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今週のヘッドライン: 2017年11月 1週号

技術革新が身近に 通い農業支援システムを実証試験(1面)【2017年11月1週号】

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 政府が目指す「攻めの農林水産業」で注目される技術革新(イノベーション)。だが、ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)と言われても、高価で扱いが難しいなど、多くの農家にはかなりハードルが高い技術のような印象を抱いてしまう。最近では施設園芸で先端技術による自動環境制御装置が導入されているが、まだコスト面などで課題が多い。農家が市販品からシステムを自作して、安価で手軽に最新技術を利用できないか――。農研機構・東北農業研究センター(盛岡市)は設置や管理が容易な製品を組み合わせて、ハウス内の映像や温度・湿度変化を遠隔地で確認できる「通い農業支援システム」の実証試験を進めている。

(1面)

〈写真:「移動する手間が大幅に省けた」と紺野専務。事務所でハウス内を確認〉

台風21号 各地で甚大な被害(1面)【2017年11月1週号】

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 超大型・強い勢力で10月23日に静岡県御前崎市付近に上陸した台風21号は、広い暴風域を伴ったまま北東に進み、北海道の東で温帯低気圧に変わった。全国各地で暴風が吹いたほか、前線の影響も加わって西日本から東日本、東北地方の広い範囲で大雨となり、畑作物や園芸施設、果樹など農業関連分野にも甚大な被害が発生した。

(1面)

〈写真:河川が氾濫して、大豆圃場に稲わらが流入した(三重県松阪市、10月24日撮影、写真提供=NOSAI三重)〉

衆院選圧勝も 残る安倍農政への不信感(2面・総合)【2017年11月1週号】

 465議席を争った第48回衆院選挙は、自民党が単独で過半数を大幅に上回る284議席を獲得して圧勝した。特別国会を経て第4次安倍内閣が正式に発足する。ただ、選挙戦では安倍農政の評価を含め農業政策の議論は十分に深まらず、年末に向けて米政策や卸売市場法の見直し、通商交渉問題など重要課題が待ち受ける中、農家の先行き不安は依然、根強い。今回の与党圧勝は野党分裂も大きな要因となった。選挙結果を受け、安倍晋三首相は、謙虚な姿勢で真摯(しんし)に政権運営を行う方針を強調するが、直面する農政課題への対応で有言実行となるか、生産現場からは厳しい視線が向けられている。年末に向け議論が予定される農政課題の状況などを話し合った。

(2面・総合)

収入保険の説明会開催へ 全都道府県で11月14日から(2面・総合)【2017年11月1週号】

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 2019年産から始まる収入保険制度への関心が高まる中、農林水産省は11月14日から農業者などを対象にした都道府県別の説明会を開く。制度の創設などを規定した改正農業災害補償法(農業保険法)に基づく関係政省令が11月上旬までに公布の見通しとなったことを踏まえ、制度内容をより広く周知するのがねらい。愛媛県を皮切りに来年1月にかけて全都道府県の計51カ所で、具体的な仕組みなどを丁寧に説明する。

(2面・総合)

〈表:都道府県別説明会の開催日〉

獣害対策の新提案 NOSAI全国が70周年記念図書(5面・NOSAI)【2017年11月1週号】

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 NOSAI全国(全国農業共済協会、髙橋博会長)は1日、農業災害補償制度70周年を記念して、獣害対策に取り組む地域や農家の参考になる図書『実践事例でわかる獣害対策の新提案――地域の力で農作物を守る』を出版した。本紙掲載記事の中から約40の実践事例を収録。獣害の現状や対策の基本事項、政府による支援策など概要もまとめた。

(5面・NOSAI)

〈写真:本誌掲載記事の中から約40の事例を収録した〉

飼料10種以上を順に 単品・多回給餌で高乳量 ―― 岡山県高梁市・上森亨さん(11面・営農技術)【2017年11月1週号】

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 「複数の飼料を単品で順番に給与すれば、選(え)り食いや食い残しを抑えながら十分な栄養を与えることができる」と、岡山県高梁市川面町で酪農を営む上森牧場の上森亨(とおる)代表(29)。搾乳牛30頭、育成牛10~15頭を対頭式つなぎ牛舎で飼養する。スーダンやアルファルファなど1日10種類以上を単品で給与して、県平均を上回る乳量を確保する。また牧場の周りで耕作放棄地になっている棚田状の田畑を借り受け、二毛作で生産効率を高めながら粗飼料自給率60%を達成。中山間地域の担い手としても活躍する。

(11面・営農技術)

〈写真:給餌作業をする上森代表。「少しずつ与えた方が摂食量が増える」〉

生涯牛飼いで 全共宮城大会第6区で優等賞1席 ―― 鹿児島県湧水町・前田格男さん(3面・暮らし)【2017年11月1週号】

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 「種を付けるときは市場に出す2年後を想像する。子牛が生まれ、狙った通りに発育するとうれしい」と、和牛繁殖のやりがいを話す、鹿児島県湧水町鶴丸の前田格男さん(62)。以前は兼業で取り組んでいたが、定年退職を機に優良牛生産に専念する。9月に仙台市で開かれた第11回全国和牛能力共進会(全共)宮城大会では、鹿児島県代表として第6区(高等登録群)に出品。最高賞となる優等賞1席に輝いた。第二の人生は、さらに腕を磨きながら"生涯牛飼い"の道を進む。

(3面・暮らし)

〈写真:優等賞1席の牛を並べ、「より良い牛を育てていきたい」と話す前田さん〉

万が一の備えを説く ベテランNOSAI部長が活躍 ―― NOSAI岐阜中央(5面・NOSAI)【2017年11月1週号】

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 地域農業のリーダーとして、損害評価員や総代など複数の役を担うことが多いNOSAI部長。組合員の営農相談に乗ったり指導をしたりと忙しい中、各種書類の配布・取りまとめなど基幹的な役割を精力的にこなしている。比較的温暖で肥よくな土地柄の岐阜県・NOSAI岐阜中央(岐阜中央農業共済組合)管内で、NOSAI部長を20年以上務め、「ひとたび災害が起きると被害が大きくなる傾向の今日、共済に加入して万が一に備えることが重要だ」と声をそろえるベテランNOSAI部長2人に話を聞いた。

(5面・NOSAI)

〈写真上:NOSAI岐阜中央の清水寛起職員と「富有柿」の出来を見る平手さん(右)〉
〈写真下:NOSAI岐阜中央の今井田衛治職員と水稲の作柄を話す岩田さん(左)〉

NOSAI全国が任意共済全国研修会(5面・NOSAI)【2017年11月1週号】

 NOSAI全国(全国農業共済協会、髙橋博会長)は10月24日、2017年度の任意共済全国研修会を東京都内で開き、事業推進や今年の豪雨災害への対応についての事例発表、講演などが行われた。全国から連合会・組合等の担当職員約170人が出席した。

(5面・NOSAI)

高糖度の柿をブランド化 多彩な販路を開拓 ―― 奈良県五條市・柳澤佳孝さん(6面・流通)【2017年11月1週号】

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 奈良県五條市の柳澤佳孝さん(43歳、柿5ヘクタール、ミョウガ1ヘクタールなど)は株式会社柳澤果樹園を経営し、「霜朱宝〈しものたから〉」という高級ブランドの柿を栽培。スーパーへの直接販売や大手通販サイト、自身のホームページを通じて販売する他、東南アジアへの輸出も手掛ける。さまざまな流通経路を切り開き自慢の柿を世に送り出す。

(6面・流通)

〈写真:袋を掛けて霜を防ぐ柳澤さん。12月の収穫を可能にした〉

加工用野菜の有利販売を支援【徳島県・11月1週号】

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 【徳島支局】近隣の契約農家が栽培した野菜を集荷し、加工用野菜として卸売業者へ出荷する阿波市吉野町の「株式会社徳島ハーベスト」。設立して3年を迎え、代表取締役社長の竹内稔さん(46)は、大型の予冷庫を設置して鮮度保持に努め、農家にとって有利な販売ができる体制づくりなどを進めている。

〈写真:「若い生産者が安心して農業を続けられるように有利な販売体制づくりを目指します」と竹内さん〉

全国のバラ愛好家から厚い信頼【広島県・11月1週号】

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 【広島支局】2千種類近いバラを扱い、年間6千株出荷する「広島バラ園」(廿日市市友田)の田頭恵さん(53)は、バラ栽培に携わり約30年。3年前に父・数蔵さん(88)から経営を引き継いだ。「お客さまに満足していただけるバラを作り続けたい」と、品質第一でバラと向き合う。栽培するバラは、春咲きから四季咲きまで多岐にわたる。中でも、2メートルの高さで傘のように誘引する「ウィーピング」仕立ては、垂れるように咲き、花壇や庭園に立体的な装飾効果をもたらす。他社での扱いはほとんどないという。「珍しい仕立て方や多品種を扱っているので、県外から業者の視察や、遠方からもお客さまが来る」

〈写真:ウィーピング仕立てのバラと田頭さん〉

地域伝承の味をワサビ加工品に【石川県・11月1週号】

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 【石川支局】春から秋はワサビ栽培、冬は伝統工芸「牛首紬」の機織りに励む白山市白峰の山下康子さん(49)。ライフスタイルを表現したブランド「Shiraminese〈シラミネーゼ〉」を立ち上げ、地域伝承の味の商品化にも取り組んでいる。結婚を機に移り住んだ白峰には古くから「わさび沢」があり、山下さんはその風景に魅了された。2010年、非農家出身ながら沢ワサビ栽培(26アール)に取り組み始めた。自生ワサビの加工を始め、今では「白山なんば味噌」などの加工品を製造・販売。材料のワサビをはじめ野菜などは、農薬を使わずに栽培したものを使う。味付けは家庭に伝わる母の味を基本に、保存料は一切使用していない。

〈写真:無償で貸してくれる豆腐店の空きスペースで加工作業に励む山下さん〉

特産ヒメノモチ 新たな加工品の開発へ【岡山県・11月1週号】

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 【岡山支局】新庄村は天満屋女子陸上部(岡山市)・美作大学などと連携し、村特産のもち米「ヒメノモチ」を長距離レース前に摂取し、効果を検証する事業を立ち上げた。炭水化物を多く含み、エネルギー源として優れているといわれるもち米を、餅・おこわ・甘酒に加工、食べやすいメニュー作りや摂取するタイミングなど、天満屋女子陸上部・美作大学と効率的な摂取方法の確立を目指す。加工品開発は、村内でヒメノモチの加工に取り組む株式会社メルヘンプラザと連携、効果が実証されれば、ヒメノモチの新たな需要につながると期待される。

〈写真:「新庄・蒜山スーパートレイル2017」でヒメノモチの雑煮が選手に振る舞われた(10月1日)=写真提供:新庄村〉

ヤマブドウ栽培20年 「ワインを味わって」【岩手県・11月1週号】

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 【岩手支局】たわわに実ったヤマブドウの収穫に汗を流すのは、岩泉町鼠入(そいり)の中村ヒロセさん(77)。転作作物として1997年にヤマブドウ栽培を開始。徐々に規模を拡大し、現在は20アールの畑で34本のヤマブドウを栽培している。「手を掛けることで収量は安定する。特に適度な薬剤散布は欠かせません」と管理を徹底している。中村さんが栽培するヤマブドウは岩泉町産「龍泉洞貯蔵山ぶどうワイン『宇霊羅(うれいら)』」の原料。「この辺りも農家が減っているけど、ワインを皆さんに味わってもらうためにこれからも頑張りたい」と収量アップに向けて意気込んでいる。

〈写真:ヤマブドウを収穫する中村さんは「あと20年は頑張る」と話す〉

防風林「購入手段は便利になっても注意は必要【2017年11月1週号】」

 ▼大手ネット通販会社名で「来月の支払い金額の通知」としたメールが届き3万円弱の請求、まったく身に覚えがない。不安を抱きながらホームページを確認すると同社を装った架空請求が横行していると警告する。
 ▼少年期の昭和50年代、商店街の精肉店や青果店に現金を握り締めお使いの記憶。当時のにぎわいは幻か帰省のたびに一軒また一軒と閉店している。今や大型ショッピングモールの乱立状態で盛況なモールも、同じ商圏内に新たな施設が誕生すると客は流れ、閉鎖もありの大激戦という。
 ▼ネット通販は年間総取扱額が約6兆6千億円でさらに拡大基調という。農業資材専門店も増え、「低価格のうえ商品到着が速い」と農家。寸法など規格が多彩な資材は店舗に在庫がないときが多く、数日で宅配される通販は"取り寄せ"より便利という。価格も全国一律なので地方格差がなくてたいがい安く購入できる。
 ▼書籍は話題本以外は数週間で書店の書棚から除かれ返品済みの場合も。大型書店がない地方にいても、通販サイトで探せばたいがいの書籍は見つかる。仕事で『日本植物病名目録』が必要になり、発行団体や書店にも絶版で在庫がないという。通販の古本サイトでようやく探しあてた。
 ▼新聞分野では一般紙から業界紙まで電子版の配信が増えてきた。ネット普及の善悪は別として、物と情報を取得する手法の過渡期なのだろうか。人が介在しない商品取引は架空請求などの犯罪被害リスクも高まり、より慎重で上手な使用が求められ、注意が肝心。

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