穫機の梱包(こんぽう)ネットを応用、より子実落下を防ぐことで製品化し普及した。
 ▼試験場では、コンバインの走行部にフィルムを巻く装置を載せた自走機まで自作していた。農水省が稲WCSの方向性を示す夜明け前、円滑な給与試験を行う目的で改造農機まで作り、稲WCSの機械化体系を確立させていた先見性には感心したのだった。開発者は農機改造が得意な技術職員。一つのひらめきが次代を開く時もある。

» ヘッドラインバックナンバー 月別一覧へ戻る