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今週のヘッドライン: 2016年10月 4週号

草地に立脚 ゆとり酪農/母牛20頭を放牧 ―― 北海道せたな町・大津牧場(1面)【2016年10月4週号】

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 「自然に近いように牛を飼うと、牛も人も楽になる。一頭一頭に目の届く酪農をやりたい」と話す「大津牧場」の大津良夫さん(57)。乳牛をストレスの少ない環境で育てようと、北海道せたな町北桧山で、母牛20頭を放牧する。妻の美保子さん(57)は、良夫さんが搾乳した生乳をジェラートやソフトクリームに加工。牧場近くに店「ひそっぷ」を構えて販売する。酪農も直売所も、無理をしないマイペース経営を実現している。

(1面)

〈写真:放牧場に立つ良夫さん。「足腰が強く丈夫な牛たちです」〉

自民党PTで農業団体が意見 NOSAI事業と収入保険を両輪に(2面・総合)【2016年10月4週号】

 自民党の農業基本政策検討プロジェクトチーム(PT、座長・宮腰光寛衆院議員)は20日、収入保険制度の導入とNOSAI制度の見直しに向け、農業関係団体や保険会社から意見を聞いた。団体からは、担い手対策として収入保険制度に期待する声が相次ぐとともに、小規模農家などを含む農家全般を対象にしたNOSAI制度の必要性を訴える声が上がった。NOSAI全国(全国農業共済協会)の髙橋博会長は「農業の持続的発展には、収入保険とNOSAI事業を"車の両輪"として適切に運営していくことが重要」と強調。また、収入保険制度の円滑な事業運営に向け、農家との"信頼のきずな"を構築しているNOSAI団体が実施主体となるよう要望した。

(2面・総合)

園芸施設共済/予期せぬ大雪に備えて(5面・NOSAI)【2016年10月4週号】

 早い地方では、間もなく雪が降り出す。2年前の豪雪で、関東・甲信地方を中心に、園芸用ハウスなどに大きな被害があったことは記憶に新しい。また、今年は数度にわたる台風や集中豪雨も発生し、各地で園芸施設の被害が多発した。被災した場合の経営再建の足掛かりとなるのが園芸施設共済。自然災害への備えとして加入しておきたい。改めて制度の仕組みや被害の未然防止について説明する。

(5面・NOSAI)

剪定枝の粉砕機貸し出し 果樹農家の負担を軽減 ―― 山形県・NOSAI山形中央(5面・NOSAI)【2016年10月4週号】

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 水稲のほか、果樹栽培が盛んな天童市に事務所を置くNOSAI山形中央(山形中央農業共済組合、青柳長一郎組合長)では、損害防止事業の一環として、剪定(せんてい)枝をチップ状にする粉砕機を貸し出し、組合員から好評を得ている。果樹栽培では毎年欠かすことのできない剪定作業だが、大量に出る枝の処理は農家にとって悩みの種だ。しかし、粉砕機は高額で使用期間も短いため、個人での購入をためらう農家も多いという。簡単に枝を処理できるほか、チップ状にして土作りに活用できる粉砕機の貸し出しは、剪定作業がピークを迎える春先には、予約でいっぱいになるほど組合員に喜ばれている。

(5面・NOSAI)

〈写真:粉砕機に剪定枝を入れる稲村さん。「30アールの園地なら1日で処理できる。チップ状にすれば早く土に還元できる」と話す〉

搾乳ロボット 牛群分けしパーラーと併用/省力で個体管理も容易 ―― 愛知県新城市・有限会社 大東牧場(14面・資材)【2016年10月4週号】

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 酪農経営では、規模拡大に伴う労働力の確保が大きな悩みとされ、搾乳ロボットの導入も選択肢の一つだ。国の畜産クラスター事業(畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業)を活用することで、導入費用の半額助成を受けられる点も追い風だ。だが、牛舎を適合したスタイルへの建て替えを含めて初期投資が多大な上、従来のつなぎ飼いなどとは異なる飼養管理技術が求められ、慎重に検討すべきだ。経産牛130頭を飼養する愛知県新城市作手田原の有限会社大東牧場は、搾乳ロボットを導入してゆとりある酪農を実践。使いこなすポイントなどを紹介する。

(14面・資材)

〈写真:パソコンに蓄積されるデータを確認する森代表〉

かんきつ 基盤整備地でマルチ栽培/良食味を効率的に ―― 静岡県静岡市・朝倉克年さん(15面・営農技術)【2016年10月4週号】

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 静岡市清水区原で温州ミカンなどかんきつ220アールを栽培する朝倉克年さん(65)は、基盤整備により生産効率を高めた平たんな農地で、全圃場にマルチ被覆による水分管理を導入して傾斜園地並みの品質を実現している。収量の多さや作業性の高さを生かしつつ、剪定(せんてい)など基本管理を徹底し、需要が高い中玉果などを安定生産している。

(15面・営農技術)

〈写真:「手が届く高さにあり、枝ごとにしっかり管理できる」と朝倉さん〉

9月の米相対取引価格 前年比9%高/2年連続で上昇(2面・総合)【2016年10月4週号】

 農林水産省は14日、2016年産米の9月の相対取引価格(全銘柄平均)は、前年同月比1164円(9%)高の60キロ当たり1万4342円となったと公表した。全国的に豊作基調となったものの、超過作付けの解消で民間在庫量が圧縮される見通しとなり、需給に引き締まり感が出ているため。ただ、消費への影響を懸念する声もあり、官民挙げた消費拡大の取り組みが求められる。

(2面・総合)

担当者集め都内で任意共済全国研修会/NOSAI全国(5面・NOSAI)【2016年10月4週号】

 NOSAI全国(全国農業共済協会、髙橋博会長)は19日、東京都内で第41回任意共済全国研修会を開き、連合会・組合等の任意共済担当者約200人が出席し、事業推進事例などが発表された。また、京都産業大学法学部の吉澤卓哉教授は「共済募集・共済金支払におけるトラブル事例研究」と題し、加入者とのトラブル発生時の法的視点からの対応について講演した。

(5面・NOSAI)

「つや姫」独自の厳しい基準で販売【島根県・10月4週号】

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 【島根支局】雲南市とJAしまね雲南地区本部では、雲南市で栽培された2016年産「つや姫」の中から、独自の厳しい基準を満たした米を「プレミアムつや姫たたら焔米(ほむらまい)」として認定。今年の9月から販売を開始した。ブランド米として従来の米との差別化を図ることで、同市の新たな特産品となるか注目される。

〈写真:「土作りが大切」と話す渡部さん〉

地場産シイタケの出荷再開【岩手県・10月4週号】

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 【岩手支局】東日本大震災で発生した福島第1原発事故による放射性物質の影響で、出荷制限を強いられた一関産原木シイタケ。一関市大東町の岩渕謙一(いわぶちけんいち)さん(67)は、除染処理など生育に安全な環境を整え、原木シイタケの出荷を昨年から再開した。

〈写真:まもなく始まる秋の収穫を楽しみにする岩渕さん〉

自家産米で地酒 特産に【福島県・10月4週号】

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 【福島支局】「自家産米で造った酒を町の特産にしたい」と、「コシヒカリ」栽培に取り組む広野町下北迫の鈴木正範さん(71)は、「今年も豊作となりました」と笑顔を見せる。

〈写真:豊作を喜ぶ鈴木さん〉

地域特産「加賀丸いも」 守り広めたい【石川県・10月4週号】

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 【石川支局】地域の特産ヤマトイモ「加賀丸いも」の栽培に取り組む能美市大浜町の高橋一聡(たかはしかずさ)さん(34)は、「伝統を守り、加賀丸いもをもっと普及させたい。来年は面積を倍にする予定だ」と意欲をみせる。

〈写真:「農業は自由なイメージ。一生続けたい」と高橋さん〉

遊休地でサトウキビ 6次化図り雇用創出へ【愛媛県・10月4週号】

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 【愛媛支局】遊休地を利用して栽培したサトウキビを搾り、精製し、体に安心な純黒糖を製造している「ロハス企業組合」(四国中央市)代表理事の川上喜八郎さん(69)。「県内にサトウキビを広め、雇用を生み出せる農業の6次産業化をしたい」と話す。

〈写真:黒糖「媛三宝」を手にする川上さん〉

ブドウ「紅三尺」 長さに驚き【新潟県・10月4週号】

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 【新潟支局】見附市葛巻の加藤昭夫さん(60)は、全国的にも珍しいブドウ「紅三尺」を栽培している。紅三尺とは、長さが40センチ以上にもなる大きな房が特徴のブドウで、一つ一つの実は小ぶりだが、さっぱりとした甘味を楽しむことができる。

〈写真:「紅三尺」〉

防風林「農村を視線の高さから見れば豊かな政策も【2016年10月4週号】」

 ▼多くの人が交差する場所にカメラのレンズを向け、居合わせた人々を定点観測するNHKのドキュメント番組がある。東北のドライブインに設置されるうどん自販機前、繁華街の公共休憩所、コインランドリーなど。
 ▼遠くから見ると人も風景。カメラが目線の高さから近づき声をかけると人間模様や心象風景が見えてくる。ショッピングモールの食事コーナー。椅子にもたれる高齢の男性は知的障害を持った娘さんを看病する毎日、月数回の訪問介護の日だけ、ここでくつろいで息をつくのだという。
 ▼昼過ぎに自然と集まる5~6人の高齢者仲間。夕方は騒がしい部活帰りの高校生。保育園に子供を迎えに行っての帰り道、夕食を共に取るワーキングマザー。多様な生活や悩みを抱える人々が過ごして去っていく。
 ▼取材を終え手帳を閉じた後、例えば最寄り駅まで送っていただく軽トラの中。取材を「する側」「受ける側」の関係が解かれた瞬間に、「実はですね......」から始まる会話になることがある。品種選択や販売法、家族の話題など。たかが数分の共有でも、一歩近づいた分だけ血流を感じる記事にしたいと思いは強くなる。
 ▼農家はそれぞれ異なる風土や分野・内容・環境の中で生活し農を営み、個々が集まり農村(むら)が構成されている。先進事例のみを視察して「農業は変われる」との判断は拙速。同じ高さの目線で凝視すれば、農産物輸出や先端技術導入では解決できない別次元の施策が必要なことに気付くはずだ。

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