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今週のヘッドライン: 2017年12月 1週号

自家採種の高品質ナガイモ 産地の信頼厚く ―― 岩手県滝沢市・庄司敬介さん(1面)【2017年12月1週号】

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 「一番は、食べたときに『うまい』と感じてもらうこと」と話す、岩手県滝沢市鵜飼の庄司敬介さん(48)は、緑肥を使った独自の土づくりと、3年サイクルで畑地を動かす体系で、高品質なナガイモを栽培している。適度な甘味とシャキッとした歯触りのナガイモは、飲食店や個人客などから好評だ。ムカゴは増殖用の種として青森県などの産地に販売。自家採種で鍛えてきたナガイモは〝庄司系〟とも呼ばれ、育てやすさや品質、収量の面で評価が高い。視察も積極的に受け入れており「うまいナガイモをみんなで作っていきたい」と生産全体の振興に力を注ぐ。

(1面)

〈写真:ムカゴを収穫する庄司さん〉

農業災害補償制度70周年記念大会開く(1面)【2017年12月1週号】

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 NOSAI全国(全国農業共済協会、髙橋博会長)は11月21日、東京都千代田区で「農業災害補償制度70周年記念大会」を開いた。制度発足以来、最大の改革を内容とする改正農業災害補償法(農業保険法)が6月に成立し、NOSAI団体が今後、農業共済制度に加え収入保険制度も担う中、70年間で培ってきた農家からの信頼を礎に、全ての農家に「備えあれば憂いなし」の農業生産体制を構築することなどを確認。特に農業経営発展へのチャレンジを支援する収入保険は、早期に10万経営体の加入を達成するとした特別決議を採択した。(2面に関連記事)

(1面)

〈写真:全国のNOSAI関係者約1000人が参加。農業経営の安定と発展を引き続き支えることを確認した〉

農業災害補償制度70周年記念シンポジウム "備えの輪"さらに大きく(2面・総合)【2017年12月1週号】

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 NOSAI全国(全国農業共済協会、髙橋博会長)は11月21日、東京都千代田区で「農業災害補償制度70年の果たしてきた役割と今後の展開」をテーマに、制度70周年記念シンポジウムを開いた。パネリストとして登壇した農家からは、農業共済が農家の経営安定に大きな役割を果たしている旨の発言が上がるとともに、来秋から加入受け付けが始まる収入保険への大きな期待が寄せられた。NOSAI全国の髙橋会長は、両事業を担う組織として、特に農業共済と収入保険は選択加入となることから、農家の適切な選択を後押しする体制づくりに全力で取り組む方針を強調した。(1面に関連記事)

(2面・総合)

〈写真:パネルディスカッションでNOSAIの今後の対応方針などを説明する髙橋会長(左から2人目)〉

地域情報を加入推進につなぐ 万全な経営体制を(5面・NOSAI)【2017年12月1週号】

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 共済部長(NOSAI部長)は、NOSAIと農家を結ぶ存在として地域農業を支えている。NOSAI鳥取(鳥取県農業共済組合)では、地震や台風など近年頻発している災害に備えるため、地域の事情に明るい農家が共済部長を務めることが多い。法人の代表として地域農業を盛り上げる農家と、果樹共済専門の共済部長として活躍する2人を取材した。

(5面・NOSAI)

〈写真上:台風22号で冠水した圃場で生育を確認する石田さん(左)とNOSAI職員 〉
〈写真下:西条柿を収穫する横山さん。あんぽ柿などの加工品も作る〉

ゆるキャラ®グランプリ2017 ノーサイくんが9位入賞 記念写真にサインとひっぱりだこ(5面・NOSAI)【2017年12月1週号】

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 NOSAI団体のマスコット「ノーサイくん」は11月18、19日の両日、三重県桑名市で開かれた「ゆるキャラ®グランプリ2017in三重桑名・ナガシマリゾート」に初出場した。8月1日から11月10日までのインターネット投票と、会場の決戦投票(ポイント2倍)を合わせた結果、14万9252ポイントを獲得。農業団体として初めて「企業・その他部門」で第9位と入賞した。総合順位でも立候補した1158キャラ中、22位に健闘した。

(5面・NOSAI)

〈写真上:PRタイムで投票を呼び掛けるノーサイくん〉
〈写真下:くまモン、バリィさんと共演するノーサイくん〉

サトイモ「大和早生」 良品生産が最大の宣伝(6面・流通)【2017年12月1週号】

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 サトイモ産地として知られる新潟県五泉市で、「大和早生」80アールを栽培する、同市一本杉の関川義之さん(39)は、系統出荷を柱に、親の代から付き合いがある地元料亭や新旧の個人客への直接販売にも力を入れる。昨年暮れからはインターネット上の通信販売サイトにも登録、特別栽培認証を取得していることなどを強みに、お歳暮やおせち料理への需要で各地から注文が入っている。「昔からの顧客が離れないよう、良品を安定して作り続けることが第一。販路開拓や規模拡大は無理のない範囲でやっていく」と話す。

(6面・流通)

〈写真:試し掘りをする関川さん。「今年も例年通りの品質と収量が見込めそうだ」〉

TPP関連政策大綱を改訂 チーズ対策など追記 日欧EPA大枠合意など受け(2面・総合)【2017年12月1週号】

 日本と欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)と、環太平洋連携協定(TPP)発効を念頭に、政府は11月24日、総合的なTPP関連政策大綱を改訂した。農業分野では、EU産チーズに対抗するため、原料乳コストの削減や高品質化など国産チーズ等の競争力強化を図る方針を追記。農産物の輸出拡大に向け、輸出条件の改善や国内環境整備などを進めることも明記した。政府・与党は農林水産業の体質強化対策を含む2017年度補正予算案の編成作業を本格化させる。

(2面・総合)

高付加価値化と資材費低減を両立 水稲作の収益向上 ―― 岡山県倉敷市・株式会社コアラファーム(9面・営農技術)【2017年12月1週号】

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 水稲8ヘクタールで経営する岡山県倉敷市西田の株式会社コアラファームは、無駄を抑えた資材利用と餅加工による売り上げ向上で、経営規模を抑えながら最大限の収益向上を図る。規模拡大を10ヘクタール以内に設定して農機などへの過剰投資を避け、施肥ではデータに基づいて安価な鶏ふん堆肥を活用して肥料代を10アール当たり約6千円節減。全圃場で特別栽培の認証を取得しスーパーなどへ米を有利販売するほか、需要が高く設備投資が少ない切り餅の加工・販売で売り上げを伸ばしている。

(9面・営農技術)

〈写真:「ライムソワーで散布するために、製品をいくつも試した」と小原代表〉

自家野菜100種類以上 村の魅力を発信するレストラン【岩手県・12月1週号】

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 【岩手支局】「食材を提供してくれる方々の『想い』も込めて料理を作っています」と話すのは、野田村のイタリアンレストラン「Osteria Vaiーgetsu(おすてりあ ばいーげつ)」のオーナーシェフ・小野寺智子さん(28)。自家野菜100種類以上を栽培し、自分たちで栽培できない食材は地元の農家から仕入れ、野田村の食の魅力を発信、地域活性化を目指す。

〈写真:畑で野菜の生育を確認する智子さん〉

地元に恩返しのボランティア 農地維持活動に"出動"【香川県・12月1週号】

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 【香川支局】地元に恩返しをしようと、観音寺市大野原町のロメインレタス生産者5人が「農援隊」を2017年3月に設立した。代表の大西規夫さん(46)は「地域の環境を守り、健全な状態を次の世代へつなげていきたい」と話す。作業はすべてボランティア。井手さらえや池の土手清掃、耕作放棄地の解消などを行う。

〈写真:道路上のゴミや泥を2台のフォークリフトで挟み込み、集積する。作業効率は高い〉

地熱を利用して乾燥野菜【秋田県・12月1週号】

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 【秋田支局】地元にある温泉の地熱を利用し、乾燥野菜の製造に力を入れている湯沢市皆瀬の皆瀬特産品開発研究会(高橋育子会長=64歳、会員25人)。「地熱を使って作る乾物を中心に、会員相互が競い合いながら新商品を開発・販売までしている」と高橋会長。「農産物の出荷だけでは味わえないやりがいや、自分の商品が評価されたときの喜びがある」と話す。

〈写真:乾燥野菜を手に高橋会長。「新しいメンバーを迎え、今後も地域の活性化の一翼を担っていきたい」という〉

「三奈木砂糖」伝統製法と熟練の技【福岡県・12月1週号】

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 【福岡支局】「伝統製法による『三奈木砂糖』を守っていきたい」と話すのは、「JA筑前あさくら三奈木砂糖研究会」の会長を務める篠原拓也さん(74)。研究会では、江戸時代からの製法で三奈木砂糖を製造する。三奈木砂糖の生産は江戸時代に始まったといわれ、輸入砂糖の普及で一度は生産が途絶えたが、地元住民の要望を受け再開した。

〈写真:3番釜での仕上げは長年の経験が必要〉


ハッピーになるアイス 消費者交流で手応え【福島県・12月1週号】

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 【福島支局】成乳牛18頭、育成乳牛8頭を飼育する南相馬市原町区の柚原(ゆはら)友加津(ともかつ)さん(41歳、柚原ファーム代表)はこのほど、自家産乳のアイスクリームを商品化した。販売を通じて消費者との交流に手応えを感じている。

〈写真:カップのふたには「牛もハッピー 俺もハッピー 皆もハッピー」と柚原さんの思いがデザインされた〉

防風林「異常気象の下では土から学ぶものがたくさん【2017年12月1週号】」

 ▼土壌分析に基づく成分補給/堆肥施用/団粒構造―土づくり研究会の講演で、土を耕すとはなにかを考えさせられた。
 ▼米生産調整(減反)が実施される以前の増産時代、米農家の多くは1トン取りを目指し競っていた。ある多収農家の米収量から水稲が土壌養分を吸収する量を換算したら、今の平均的な施肥量では1トン近くを収穫できる養分量に足りていない。当時の農家は化成肥料の多量施用ではなく、土づくりに独自の工夫を凝らした。
 ▼さらに収量の年別推移を見ていくと減収期が何年か続き、畜力耕から機械耕に変えた頃と重なった。その後、プラウの導入以降、収量は右肩上がりに転じたのだ。ロータリーとプラウの耕深差は約6センチもあり、耕起後の土壌は天地返しコロコロの団粒状の塊になった。
 ▼田植え時の代かき土壌についても、多収農家は「上層を泥状に下層は粒状にした」との記録が残る。"土をかき回してならす"機械体系は酸素欠乏を生んで生育を阻害する。土づくりは「土改剤や土づくり肥料に限定せず、根圏環境改善を目的にした機械作業を含んだ"総合管理"」と秋田県立大学の金田吉弘教授は言う。
 ▼大豆の養分吸収量とチッ素固定量の収支はマイナスというから、田畑輪換の継続で減収傾向になるのもこのせいかも。異常気象下での営農対応は土壌が大切とされる。土づくりは「労力と経費」が課題、土から学ぶべきことはたくさんありそうだ。

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