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今週のヘッドライン: 2017年10月 4週号

県産大豆と自家製の米麹で伝える みその魅力 ―― 福井県越前町・あさひ愛農園 (1面)【2017年10月4週号】

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 水稲5ヘクタールを栽培する福井県越前町東内郡のあさひ愛農園では、県産大豆「里のほほえみ」と自家製の米麹〈こめこうじ〉を利用して米みそを製造し、自営の店舗「手づくりみそ工房」や生協などで販売する。生大豆1.3キロに対して米麹2キロとふんだんに使い、甘くまろやかなみそに仕上げる。みその魅力を広く発信しようと、店舗でみそ造り教室を開くほか、出張講座を年間50件ほど実施。4年前から始めた米粉菓子部門では、プリンやシフォンケーキなどの洋菓子に、みそを隠し味で加える。砂糖の使用量が減る上、こくが増すという。日本の伝統食「みそ」を未来につなげる可能性を追求している。

(1面)

〈写真:みそを容器に詰める、あさひ愛農園の寺坂律子さん〉

9月の米相対取引価格は前年同月比8%高、3年連続で上昇(2面・総合)【2017年10月4週号】

 農林水産省は13日、2017年産米の9月の相対取引価格(全銘柄平均)は、前年同月比8%(1184円)高の60キロ当たり1万5526円となったと公表した。民間流通在庫量の圧縮が確実になる中、需給の改善傾向が鮮明になっている。ただ、業務用を中心にした値ごろ感のある米の不足感などを受けて消費への悪影響も心配されており、消費の維持・拡大に向けた取り組みの強化が課題となる。

(2面・総合)

麦共済 幅広い自然災害に対応 最高補償割合で加入を(5面・NOSAI)【2017年10月4週号】

 麦の播種の季節が近づいている。麦は播種期や収穫期の降雨など天候不良の影響を受けやすい作物で、麦共済に最高補償割合で加入し、しっかりと経営安定を図ることが大切だ。4月には麦作経営を支援する経営所得安定対策の畑作物の直接支払交付金の数量払単価が改定され、麦の平均交付単価は上昇した。麦共済と経営所得安定対策の関係について共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・NOSAI)

NOSAIにお任せください(29)野ネズミ駆除剤を無償配布 ―― NOSAI岩手東南部地域センター(5面・NOSAI)【2017年10月4週号】

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 NOSAI岩手東南部地域センター(岩手県農業共済組合東南部地域センター、菊池邦和センター長)では、損害防止事業の一環として野ネズミの駆除剤を希望する組合員に無償で配布し、果樹や水稲の食害、畦畔(けいはん)への穴開けなどの被害軽減につなげている。雪が降り始める11月中旬までにNOSAI職員が各戸を訪問。安全面での注意や、より効果的な使用方法を説明して手渡している。2017年度は505戸から申し込みがあり、リンゴや水稲、ホップなどの圃場432ヘクタール分を配布する予定だ。継続して利用する農家が多く、「確実に効果がある」と喜ばれている。

(5面・NOSAI)

〈写真上:ネズミの通り道が作られやすい場所を示す長畑さん〉
〈写真下:NOSAI職員から駆除剤を受け取る多田さん(右)〉

第7回農業ワールドから 高齢者の運搬作業の負担減へ各種機械(14面・資材)【2017年10月4週号】

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 農業従事者の高齢化が進む中、農作業に不安を感じている人も多い。田植えや稲刈りなど基幹作業の機械化が進む一方で、収穫物や資材類の運搬など"つなぎ"作業はまだ人力に頼るところが大きい。重量物の移動や積み降ろしは体への負担が大きく、疲労による事故発生の原因にもなりかねない。11~13日に千葉県の幕張メッセで開かれた「第7回農業ワールド」から、運搬作業の省力化につながる各種ハンドリング用機械などを紹介する。

(14面・資材)

〈写真:アルミ製で軽量化に特化したテーブルリフト〉

リンゴのトールスピンドル栽培 2軸仕立てで苗数節減へ ―― 長野県塩尻市・永原 志朗さん(15面・営農技術)【2017年10月4週号】

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 高さ3メートルほどのリンゴ樹を薄い垣根状に密植する高密植栽培(トールスピンドルシステム)を80アールで実践し、多収や省力化などに成果を挙げている長野県塩尻市広丘の永原志朗さん(76)。この技術は苗木本数の確保が課題となるため、解決策として1本の苗木から2本の主枝を伸ばし誘引する「2軸仕立て」(バイアキシス)を試みている。樹勢を制御しやすく、誘引などの作業削減も期待できる。面積当たりの収量を維持しながら、苗木の4割削減を目標に改植を進めている。

(15面・営農技術)

〈写真:2軸仕立ての苗木を前に「樹勢をコントロールしやすいのが大きな利点」と永原さん〉

日米経済対話でトランプ政権がFTA交渉に関心 新たな開放圧力に屈するな(2面・総合)【2017年10月4週号】

 日米両政府は16日、麻生太郎副総理兼財務相とペンス米副大統領を議長とする経済対話の2回目の会合を開き、ペンス米副大統領が日本との自由貿易協定(FTA)交渉入りに関心を示した模様だ。米国に環太平洋連携協定(TPP)への復帰を促している日本政府は慎重な姿勢を示すが今後、米側の圧力が強まるのは確実とみられ、11月のトランプ米大統領の訪日の際に議題に上る可能性も指摘されている。トランプ政権は対日貿易赤字を問題視しており、仮に交渉に入ることになれば、農産物の関税などで先のTPP合意や日本と欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)大枠合意の内容を上回る要求を突き付けてくるのは必至とみられる。政府には交渉入りで押し切られることなく、国内農業を守る強い姿勢を望みたい。

(2面・総合)

少量でも大丈夫 販路開拓をサポート【京都府・10月4週号】

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 【京都支局】新規就農者や若手農家は、生産量が少ないなど不安定になりがちで、そのために販路の開拓に悩むことが多い――この課題を解決しようと、京都市の「株式会社坂ノ途中」は2009年に設立された。環境に配慮した農業を広めることを目標に、農薬や化学肥料に頼らず栽培された農産物の販売や自社農場の運営、農家とバイヤーを仲介するマッチングサイトの開発などに取り組んでいる。

〈写真:「提携農家が丁寧に育てた旬の野菜や珍しい野菜を、ぜひどうぞ」と小野さん〉

安心の県産野菜で離乳食【滋賀県・10月4週号】

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 【滋賀支局】「農家さんが思いを込めて作られた野菜をベビーフードにして、本当に良いものを求めているお母さん、お父さんに届けたい。そこから、新しい農業ビジネスの姿を見いだせると思い、創業しました」と話すのは、湖南市の「株式会社はたけのみかた」代表取締役の武村幸奈さん(24)。3年前から「manma四季の離乳食」を製造・販売している。同社の離乳食は、農薬を使っていない滋賀県産野菜で製造。野菜の味わいを存分に引き立てる自然な風味を大切にして、旬の野菜によって変化する品ぞろえや、外出先で取り出しても離乳食に見えない、おしゃれなパッケージが魅力だ。

〈写真:「ほかのベビーフードと食べ比べてみると違いがわかってもらえます」と話す武村さん〉

高校生のアイデア光る「養蚕復活プロジェクト」【石川県・10月4週号】

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 【石川支局】県立津幡高等学校(津幡町、鷲澤勝校長)では、創立100周年に向けて、園芸部のメンバーを中心に「養蚕復活プロジェクト」に取り組んでいる。部長を務める3年・才門和矢さんは「養蚕を営む農家は、北陸3県で数軒しかありません。蚕自体が珍しくなっているので、飼育だけでなく存在をアピールすることが養蚕復活には必要です」と話す。2013年にスタートしたプロジェクトでは、蚕の飼育や桑の栽培のほか、繭・桑葉の加工品開発、体験学習(飼育セット配布)の実施などに取り組む。

〈写真:飼育セットを応募者に手渡した〉

万能野菜 青パパイアをPR【徳島県・10月4週号】

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 【徳島支局】「ここいらでは珍しいんよ」と話すのは、約5アールの畑で青パパイアを80本栽培する吉野川市川島町の阿部廣美さん(66)。種苗店から勧められたことがきっかけで、青パパイアを栽培して今年で3年目になる。約2メートルに育った木に、17センチほどの大きさに実った青パパイアを丁寧に収穫して出荷する。市場でも好評だ。

〈写真:パパイアは下から順に花が咲き実がなる〉

有機栽培茶を海外で販売 「新たな可能性広げたい」【長崎県・10月4週号】

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 【長崎支局】佐々町で茶の有機栽培に取り組む有限会社北村製茶(北村誠代表取締役・58歳)では、緑茶やほうじ茶、抹茶などを、8月から香港のデパート8店舗で販売。12月からはニューヨークのコーヒー店3店舗での販売も予定している。ニューヨークでの販売を前に、現地で行われた試飲会では、回し飲みのなじみがない人のため、北村さんが考案した大きな器で抹茶をたて、注ぎ分けて提供。海外でも茶を受け入れてもらえるように工夫した。

〈写真:「多くの人にお茶の魅力を知ってもらいたい」と北村さん〉

防風林「西洋文化の模倣より地域文化残す手だてを【2017年10月4週号】」

 ▼八百屋の店先にカボチャが山積みされていたので近寄ると「ハロウィーンに」との表示。西欧が起源の伝統行事が人気らしい。先日、岐阜県の読者から手紙が届いた。小正月の伝統的行事「繭玉」を毎年、子供たちと作り飾っていて「伝統や歴史を伝えるため続けています」とある。
 ▼元旦は年神様や先祖の霊を迎える神事に対し、15日の小正月は家族で豊作を祝うのが一般的とされ、木の枝に餅を飾って祝う。地方によっては「餅花」「繭玉」と呼び名が異なるらしい。便りをいただいた方の地元では、昔から本物の繭で作っていて、養蚕農家がいなくなってしまい販売先を探しあて購入しているという。
 ▼各家庭で桑を植え繭を掃き立て糸を手繰っていた頃や、絹が主力輸出品だった時代は、繭を使う地方が多かったのかも。農業のありようとともに、古来からの伝承文化が姿を変えたり消滅したりしてきたのだろう。
 ▼練馬大根は漬物にし、藍や紅花は染料加工へ、菜種は搾って採油。地作物が作られなくなると同時に職人が減少し技術も途絶える。伝統野菜の研究家から問われたときがある。「なぜ京野菜や加賀野菜が残ってるか」と。「食材として欠かせない料理の文化があるから」なのだそうだ。
 ▼地野菜は先祖の霊への供え物として使われていたのに、嗜好〈しこう〉に合わない必要ないからと畑から淘汰〈とうた〉させた地域がたくさんある。縁も縁〈ゆかり〉もない行事に浮かれる国民って何ものなのか。繭玉作りを続ける地域住民をもっと増やさねば。


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