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今週のヘッドライン: 2017年10月 2週号

加賀伝統野菜「五郎島金時」 産地継続を第一に ―― 金沢市・有限会社かわに代表 河二敏雄さん(1面)【2017年10月2週号】

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 加賀伝統野菜の一つ、サツマイモ「五郎島金時」を6.5ヘクタールで年間170トン栽培し全量系統出荷している金沢市の「有限会社かわに」の河二敏雄代表(52)は、地域農家が生産した規格外品を買い取り、焼き芋ペーストや菓子に加工して販売する。「規格外品も品質に応じた価格で取引すれば、生産者の頑張りを正しく評価することになる。作ったものがお金になる仕組みが必要だ」と河二代表は話し、伝統野菜産地の永続に力を注いでいる。

(1面)

〈写真:河二代表は反収2.5トンに抑えて良食味に育てている〉

2017年産米 3年連続で過剰作付け解消(2面・総合)【2017年10月2週号】

 2017年産主食用米は、生産数量目標の達成が確実な情勢となった。農林水産省が発表した9月15日現在の予想収穫量は、3年連続の過剰作付けの解消と、平年並みの作柄見通しから731万3千トンとなり、目標を3万7千トン程度下回った。18年6月末民間流通在庫量は、安定供給を確保できる水準(180万トン)をわずかに下回る計算で、生産現場では米価上昇への期待が高まる。一方、実需サイドからは消費減退を心配する声が出ており、特に業務用が求める値ごろ感のある米不足の影響が懸念されている。生産者の需給調整努力の先が、米離れのさらなる加速化では水田営農の展望は開けない。農家手取りの確保を大前提に、米消費の維持・拡大を図る対応の強化が課題となる。

(2面・総合)

ナラシの申請状況 件数減も面積拡大(2面・総合)【2017年10月2週号】

 農林水産省は9月29日、2017年度の経営所得安定対策などの加入申請状況(7月末時点)を公表した。「収入減少影響緩和対策」(ナラシ)の申請件数は、16年度比3649件減の10万5884件となったが、申請面積は802ヘクタール増の99万1257ヘクタールに拡大した。
 認定農業者などを対象に、米や麦などの収入が標準的な収入額を下回った場合に、その差額の9割を補てんする仕組み。内訳は、認定農業者が3298件減の10万1557件、集落営農は416件減の3664件、認定新規就農者が65件増の663件。申請面積の内訳は、米は4060ヘクタール増の55万7312ヘクタール、麦は2509ヘクタール減の24万755ヘクタール、大豆は1023ヘクタール増の12万5479ヘクタールなど。

(2面・総合)

大豆共済 相次ぐ局地豪雨等天災 被害申告を忘れずに(5面・NOSAI)【2017年10月2週号】

 秋も深まり、大豆の収穫の季節を迎える。今年は相次ぐ局地的豪雨や台風によって農作物にも多くの被害が発生した。大豆は特に湿害に弱く、大雨による被害を受けやすい。今後も、収穫間際の天候の変化も予想されることから、被害を受けたときの補償や気を付けるべき点について共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・NOSAI)

動物感謝デー ノーサイくんが農業共済をPR(5面・NOSAI)【2017年10月2週号】

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 日本獣医師会が主催する「2017動物感謝デー」が9月30日、東京都世田谷区の駒沢オリンピック公園で開かれた。NOSAI全国(全国農業共済協会、髙橋博会長)では、産業動物の診療に携わるNOSAI獣医師の役割や家畜共済の制度などをPRするコーナーを出展。来場者にパンフレットを配布するなどして宣伝した。

(5面・NOSAI)

〈写真:犬と一緒に写真撮影するノーサイくん〉

牛舎内での家畜ふん尿堆肥化 もみ殻投入しコスト減 ―― 富山県高岡市・clover farm(9面・営農技術)【2017年10月2週号】

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 経産牛42頭、育成牛18頭を飼養する富山県高岡市佐加野東の「clover farm(クローバーファーム)」では、牛舎内で家畜排せつ物を堆肥化させるコンポストバーン方式で、牛の快適性と作業効率化を両立する。敷料にもみ殻を投入することで乾燥とクッション性に優れた牛床を確保。牛体を清潔に保って蹄病などの発生を予防し、診療費の削減につなげている。また乳牛とヤギを混合放牧して草地を維持・管理しながらストレス低減にも努める。"ゆとり酪農"の実践によって経営向上を図る取り組みを取材した。

(9面・営農技術)

〈写真:採食通路に向かって手前から奥に傾斜している休息エリア〉

安定・多収の飼料用米生産【秋田県・10月2週号】

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 【秋田支局】大豆を中心とした複合経営を行う横手市十文字町越前の新山実さん(65)は、飼料用として普及している多収品種「秋田63号」を2.5ヘクタール作付けし、2016年産は10アール当たり収量897キロを達成した。農林水産省と日本飼料用米振興協会が主催した「平成28年度飼料用米多収日本一」の単位収量の部で政策統括官賞を受賞するなど、安定栽培・多収穫技術が評価されている。

〈写真:多収量・安定栽培を心掛ける新山さん〉

活力ある茶園から最高品質茶葉【埼玉県・10月2週号】

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 【埼玉支局】所沢市で茶の生産と販売を行う株式会社新井園本店(新井重雄代表取締役、70歳)。1924(大正13)年の創業以来、「最良の原材料を用いて真心を込めてお作りする」という思いを受け継ぐ。作った狭山茶はローマ法王へ献上されるなど高い評価を得ている。同社では自社茶園2.4ヘクタールと契約栽培農家25軒で茶葉を収穫。埼玉県農林振興センターの指導の下、発育状態に見合った有機質肥料を与え、土作りに取り組む。活力の高まった茶園は、農薬使用量の減少につながっている。

〈写真:金粉入り粉抹茶「天照」を手に「狭山茶を身近に感じていただければ」と話す新井代表〉

パッションフルーツの移動式緑化 移動が楽で簡単に設置【長崎県・10月2週号】

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 【長崎支局】大村市中里町にある鈴田峠農園(當麻謙二代表・52歳)が開発した「パッションフルーツの移動式緑化」が、国土交通省の緑化技術公開テスト「緑で都市を冷やします!」に選定され、東京・日比谷公園で実証実験が行われた。実験の成果は、2020年に開催されるオリンピック・パラリンピック東京大会の暑熱対策へ活用されるという。パッションフルーツの移動式緑化は14年に特許を取得。特殊なポリエステルのネットにパッションフルーツの枝を絡ませながら栽培し、移動するときには丸めてコンパクトにできるという特徴がある。

〈写真:「無農薬で栽培でき、管理も簡単」と當麻さん〉

100種類の山野草でおもてなし【山口県・10月2週号】

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 【山口支局】「食材となる山菜や薬草は営業日の朝6時半に収穫するんです」と話すのは、岩国市錦町の農家レストラン「つみ菜カフェうどんげ」を営む林節司さん(65)。2016年に新規オープンしたレストランは、くつろぎの空間と採れたての里山の恵みが多くの客をもてなし、地域ににぎわいをもたらしている。メニューには、林さんが研究する薬草をはじめ、十数種類を天ぷらや小鉢などに使う。年間では約100種類の山野草が提供されるという。

〈写真:レストラン横の畑で食材の説明をする林さん〉

LED防蛾灯でナシ被害果減少【福岡県・10月2週号】

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 【福岡支局】「ナシを生産するうえで、害虫による被害は深刻。被害が発生すると大きな減収につながるため、対策は重要です」と話すのは、筑前町でナシを2ヘクタール栽培する谷祐喜さん(27)。3年前から園地にLED防蛾灯を導入し、吸蛾類への忌避効果が高まり、電気寿命が長くなるとともに電気代が抑えられるため、経費削減になるという。

〈写真:ナシ園地に設置したLED防蛾灯〉

防風林「災害対策と農村環境整備の高まる関係性【2017年10月2週号】」

 ▼6月末以降のたび重なる台風や集中豪雨、日照不足、夏季後半からの低温傾向など、本年産水稲、特に東北地方の作柄概況(9月15日現在)を心配していた。というのも、知り合いの農家からは「秋以降の天候しだい」との報告を受けていたものの、気象がすこぶる良好という状況ではなかったから。
 ▼全国平均で作況指数100の「平年並み」。これを下回ったのは4県だった。同じ都道府県内でも立地の違いで作柄のばらつきが大きいようで、「実態とは異なる」との声ももれ聞こえてくる。関東以北や標高の高い地域では収穫期を10月中・下旬にひかえる米産地も多くあり、今後の天候推移には気が抜けない。
 ▼近年は猛暑による登熟障害を避けるため、田植えを5月の連休から1~2週間遅らせる傾向にあるが、台風や豪雨の被害は作期調整だけでは追いつけまい。豪雨時の水田への浸・冠水被害の防止も、節間長の短い茎と根張りの良い稲作り、取水口を閉じて排水溝周りの異物除去ぐらいしか対応できるすべはない。
 ▼農林水産省が公表したため池調査では、老朽化し修繕が必要な箇所が多く見つかった。旧政権下での公共事業費大幅削減の影響が尾を引き、用排水施設の新設や更新、修理の費用が手当てできなかった地域も多かった。
 ▼棚上げにされた計画が完了していれば、被害が避けられた地域があるとしたなら、もうそれは政治の責任。気象変動によるリスクが高まる現在、災害対策と農村環境整備との関連性は益々深まってくる。


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