ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

今週のヘッドライン: 2017年06月 1週号

改正農災法案が審議入り(1面)【2017年6月1週号】

 農業災害補償法の一部改正案が5月31日、衆院農林水産委員会で審議入りした。品目の枠にとらわれず、農業経営全体に着目した新たなセーフティーネットとして収入保険制度(農業経営収入保険事業)を創設するとともに、農家負担の軽減などの観点から農業共済制度を見直す。法律名も「農業保険法」に改める。これまで以上に農家の経営安定が図られるよう両制度の機能の十分な発揮につながる丁寧な審議が求められる。

(1面)

GAPで経営改善 ―― 坂上農園・熊本県玉名市(1面)【2017年6月1週号】

170608_1.jpg

 食品安全と環境保全、労働安全を中心に関係法規などを順守するための点検項目を定め、実施、記録、点検、評価を繰り返して生産工程の管理と改善を行う「GAP」(農業生産工程管理)。農業経営の改善につながるほか、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会の食材調達基準にGAPの認証が要件となり、注目が高まっている。ミニトマトを施設栽培する熊本県玉名市岱明町の坂上農園では昨年、欧州を中心に普及する国際的な認証「グローバルGAP」を取得。販路の拡大につながったほか、従業員の自主性が向上するなど認証取得後の営農環境の変化を実感している。

(1面)

〈写真:スマートフォンで生産履歴を入力する坂上さん〉

改正農工法が成立「優良農地の確保」で付帯決議(2面・総合)【2017年6月1週号】

 農村地域工業等導入促進法(農工法)の一部改正案が5月26日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。農村での雇用創出を目的に、誘致を支援する業種を工業など5業種からサービス業などを含む全ての業種に拡大するのが柱。
 ただ、誘致企業への支援措置として企業用地として優良農地の転用が特例的に認められており、優良農地の転用が進むとの懸念も残る。参院農林水産委員会は、優良農地の確保に万全を期すなどとした附帯(ふたい)決議を可決した。決議に法的拘束力はないが、政府には決議を踏まえた対応の徹底が求められる。

(2面・総合)

NOSAI部長が農事組合長を兼務 効率的に運営 ―― NOSAI筑後地区・福岡県(5面・NOSAI)【2017年6月1週号】

170608_2-3.jpg

 福岡県のNOSAI筑後地区(筑後地区農業共済組合)管内では、NOSAI部長の多くがJAや行政からの営農情報を伝える農事組合長を兼務する。各地区の農事組合長をはじめ、JAやNOSAI、関係団体が集まる農事組合長会議では、生育や病害虫の発生状況など、各地の情報を共有して集約し、迅速に農家へ伝えることで効率的な事業運営につなげている

(5面・NOSAI)

〈写真上:ハウスで作業する浦さん。「台風などもしもの災害に備えるため、園芸施設共済への加入は欠かせない」と話す〉
〈写真下:ロータリーを点検する鳥越さん〉

夏の風物詩 エダマメを周年栽培 ―― JAしみずフジエス枝豆委員会・静岡市(6面・流通)【2017年6月1週号】

170608_4.jpg

 静岡市清水区のJAしみずフジエス枝豆委員会(瀧戸裕委員長)では、夏の風物詩ともいわれるエダマメをハウスを導入して周年栽培する。さやの先の茎を5センチの残した「サヤムスメ」を「枝付き枝豆 駒豆」の商品名で首都圏を中心に出荷。生産者を対象にした食味会を開いて高品質を確保するほか、昨年度から「駒豆100万袋以上の出荷を目指そう!」を目標に掲げ、「チャレンジ『駒豆』!7課題」を策定するなど産地振興を図っている。

(6面・流通)

〈写真:エダマメの生育を確認し合う瀧戸委員長(左)と役員〉

今夏の高温予測に注意 水稲・酪農の管理ポイント(9面・営農技術)【2017年6月1週号】

 今夏も暑くなりそう――気象庁が発表した6~8月の3カ月予報によると、全国的に平年より気温が高くなる見込みだ。これを受け、農林水産省は先月末、農作物および家畜・飼料作物の高温による被害防止に向けた技術指導を各地方農政局等に通知し、暑熱対策の徹底を図るよう指示した。気温上昇などによって、収量や品質の低下などが懸念されるが、特に水稲作と酪農について、暑熱対策の管理ポイントを取材した。

(9面・営農技術)

Uターンで叔父の農園を継承 経営に自分らしさを ―― 鹿児島県阿久根市・川猛さん(3面・暮らし)【2017年6月1週号】

170608_5.jpg

 大阪からUターン就農した、鹿児島県阿久根市の「まつき農園」で代表を務める川猛さん(39)は、叔父の松木幸市さん(70)の後を継いで8年目。東京で開かれる商談会などに出展するなど農作物の販路開拓に力を注ぎつつ、自分らしい営農を模索している。カボチャやブロッコリーを主力にチリメンキャベツなど新品目にも着手し、妻の真里さん(37)と力を合わせて安定経営に努めている。

(3面・暮らし)

〈写真:「カヤは収穫時に向きをそろえて束ねる」と川さん〉

直売所の店長が西洋野菜作りを呼びかけ【長崎県・6月1週号】

170608_6.jpg

 【長崎支局】「これからの直売所はジャガイモ、ニンジンなどのメジャーな野菜だけではなく、珍しい野菜など多品目を販売していかなければいけない」と話す、諫早市飯盛町の直売所「フレッシュ251」1号店、2号店の店長を務める佐田登喜子さん。農家に珍しい野菜に興味を持ってもらえるよう声かけをして栽培のきっかけづくりを行ったり、諫早市とともに西洋野菜栽培の普及に取り組むなど、精力的に活動する。

〈写真:「上手に作る農家が他の農家の良い見本になって、良い流れができている」と佐田さん〉


サル対策――モンキードッグで追い払い【石川県・6月1週号】

170608_7.jpg

 【石川支局】サルによる農作物被害に悩んでいた金沢市寺津町で、2年前から「モンキードッグ」が活躍。集落からの追い払いに成果を挙げている。

〈写真:「ソラとパトロールするようになってサルの群れを見なくなった」と小坂さん〉


サル対策――ICT活用したシステム導入【福井県・6月1週号】

170608_8.jpg

 【福井支局】有害鳥獣の効率的な駆除を目指して、美浜町では捕獲檻(おり)を遠隔監視・操作するシステム「まる三重(みえ)ホカクン〈(株)アイエスイー〉」を2015年3月に導入。設置した2集落のうち北田集落では、サルの捕獲数が設置前と比べて約4倍増となった。

〈写真:スマートフォンで檻の状態を確認できる〉

ペチュニア 育てやすく見応え満点【鳥取県・6月1週号】

170608_9.jpg

 【鳥取支局】「花壇の女王」と呼ばれるペチュニアの新品種育成に取り組む北栄町の「有限会社村岡オーガニック(村岡昌美代表・60歳)」。2009年に品種出願登録した「マドンナの宝石」は、定植から100日余りで直径100センチ以上に成長し、育てやすさと見応えのある淡いピンクの花が評判だ。

〈写真:ペチュニアを手に村岡代表〉

山形でパッションフルーツ【山形県・6月1週号】

170608_10.jpg

 【山形支局】「無農薬で栽培することと完熟してからの収穫にこだわっています」と話すのは、山形市鉄砲町の「ハンドレッドベリーズ」代表・石岡浩明さん(57)。春先に出荷できる果物として、県内では珍しい南米原産のパッションフルーツをハウス栽培している。

〈写真:農薬を使わずにパッションフルーツを栽培する石岡さん〉

マッシュルームに挑戦【新潟県・6月1週号】

170608_11.jpg

 【新潟支局】松田博文さん(47)を中心とする若手農家グループが、昨年から加茂市でマッシュルーム栽培に挑戦している。

〈写真:菌の発酵状態を確認する松田さん(左)〉

防風林「理念なき経営は 根のなき浮き草のよう【2017年6月1週号】」

 ▼ラベル表示と異なる規格の製品や賞味期限切れ食品などを販売する「擬装事件」が、過去に多く発生した。現在も、莫大な経営赤字を抱え決算報告を先延ばしする大手電機メーカーや、政治との癒着を疑われる学校法人の報道が世間の耳目を集めている。
 ▼企業も人と同じモラルが求められるのは当然。故・松下幸之助氏など創業者の思想や姿勢がそのまま「経営理念」として引き継がれ、信頼を構築した企業の例は多い。だが、組織拡大や世代交代を契機に忘れ去られお飾り同然になっている企業も。
 ▼古い経営体質を刷新し企業競争力が求められるケースも多い。同族経営を廃し外部経営陣を迎え再出発したある会社の事例だ。農家と企業が互いに「あるべき農業の姿」の実現に向けて、情報交換などを通じ「作る側、売る側」の枠を超えた関係に徹する理念の継承はなかったようだ。
 ▼収量のみの追求ならば、施肥や薬剤で可能だろう。深耕し緑肥を土壌還元する作業は、手間を掛け1作分の収入を棒に振っても農家には代えがたい投資なのだ。過去の経営者と膝詰めで語り明かした記憶のある農家は、今の会社に限界をみたという。
 ▼300年続く農家の後継者は、父親と違う作目を選択し経営を軌道に乗せた。父もまた祖父と違う営農で切り開いた経験者という。人や営農形態が変化しても、家に伝わる経営思想がそこにはある。「理念」なき経営は、見掛けは立派でも根のない浮草なのだ。

» ヘッドラインバックナンバー 月別一覧へ戻る