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今週のヘッドライン: 2017年02月 4週号

農災法から「農業保険法」へ自民が改正案の骨子了承(1面)【2017年2月4週号】

 農林水産省は24日、自民党の農林関係合同会議に改正農業災害補償法案の骨子を示し、了承された。農業経営の安定を図るため、従来の農業共済(NOSAI)事業に加え、農業収入の減少が農業経営に及ぼす影響を緩和するための「農業経営収入保険事業」(仮称)を創設する。昨年11月に策定した農業競争力強化プログラムに基づく農政改革関連法案の一つで、政府は3月10日までに閣議決定し、国会に提出する。

(1面)

「ゆきわりキャベツ」をブランド化 地域資源が人を呼ぶ ―― 長野県小谷村伊折集落(1面)【2017年2月4週号】

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 条件不利地とされる中山間地域も、豊かな自然や文化に目を向け交流や収入源を生むことで、住民自らが地域に誇りを持って生活できる可能性にあふれる。雪深い山あいに11戸が暮らす長野県小谷村伊折集落では、住民全戸が参画する伊折農業生産組合が共同作業で、雪の中で育てた高糖度キャベツ15アールのブランド化を図る。集落外の農家や大学生から協力を得て、高齢化で足りない人手を補う。学生時代に農作業を手伝い農村の魅力を感じた20代女性が、卒業後にIターンで移住。年齢の垣根を越えてアイデアを出し合いながら人を呼び込み、地域存続へ動き続けている。

(1面)

〈写真:雪から掘り出したキャベツを仲間に手渡す福永さん(中央)〉

新たな加工原料乳補給金制度 条件付きで指定団体以外にも交付(2面・総合)【2017年2月4週号】

 新たな加工原料乳生産者補給金制度を位置付けた「畜産経営の安定に関する法律」(畜安法)の一部改正案が22日、自民党の農林関係合同会議で了承された。需給調整への参加などの要件を満たせば、指定生乳生産者団体(指定団体)に限らず補給金を交付するのが柱。畜安法の目的には「畜産物の需給の安定」を追記し、国が需給調整に責任を持つ仕組みへと移行する。施行日は2018年4月1日とした。政府は3月初旬にも閣議決定し、国会に提出する。

(2面・総合)

収益導く野菜作 農地維持に攻めの姿勢貫く後継者 ―― 埼玉県入間市・上原隆介さん(3面・暮らし)【2017年2月4週号】

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 「ここに書いてある『十七代目』、キャッチーでしょ。どんな人と名刺交換しても、確実に覚えてもらえるんだよね」と名刺を指しておどける、埼玉県入間市寺竹で300年続く農家の17代目・上原隆介さん(37)。常時約4ヘクタールでサトイモ30アールやニンジン50アールなど20~30品目を栽培、9割をスーパーで直販するなど、先代・先々代のやり方にとらわれない自分独自の経営方針を定め前に進む。「しっかり稼いで長続きさせるための、自分なりの判断を大切にしている」と自信を見せる。経営移譲前だが父親からの信頼を得て、経営戦略を練る担い手を取材した。

(3面・暮らし)

〈写真:帳簿をチェックする上原さん。「しっかり稼いで農地を維持することは農家の責任」〉

「血液と呼吸器病菌検査」 牛の健全な発育支える ―― 愛知県・NOSAI愛知(5面・NOSAI)【2017年2月4週号】

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 NOSAI愛知(愛知県農業共済組合、白井良始組合長)の東部家畜診療所では、損害防止事業の一環として、酪肉両畜種を対象に血液検査や呼吸器病菌の検査を実施している。血液検査は延べ16農場・173頭、呼吸器病検査は3農場・30頭の実績がある(2016年度1月末現在)。ともに家畜共済加入者を対象とし、血液検査は1頭に付き1回2400円、呼吸器病菌検査は牧場ごとの「在菌MAP」作りが目的のため農家負担はない。牛の順調な発育や乳量維持などにつながると、組合員から支持されている。

(5面・NOSAI)

〈写真:訪問先の経営者が牛を保定し、外山獣医師が牛の両鼻腔に検査用綿棒を挿入〉

国産小麦 広がる可能性(7面・特集)【2017年2月4週号】

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 小麦は、麺やパン、菓子など数多くの料理や食品に使用する生活に欠かせない穀物の一つ。しかし、高温多湿の日本では、品質や作柄が不安定になりやすく、その大半を輸入に頼っている。近年の品種改良によって、多様な用途に適した小麦の新品種が次々と誕生。消費者の国産志向を後押しに「国産小麦を使った商品で差別化を図りたい」と考える実需者も多く、生産者と行政が連携した普及・推進の取り組みが全国で広がっている。2月17~19日に東京・千代田区で開かれた「国内産麦使用試作品 全国統一試食会・商談会」の様子と、国産小麦を巡る状況を紹介する。

(7面・特集)

〈写真:ズラリと並ぶ国産小麦のパンに次々と手を伸ばす来場者〉

小豆・インゲンの収穫量 面積減、台風で過去最低に(2面・総合)【2017年2月4週号】

 農林水産省は21日、2016年産の小豆とインゲンの全国の収穫量がそれぞれ統計史上最低となったと発表した。主産地・北海道で大豆への転換などにより作付面積が減少したことに加え、相次ぐ台風襲来で10アール当たり収量が大きく落ち込んだため。小豆は前年産比54%(3万4200トン)減の2万9500トン、インゲンは78%(1万9900トン)減の5650トンにとどまった。

(2面・総合)

園芸施設共済 経営再建の切り札/全国で25億円超の雪害(5面・NOSAI)【2017年2月4週号】

 この冬は1月中旬以降、日本海側を中心に大雪となり、園芸施設にも倒壊や被覆材の損壊など大きな被害が出た。園芸施設共済は、施設の本体や被覆材などの被害に対して共済金を支払う制度だ。農林水産省は2015年2月、補償を拡充する見直しを行った。パイプハウスの耐用年数は2倍となり、補償金額が増加した。雪害だけでなく、突風や台風、火災、地震など、年間を通じて発生する自然災害による損失を幅広く補償する。「まさか」の時も安心して経営を続けられるよう、園芸施設共済への加入が欠かせない。

(5面・NOSAI)

混合堆肥複合肥料 化成成分で調整/施用が容易 コスト低減も(12面・資材)【2017年2月4週号】

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 堆肥を原料に化成肥料との混合や造粒などをした複合肥料が、従来の有機質資材よりもコスト低減につながると注目されている。肥料取締法が2012年に改正され、公定規格が新設された。成分や形状を調整でき、散布労力の軽減や肥効の安定などで、家畜ふん堆肥などの用途拡大も期待され、現在40銘柄以上が登録されている。特別栽培米を112ヘクタールで生産する岐阜県のJAぎふ特別栽培米生産推進協議会では、豚ぷん由来の複合肥料を一部圃場で試験的に導入し、特別栽培の認証を取りつつ10アール当たり2千円の資材コスト低減を実現。2017年産では全面積で導入する方針だ。

(12面・資材)

〈写真:「機械で施肥できる分、除草などに手間がかけられる」と早川さん〉

技術で産地けん引/全国果樹技術・経営コンクール(15面・営農技術)【2017年2月4週号】

 先進的な果樹経営者などを表彰する第18回全国果樹技術・経営コンクール(中央果実協会など主催)の表彰式が17日、東京都内で開かれた。農林水産大臣賞の受賞者、団体の経営概要を紹介する。

(15面・営農技術)

繁殖和牛 鷹島内の授精を一手に【長崎県・2月4週号】

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 【長崎支局】松浦市鷹島町の大石啓介さん(40)は、繁殖和牛を飼養しながら、家畜人工授精師として鷹島町で年間約440頭の島の牛に種付けを行う。

〈写真:「鷹島の農家さんのおかげで人工授精師としての私があります」と大石さん〉

トマト栽培の残さで堆肥【福島県・2月4週号】

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 【福島支局】国内最大規模のトマト養液栽培施設として知られるいわき市小名浜の「いわき小名浜菜園株式会社」では、トマト栽培で出る残さで発酵堆肥を製造、販売している。

〈写真:処理施設から出して積み上げた堆肥と吉田さん〉

土佐あかうし 祖父の技術受け継ぎながら【高知県・2月4週号】

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 【高知支局】本山町の大久保凌兵さん(21)。昨年、新規就農し、祖父の徳美さんと「土佐あかうし」(繁殖牛9頭、子牛3頭、肥育牛14頭)を飼育している。

〈写真:「あかうしは温厚でかわいい。特にこの『みふじ』は人懐っこい牛」と凌兵さん〉

地場産ジャガイモの焼酎【長野県・2月4週号】

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 【長野支局】長野市芋井地区の「芋井の焼酎を造る会」(飯塚八十雄代表=74歳)では、県内では珍しいジャガイモの焼酎造りに昨年から取り組んでいる。

〈写真:ジャガイモ焼酎を手に笑顔の飯塚代表〉

在来種のピーナツをバターで提供【静岡県・2月4週号】

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 【静岡支局】「遠州産まれの挽(ひ)き立てピーナツバターを、日本の食卓に広めたい」と話すのは、浜松市西区の「杉山ナッツ」代表の杉山孝尚さん(34)。

〈写真:在来種の落花生「遠州半立ち」を使ったピーナツバター〉

へべすを加工で発信 塩や七味と組み合わせて【宮崎県・2月4週号】

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 【宮崎支局】門川町の熊野農園の熊野敏行さん(42)は、特産品のへべすを利用して「へべ塩」や「へべすが香る七味とうがらし」に加工し販売している。

〈写真:熊野さんが手がける商品〉

防風林「稲架け、呼び方も方法も多様だが稲作文化遠くなりにけり【2017年2月4週号】」

 ▼稲を天日乾燥する道具「稲架」を"はざ"と読むのが一般的らしいが、"はさ""はぜ""はで""がぼし"と呼ぶ集落もある。「正しいのは何?」と問われ言葉に詰まった。早速、図書館に足を運んで『稲干しのすがた』(浅野明著)を開いてみた。
 ▼国内には、「掛け干し」のほか「地干し」「積み干し」など、呼び名だけでなく方法も多彩。地干しには"平干し""立て干し"と異なる方法がある。立て干しは穂を上に向ける地方が多く、乾田地帯では穂を下にする例も。穂発芽が心配だが、茎を乾かすことで籾(もみ)水分量も早く抜けやすいというのが理由だ。
 ▼さて掛け干しだが、タモやハンノキなどの立ち木に木材や竹などを横に通し稲束を掛ける「立ち木稲架」や田に長い杭を打ち込む「棒稲架」、数本の木を交差させ傾斜部に横木を通す「斜め稲架」、フクロウや小屋に似せた形もある。
 ▼強い風の吹く地方などに積み干しは多く見られ、穂先を内側や外側にと方法は地方独自の工夫を凝らした。豆類などでは現代でもニオ積みが散見される地域も多い。人手を要す自然乾燥は高度経済成長期以降、激減し高齢者の記憶にしか残っていない。
 ▼自脱コンバインと米麦乾燥機の普及が、稲架掛けの重労働から解放させたが、稲作文化の途切れた味気ない農村風景に変えたのも事実。最近はにわかに米の良食味志向か、今風のスチール製稲架も見られるようになった。労力に見合う商品価値を米価に反映させたいものだ。

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