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今週のヘッドライン: 2017年04月 3週号

カット野菜 安定供給へ組織結集 ―― 岡山県倉敷市・倉敷青果荷受組合(1面)【2017年4月3週号】

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 カット野菜の製造を手掛ける青果卸・倉敷青果荷受組合(岡山県倉敷市)では、県内の農業法人など6組織と連携し、近郊産地で加工向け寒玉系キャベツの増産に乗り出している。播種前に売買数量を定める契約取引で、生鮮用と比べて取引価格が基本的に安く、近距離輸送による物流費の削減は利点が大きい。寒玉系キャベツの端境期となる4~5月も県内産を利用できるよう、冷蔵貯蔵施設を整備。7月中旬~10月中旬は、高冷地の長野県産や群馬県産などを使う。消費者側も女性の社会進出や核家族化を背景に、利便性が高いカット野菜の需要が伸びている。地場産の割合を高めて安定供給に努め、消費者の国産ニーズに応えている。

(1面)

〈写真:出荷目前のキャベツを確認する倉敷青果荷受組合カット野菜部の寺田幸司課長(左)と大平専務〉

地球温暖化対策後退の危機 国際社会は連携を(2面・総合)【2017年4月3週号】

 トランプ米政権が温室効果ガス排出規制の緩和など地球温暖化対策に消極的な姿勢を鮮明にする中、昨年11月に発効した温暖化対策の国際的な枠組みである「パリ協定」の実効性が危ぶまれている。パリ協定は、世界の気温上昇を産業革命前に比べ平均で2度未満に抑える目標を掲げている。ただ、二酸化炭素(CO2)排出量が世界第2位の米国の対策後退は、目標達成はもとより、各国の対応にも悪影響を及ぼしかねない。海面上昇や自然災害の頻発、農業・生態系への打撃、熱中症の増加、感染症の拡大など、温暖化の影響は国境を超えて顕在化しつつある。次世代を担う子どもたちが安心して暮らせる地球環境を守るためにも、国際社会の連携強化が求められている。

(2面・総合)

農水省が農業技術をホームページで見える化 研究成果は検索可能(2面・総合)【2017年4月3週号】

 農林水産省は10日、農業技術の情報を集約した「農業技術総合ポータルサイト」(http://www.maff.go.jp/j/kanbo/kihyo03/gityo/gijutsu_portal/top.html)を公開した。これまで同省のホームページなどに分散していた研究成果などをまとめ、農家がより情報を得やすくするのが目的。スマートフォンやタブレットにも対応しており、積極的な活用を呼びかけている。

(2面・総合)

雑穀「アカキビ」を新たな特産品に ―― 宮城県川崎町・川崎町生活研究会(3面・暮らし)【2017年4月3週号】

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 「地場産品の活用と継承」をテーマに地域の女性たちが活動している、宮城県川崎町の川崎町生活研究会(三橋壽子会長=78歳、会員21人)は、町の特産品を生み出そうと雑穀「アカキビ」を栽培。業者らと連携して、麺や菓子などの開発に取り組んでいる。会の発足以来、郷土料理など各会員が得意とする分野で知識や技術の継承に努めるほか、季節ごとのイベントに積極的に参加。地域内の他団体と良好な関係を築き、町の活性化の原動力となっている。

(3面・暮らし)

〈写真:笑い声が絶えない定例会。三橋会長(右から2人目)が調理を指導する〉

大田花きが委託手数料を改定 透明化で物流費削減へ(8面・流通)【2017年4月3週号】

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 花き卸・国内最大手の大田花きは4月から委託手数料を改定した。一律9.5%から8%に引き下げる代わりに「荷扱い料」として1口当たり100円(同社が求める規格を満たせば同50円)を徴収する。"1口"とは、セリや相対取引で売買される単位。卸売市場法の改正で2009年に委託手数料が自由化されて以降、料率を引き下げたのは同社が初めて。手数料の透明化を図り、物流経費の削減や生産者の手取り確保につなげられると期待される。しかし一方で「単価が低い品目は手数料の負担が増す」などの産地の声が聞こえるのも事実だ。委託手数料改定の目的や現状、産地の声などを取材した。

(8面・流通)

〈写真:大田花きの「機械セリ」〉

家族4人で余裕の「乳肉複合経営」 多角化と時短を両立 ―― 群馬県伊勢崎市・鹿沼牧場(9面・営農技術)【2017年4月3週号】

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 搾乳牛53頭・繁殖和牛30頭の乳肉複合を営む群馬県伊勢崎市曲沢町の株式会社鹿沼牧場は、従業員を雇用せず家族4人で効率よく取り組める経営規模を追求している。1日6時間の作業を基本に、酪農ヘルパー制度を活用して休暇も確保。牧草地6ヘクタールなど自給飼料を生産し、繁忙期となる収穫期は家族全員で分担する。経営の多角化と作業時間の削減を両立し、子育てする後継者も参加しやすい環境を実現している。

(9面・営農技術)

〈写真:稲WCSを給与する眞一さん〉

繁殖和牛一年一産 子牛は高値取引【岡山県・4月3週号】

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 【岡山支局】「牛と触れ合うことが元気の源」と話すのは、新見市で和牛繁殖農家の後継者となった原健嗣(けんじ)さん(23)。4年前に親元で就農し、繁殖雌牛13頭、子牛11頭をほぼ一人で飼育している。牛に対して常に愛情を持って接し、人工哺乳やお湯で汚れの拭き取り、ブラッシングなど丁寧に世話をする。共進会への出品や高値での取引のほか、代々守ってきた繁殖能力の高い系統牛を引き継ぎ一年一産を実現した。

〈写真:「これからも牛とともに生き、地域の発展に貢献していきたい」と話す原さん〉

加工用リンゴに懸ける【秋田県・4月3週号】

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 【秋田支局】横手市内の若手果樹農家で構成するグループ「クッキングアップルの郷」(会員6人)は、品種「紅の夢」をはじめ、加工に適したリンゴ「クッキングアップル」の産地化を目指す。同市増田町亀田の平良木亨さん(39)を中心とした同グループは、生食だけに頼らない新たな市場開拓と生産拡大へ力を注ぐ。

〈写真上:加工品を持つクッキングアップルの郷の平良木さん(中)と藤井さん(左)、デリカテッセン&カフェテリア紅玉の髙橋さん〉
〈写真下:紅の夢で作った紅いりんごの花びらチーズケーキ〉

復興進む地域を元気に【福島県・4月3週号】

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 【福島支局】東日本大震災の復興が進む新地町で「担い手として、農業で地域を元気にしたい」と後藤直之さん(33)が頑張っている。昨年4月、「株式会社グラン・ファーム」を設立。主食用米のほかに飼料用米、ブロッコリー、ジャガイモ、ロマネスコカリフラワーなどを栽培。今年は主食用米、飼料用米のほかに受託8ヘクタールを管理する。

〈写真:水稲の育苗作業をする後藤さん。約6千箱の苗箱を準備する〉

総菜、カレー食べ放題で直売所に活気【富山県・4月3週号】

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 【富山支局】入善町の女性加工グループ「にゅうぜん味菜(あじさい)研究会」は、毎週月曜日に同町入膳のJAみな穂農産物直売所「あいさい広場」で、旬の野菜を使った手作りの総菜やカレーライスを500円食べ放題で提供するイベントを開催。開店前から利用者が並ぶほどで、毎回完売するという。

〈写真:研究会のメンバーたち〉

湯梨浜町の農を全国に発信【鳥取県・4月3週号】

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 【鳥取支局】湯梨浜の名前を全国区にしようと、「農業で住みます芸人」という企画で鳥取県湯梨浜町へ移住した株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の若手芸人、加藤アプリさん(32)。同町宮内に住み「地域おこし協力隊の農業協力隊員」として1年間、「笑い飯哲夫農園」と名づけられた園地3アールで「二十世紀」を中心にナシ作りに励むほか、加工品開発や宣伝活動など幅広く取り組む。

〈写真:農業協力隊員の加藤さん〉

「和梨バター」で大郷梨産地PR【新潟県・4月3週号】

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 【新潟支局】200年の歴史を持つ「大郷梨」の産地、新潟市南区大郷で生まれ育った長谷川晴美さんは、地元で昔から愛されているおやつ「煮梨」をヒントに「和梨バター」を考案した。「自分の思いを形にできたことは本当にうれしいです。若い人にも気軽に和ナシを味わってほしいですね」と笑顔を見せる。

〈写真:料理の材料にも使える和梨バター〉

防風林「最先端技術は革新的だが、費用は誰が?【2017年4月3週号】」

 ▼アベノミクスの日本再興戦略に沿った「攻めの農林水産業」に向けた農業改革が進む中、革新的な農業技術の創造と活用が期待されている。一方で、先進技術を生産現場へいかに浸透させていくかが課題となっている。
 ▼ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)など革新的技術、例えば小型無人航空機(ドローン)や地球測位システム(GPS)、無人走行トラクターなどだが、一部はすでに施設園芸や畜産、耕種部門などで導入が見られるようになった。
 ▼「新しいビジネスモデルが登場し、想像もつかなかった商品やサービスが生み出される」と安倍首相は言うが、その行き着く終点は、大規模法人やアグリビジネスに新規参入する大手企業。結局は、産業界支援が真意ではないかと思われる。
 ▼ある研究者は言う。「通常の栽培では、一定の限界収量を超えるとそれ以上は増加しない。その要因は、人による『環境の見誤り』と『管理ミス』による」と。植物工場では気温・湿度・作物ごとの生育状況を把握でき、精密な施肥や環境制御することにより飛躍的な増収が見込めるという。
 ▼これが企業や研究者が想定する"革新農業"の姿だ。作物や環境を数値に置き換えICTで計測・分析しAIが判断、ロボット作業で最大収量と収益を確保できる。だが膨大な導入費用を誰が出し回収に何年かかるのか?先端技術を利用しても人間が判断・管理するのが農業だろう。

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