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今週のヘッドライン: 2017年03月 1週号

「農業保険」確立へ 改正農業災害補償法案まとまる(1面)【2017年3月1週号】

 自民党の農林関係合同会議は1日、農業災害補償法の一部改正案を了承した。与党内の手続きを経て、政府は10日までに閣議決定し、国会に提出する。農業経営のさらなる安定を図るため、従来の農業共済(NOSAI)事業に加え、農業収入の減少に伴う農業経営の影響を緩和する「農業経営収入保険事業」を創設し、両事業による農業保険制度を確立する。施行70周年を迎える農業災害補償法は「農業保険法」として新たな扉を開くことになる。

(1面)

モモ授粉 春の訪れ近づく(1面)【2017年3月1週号】

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 高気圧と低気圧が勢力を競い、暖かさと寒さが交互に訪れる時節。山梨県笛吹市のハウス内では早くも、モモの授粉作業が始まっている。まだ肌寒い外気温だがハウス内はまさに"桃源郷"だ。
 河野幸雄さん方では今、モモ品種「白鳳」の花が満開。露地栽培の樹園地より県内では約1カ月も早い風景だ。啓蟄(けいちつ)(二十四節気)も過ぎ、暦の上だけではなく、確実に春は近づいている。

(1面)

〈写真提供:NOSAI山梨、3月2日撮影〉

大雪被害 園芸施設5000件超、果樹の樹体損傷は10府県560ヘクタール(2面・総合)【2017年3月1週号】

 1月11日以降の大雪に伴う農業被害による農業用ハウスなどの損壊が1日までで、25府県で計5134件に上ったことが分かった。農林水産省が被害状況を更新した。東海や近畿、中国などで西日本の一部地域でも大きな被害が発生しており、被害の状況確認が続いている地域もあることから、被害はさらに大きくなる可能性がある。

(2面・総合)

高齢化、獣害......課題抱える中山間地 農地維持を下支え ―― 高知県・NOSAI高知(5面・NOSAI)【2017年3月1週号】

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 高知県面積の90%以上を中山間地域が占めるNOSAI高知(高知県農業共済組合)では高齢化などで農家戸数が減少する中、NOSAI部長が地元農家と密接に関わりNOSAI制度の根幹を支える。地域の担い手や自治会の役職を務め、近隣での災害の発生や制度への要望などを把握する身近な存在でもある。獣害や高齢化など課題も山積する集落で農地維持を支えるNOSAI部長について、県内でも特に中山間地域を多く抱える四万十支所管内で取材した。

(5面・NOSAI)

〈写真上:「イノシシがすぐ近くから下ってきます」と獣道を示す笹岡さん〉
〈写真下:担当職員から広報紙を受け取る長森さん(左)〉

平成28年度家畜診療等技術全国研究集会 畜産支える先進技術を獣医師が発表(9面・家畜診療等技術全国研究集会)【2017年3月1週号】

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 畜産の生産現場で診療活動に携わる獣医師が、診療技術に関した研究成果を発表する「平成28年度家畜診療等技術全国研究集会」が2月21・22日、東京都港区のヤクルトホールで開かれた。北海道のNOSAI道東(北海道ひがし農業共済組合)風間啓獣医師の「乳牛における分娩(ぶんべん)後子宮捻転の12症例に関する検討」が農林水産大臣賞を受賞。そのほか、農林水産省経営局長賞9点(うち吉田賞1点、奨励賞2点)、全国農業共済協会長賞10点が選ばれた(審査委員長・酒井健夫日本大学名誉教授)。農林水産大臣賞などのほか、飼養管理の参考になる研究成果を紹介する。また、「受精卵移植技術と繁殖障害への応用」と題して鹿児島大学の窪田力教授が講演した概要を紹介する。

(9面・家畜診療等技術全国研究集会)

〈写真:農林大臣賞を受賞したNOSAI道東・浜中家畜診療所の風間啓獣医師〉

大麦、播種、明・暗渠を3人で協働 増収へ合理性追求 ―― 福井県あわら市・橋本哲郎さん(13面・営農技術)【2017年3月1週号】

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 福井県あわら市田中々の橋本哲郎さん(59)は、大麦「ファイバースノウ」の播種や明・暗渠(あんきょ)の施工を集落内の認定農業者2人と協働する。自前のトラクターや作業機を持ち寄り、労賃や機械の借り上げ料、燃料費を設定し、従事した作業量に応じて精算することで効率的な麦作に努めている。水稲収穫後に自己負担で排水ますを掘り下げるなど排水対策を徹底し、2016年産は10アール当たり収量382キロ(県平均301キロ)を達成した。後作のソバは、集落内で一手に引き受けて収益を確保。過剰な人件費や機械投資を避けながら、所得向上に向けた工夫を凝らす。

(13面・営農技術)

〈写真:大麦の生育を確認する橋本さん。作付け圃場は団地化され、効率的に作業できる〉

農水省 米粉の利用拡大に向け用途別の基準導入へ(2面・総合)【2017年3月1週号】

 米粉の普及拡大に向け、農林水産省は、今月末に用途別基準と、小麦アレルギーなどに対応したノングルテン表示ルールのガイドラインを策定する。用途別基準は、でん粉損傷度やアミロース含有率などの成分に基づき、菓子・料理用を「1番」、パン用は「2番」、麺用は「3番」と表記する仕組みを導入する方針。2017年度から業界の統一基準として普及・定着を図り、消費者が利用用途に応じた米粉を確実に選べる環境を整備することで需要の拡大・掘り起こしにつなげたい考えだ。

(2面・総合)

加工・業務用野菜の課題を探る 生産管理の把握が鍵(7面・流通)【2017年3月1週号】

 食の外部化の進展によって、加工・業務用野菜の需要は拡大の一途だ。出荷日や数量、価格などをあらかじめ相対で決める契約取引が基本のため、市場相場に左右されずに出荷計画が立てられるなど生産者のメリットが挙げられる。しかし、安定生産・安定供給の順守が求められる中で、異常気象による作柄変動などへの対応が課題となっている。野菜流通カット協議会(事務局・日本施設園芸協会)が2月28日に開いた「平成28年度青果物流通システム高度化事業」(農林水産省事業)の成果発表会から、現場での作型構築や機械化体系の改善で効率化を図る2事例を紹介する。

(7面・流通)

「ル レクチエ」のコンポート 果実に彫刻し販売【新潟県・3月1週号】

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 【新潟支局】「新潟名産の西洋ナシ『ル レクチエ』をもっと多くの人に知ってほしい」と三条市井戸場の「土田農園」代表の土田広樹さん(40)は、ル レクチエに彫刻を施し、通年食べられるようにとコンポートに加工。ル レクチエの新たな魅力を発信している。

〈写真:カービングコンポートをPRする土田さん〉

休耕田で薬用植物 産地化目指して一丸【岐阜県・3月1週号】

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 【岐阜支局】「新しいものを作り上げていくことにやりがいを感じる」と話すのは、岐阜市薬用作物栽培協議会会長の辻朋宏さん(41)。同協議会は市の薬用作物産地化を目指す取り組みに参加する12事業者で構成され、生薬・漢方の原料となる薬用作物の栽培を手掛ける。

〈写真:キキョウの根の乾燥を確認する辻さん(右)と本田さん〉

柿園の下草抑制にフキノトウ【島根県・3月1週号】

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 【島根支局】柿園の下草を抑える目的で柿園の一部を利用してフキノトウを栽培、出荷している、松江市東出雲町下意東の永島映(えい)さん(77)。早い品種では1月初旬から収穫が始まっていて「たくさんの人に春の訪れを感じてもらいたい」と作業に励んでいる。

〈写真:手作業で一つ一つフキノトウを収穫する永島さん〉

女性ハンターが活躍 農家の声が喜びに【鹿児島県・3月1週号】

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 【鹿児島支局】肝付町高山の藤井さやかさん(26)は、高山地区の猟友会(会員約60人)に所属し、同地区唯一の女性猟師として地元の鳥獣被害防止(低減)に貢献している。

〈写真:猟銃を構える藤井さん(敷地内で撮影)〉

自作の檻で宮大工がわな猟 農作物を守りたい【福島県・3月1週号】

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 【福島支局】「農家の方が一生懸命作る農作物を守りたい」と話す、いわき市四倉町の宮大工・松崎三男さん(79)は、箱わなを自作してイノシシを捕獲している。

〈写真:わな猟の免許を取得し活動する松崎さん〉

初乳のプリン 希少性を付加価値に【岡山県・3月1週号】

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 【岡山支局】笠岡市の酪農家・山本今日子さんが希少な乳牛の初乳で作るプリンが人気だ。

〈写真:初乳を使ったプリン〉

自家産花豆の甘煮 素材の味や形を生かして【群馬県・3月1週号】

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 【群馬支局】「自分で栽培した花豆(ベニバナインゲン)を加工して販売しています」と話す嬬恋村大笹の武捨真由子(むしゃまゆこ)さん(57)。素材の味や形を損なわないように工夫して作った「花豆甘煮」は現在、道の駅八ッ場ふるさと館と浅間高原ホテルに出荷し、店頭販売の他、朝食で提供されている。

〈写真:自家製の「花豆甘煮」〉

防風林「新たな扉を開くときは『なせば成る』【2017年3月1週号】」

 ▼米国の第35代大統領・ジョン・F・ケネディが生前、日本人記者団からの「最も尊敬する日本人は?」との質問に、「ウエスギヨウザン」と答えたが、誰もその名を知る者がなく目を白黒させていた...という。
 ▼上杉鷹山は江戸期の米沢藩第9代藩主、幕府に版籍を奉還する直前まで窮迫した財政を立て直した。上杉家は戦国の雄・上杉謙信公の流れをくむ名家だが、減封を重ね15万石の小領主に。にも関わらず会津120万石時代の家臣団6千人を召し抱え、藩の収支は借金まみれ倒産寸前だ。
 ▼そこで九州の小藩主の次男・鷹山が、米沢藩主の姫を娶(めと)り後継者となる。領民や家臣団だけに及ばず自ら質素倹約を課し、紅花や縮織りなどの殖産興業、武士による新田開発、藩校を設立し人材育成に着手した。これらの取り組みが功を奏して財政難から脱出したばかりか、天明大飢饉(ききん)でも藩内から死者を出さなかった。
 ▼鷹山は藩主が慎むべく心得を「伝国の辞」に書(しる)したほか、「なせば成る為さねば成らぬ何事も」は誰もが知る名言だ。農家伍什(ごじゅう)組合など相互扶助の精神は今のNOSAI制度に引き継がれ、農家経営安定の礎として70年の長きにわたり機能し続ける。
 ▼NOSAIは今後、災害補償と収入保険の両輪で農家支援の責務を負う。鷹山が腐心したのは藩内の意識改革。苦難を共にする側近に「改革の火種を灯(とも)し続けよ」と諭し、反対派もやがて足並みをそろえる。「なせば成る」。新たな扉を開くとき、肝に銘じるべき言葉だ。

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