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今週のヘッドライン: 2017年05月 3週号

住民の地域活動がサル出没回避に有効 ―― 山形県米沢市三沢地区(1面)【2017年5月3週号】

 山形県米沢市の三沢地区は、観光振興と連携させて雑草管理や森林整備などによる景観づくりを促進することで、サル害対策に有効な緩衝帯の機能維持にもつなげている。サルの隠れがとなりやすい雑木林を整備して自然観察や展望ができる公園を設け、河川敷の雑草管理でホタルやアジサイが観賞できるようにしている。前向きな地域づくり活動にサル害対策を組み込むことで、協力者を得やすいのが利点だ。駆除や追い払いとは別の、人とサルの居住環境の境界線を明確化した共存型の対策といえそうだ。

(1面)

畜安法の改正案審議スタート(2面・総合)【2017年5月3週号】

 「畜産経営の安定に関する法律」(畜安法)の一部改正案の審議が17日、衆院農林水産委員会で始まった。需給調整への参加など一定の要件を満たせば、指定生乳生産者団体(指定団体)以外に生乳を出荷する酪農家にも生産者補給金を交付する新制度の創設が柱。法の目的に「畜産物の需給の安定」を追記し、国が生乳の需給調整に責任を持つ仕組みへと移行する。ただ、具体的な枠組みは政省令に委ねられており、現場の理解は進んでいない。国内酪農基盤の立て直しには、酪農家が安心して生乳生産に取り組める環境整備が不可欠だ。政府は説明責任を果たし、国会は丁寧な審議を尽くす必要がある。

(2面・総合)

農業競争力強化支援法が成立(2面・総合)【2017年5月3週号】

 農業競争力強化支援法が12日、参院本会議で自民・公明の与党と日本維新の会の賛成多数で可決、成立した。生産資材価格の引き下げや流通・加工構造の改革に向け、関連業界に事業再編などを促す内容。ただ、第5条の農業者や農協など農業団体に対する努力規定が政府による現場への過剰介入につながるとの懸念はくすぶり続けており、競争力強化の名の下で大規模経営ばかりが優遇されるとの指摘もある。農林水産省は今後、関連する省令などの整備を急ぐ方針だが、現場実態を踏まえ、真に農家のためになる丁寧な仕組みづくりが求められそうだ。

(2面・総合)

ノーサイくんが「ゆるキャラ®グランプリ2017」にエントリー(9面・情報)【2017年5月3週号】

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 NOSAI全国(全国農業共済協会、髙橋博会長)は16日、地域や企業のために頑張っているキャラクターの日本一を決める「ゆるキャラ®グランプリ2017」に農業共済新聞のキャラクター「ノーサイくん」をエントリーした。8月1日から投票が始まる。

(9面・情報)

〈写真:「ノーサイ君」〉

銭湯に直売所併設 集客好調 ―― 愛知県岡崎市・「旬彩市場 農の匠」(10面・流通)【2017年5月3週号】

 愛知県岡崎市戸崎新町のスーパー銭湯「葵湯」に併設した農産物直売所「旬菜市場 農の匠(たくみ)」は、同市を中心とした農家が生産する新鮮な農作物などで銭湯客から喜ばれている。営業時間の午前10時~午後9時ならいつでも出荷できる体制で、入浴客が多くなる夕方以降も商品が欠品することなく取りそろうように工夫する。収穫や調整作業に追われる午前中以外でも出荷できるとあって農家からも好評だ。営業時間中に出荷する姿を銭湯客に見せることで、〝作り手の顔が見える〟関係づくりにも一役買っている。昨年度は約7千万円を売り上げた。

(10面・流通)

トマト促成栽培 施設内や土壌環境を的確に把握 ―― 三重県伊勢市・谷口順吾さん(11面・営農技術)【2017年5月3週号】

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 園芸施設44アールで大玉トマト31アールとメロン31アールを土耕栽培する三重県伊勢市小俣町の谷口順吾さん(55)は、温度や湿度、二酸化炭素濃度などの測定と土壌診断などを通じて施設内の環境を的確に把握し、高品質果を生産する。温度管理にヒートポンプを導入し、夏季も夜間冷房と除湿に活用して樹〈き〉の生育を向上させる。リン酸過剰土壌で、化学肥料と有機質肥料を混ぜて利用することでリン酸施用を抑制。同じ施設内の土壌水分量の違いで生まれる品質差を逆手に取り、「ぱりぱりとまと」「じゅうしいとまと」の2ブランドを確立した。市場外取引の割合を3割まで増やし、経営安定を図っている。

(11面・営農技術)

〈写真:トマトを収穫する谷口さん〉

農業で人を育てる ―― 高松市・中山幸助さん(3面・暮らし)【2017年5月3週号】

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 「農業はおもしろい。人を育てるのもおもしろい。これまで社会に育ててもらった恩返しを、農業の世界でやってきたつもりだ」と話す、高松市香川町の中山幸助さん(71歳、ブロッコリーなど約4ヘクタール)。陸上自衛隊を退官後に定年帰農して立ち上げた農園「華と野菜のさぬきや」で、現在、8人のスタッフに「農業を通じての自己実現」の場を提供している。スタッフ筆頭格の竹林哲郎さん(40)への第三者継承を来年に控え、自身の新たな自己実現の一つとして取り組んだ、ブロッコリーの漬物販売にも力が入る。

(3面・暮らし)

〈写真:竹林さん(右)に出荷先リストを見せて説明する中山さん〉

有機JAS認証の米・麦・大豆・ソバ【栃木県・5月3週号】

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 【栃木支局】「百年先 われらの未(いま)だ見ぬ子孫にも 郷土の自然と食を伝えましょう」。この経営理念のもとで有機栽培に取り組むのは、大田原市加治屋にある「古谷農産」の古谷慶一さん(57)だ。古谷農産では水稲10.9ヘクタールと麦7.6ヘクタール、大豆3.5ヘクタール、ソバ6.8ヘクタールを有機栽培し、ウド3ヘクタールも有機栽培への移行を目指している。2005年に有機JAS認証を取得。企業と連携して、有機農産物の加工・商品化など6次産業化による経営の多角化を進めている。

〈写真:「安心・安全な食物をお届けします」と古谷さん夫妻〉

「ピオーネ」のオーナー制が好評【岡山県・5月3週号】

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 【岡山支局】「オーナー制度によって、市場の価格変動の影響も受けづらく、収入の見通しが立つ」と話すのは、吉備中央町で「ゆめ農園"晴(はる)"」を営む伊賀基晴さん(47歳、ブドウ85アール、イチゴ8アール、水稲2ヘクタール、野菜約40アール)。「ピオーネ」のオーナー制度を実施し、オーナーへの販売を含め、全体の7割を直販している。オーナー制度は、ブドウの樹(き)を枝1本単位から購入し、収穫作業ができる。現在約30のオーナーが契約している。

〈写真:ハウスオーナーも募集。「オーナーさんのものなので品質には気を使います」と伊賀さん〉

品種開発で大洲のエビネを世界へ【愛媛県・5月3週号】

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 【愛媛支局】「プロが認める本物を作りたい」と、エビネ栽培に取り組む愛媛県立大洲農業高等学校の園芸・バイテク部。部員8人でバイオテクノロジーを利用したエビネの研究を進めている。同校では1993年度から、地元のエビネ愛好家団体「大洲エビネ会」と共同で新品種開発に取り組んでいる。「大洲のエビネを世界へ」と部員たちは意気込む。

〈写真:大洲農業高校では、6月18日にウチョウランの展示会を開催する〉

降雪量を毎日記録 除雪や営農計画に【秋田県・5月3週号】

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 【秋田支局】「完全に把握するのは難しいが、その年のおおよその動向はつかめるよ」と話す、美郷町六郷地区の澤田勝さん(69)=水稲1.2ヘクタール。2008年ごろから毎日降雪量を記録し、除雪や営農計画に役立てている。降雪がある程度落ち着く夕方ごろから翌朝まで、何㌢降ったかを毎日記録。自前のパソコンにデータ入力して、雪の降り具合を客観的に見ている。

〈写真:データを基に計画を立てる澤田さん〉

夫が育てた米・野菜を調理 テイクアウトで【富山県・5月3週号】

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 【富山支局】富山市庵谷(いおりだに)地区の幸村愛弓(あいみ)さん(31)は、夫の多加志さん(34)が営む「ゆきむらファーム(水稲4.2ヘクタール、ネギ、トマトなど)」で生産した米や野菜を使った料理をテイクアウトで提供する「HAPPY VILLAGE41」を同市片掛に先月開店した。コンテナを利用した店舗は国道沿いにあり、ツーリング客やSNS(会員制交流サイト)や新聞を見て来た人など、老若男女が訪れる。

〈写真:「庵谷の棚田米のおいしさを広めたい」と愛弓さん〉

伊豆沼レンコン 良品生産心掛け【宮城県・5月3週号】

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 【宮城支局】栗原市の佐藤慎太朗さん(43)は、両親と共にレンコン1.3ヘクタールのほか、水稲7ヘクタールを栽培する。現在、種レンコンを掘り出して栽培田に植え付ける作業に追われ、佐藤さんは「一本一本丁寧に植え付けている。伊豆沼の自然の恵みを受けたレンコンのおいしさ、歯応えの良さを知ってもらいたい」と話す。

〈写真:一本一本丁寧に植え付ける〉

防風林「簡単機能が使いやすさとは限らない【2017年5月3週号】」

 ▼パソコンで文字入力をしていたら突然、文字変換ができなくなった。無意識のうちに複数のキーを同時に押し動作環境を変えてしまったらしい。元に戻せないまま時間が経過し、後ろ髪が引かれるまま電源を落とした。
 ▼この体験は夜の異業種交流(居酒屋)で同年輩の共感を得たが、最近、キーボードが使えない若者がかなりいる話題に変わった。スマートフォンの普及で一本指入力に慣らされた弊害か。今後、タブレットPCの増加で仕事での誤操作は減少するのか......これも疑問。
 ▼数十年前の洗濯機や冷蔵庫、テレビなど「家電三種の神器」は、スイッチを入れダイヤルを回すだけで使えた簡単な操作だったにもかかわらず、「機械音痴だからだめ」とふれようともしない人が多くいたものだ。
 ▼最近の電子部品が組み込まれた製品は「便利機能」こそ豊富だが、説明書が難解すぎる。「操作は簡単」と前置きし、「設定を2回押して、次に確認を押す」。さらに、「設定と確認を同時に押したあと、右方向矢印を2回と、確認を押す」。使用前に放り出したくなる。
 ▼近所のショッピングモールで先日、高齢者によるアクセルとブレーキの踏み違いによる事故が発生した。指先の運用さえおぼつかないこの身では人ごとではない。80歳過ぎの知人は、自家用車をオートマ車から、誤操作防止にと慣れたマニュアル車に換えた。高齢化社会の中で、便利・簡単機能に潜む落とし穴にどう対応すべきだろうか。

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